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料理家の松本日奈さんが、キッチンにまつわるあれこれをつづる連載「キッチンにひと工夫」。

今回は、きゅうりでつくる「チャンプルー」のレシピをご紹介します。

ゴーヤーじゃなくてもチャンプルーはつくれる!

暑さが厳しくて「早く夏が終わらないかなぁ」と思っていたのに、少しずつ夏が終わっていく気配を感じると、寂しい気持ちも湧いてきます。

とくに寂しいのが、夏野菜の旬が終わってしまうこと。「ゴーヤー(ニガウリ)」もそのひとつです。ゴーヤーチャンプルー、美味しいですよね……。

でも、ゴーヤーが終わってしまっても、チャンプルーは楽しめますよ。

「チャンプルー」とは、沖縄の言葉で「ごちゃまぜ」という意味。豚肉やスパム、かための豆腐、卵、かつお節といったお約束の食材はありますが、基本的には何でつくってもOK

今回はきゅうりでチャンプルーをつくりましたが、ゴーヤーとは違ったコリコリした食感が楽しくて、みずみずしく、さっぱりしていて美味しい。豚肉を入れなくてもボリューム満点のごはんがすすむ1品になりました。

きゅうりのチャンプルー

今回はきゅうりを使いましたが、ズッキーニやピーマン、もやし、キャベツもおすすめ。

また、夏に大活躍したそうめんが余っていたら「そうめんチャンプルー」にするのも美味しいですよ。

<材料>

・木綿豆腐…1丁
・油(ごま油でも)…適量
・きゅうり…1本
・しょうが(うすくスライスする)…5枚
・和風だしの素…小さじ1/2
・料理酒…大さじ2
・しょうゆ…大さじ1
・塩…小さじ1/3
・卵…1個
・かつお節…ひとつかみ

<つくり方>

1. きゅうりはタテ半分にきり、5ミリ厚さの半月切りにする。木綿豆腐はキッチンペーパーで水分を軽くとっておく。

2. フライパンを熱して油(ごま油でも)を入れ、豆腐を大きめにちぎって入れる。

3. 中火で豆腐に焼き色をつけたら、きゅうりと生姜を加えて炒める。

4. きゅうりが少ししんなりしてきたら、だしの素、料理酒、しょうゆ、塩を加えて混ぜる。

5. 最後に溶いた卵を回しかけ、大きくまぜて半熟状に火が通ったら火をとめる。器に盛り、かつお節をかける。

<ポイント>

やはりチャンプルーには、和風だしと卵、たっぷりのかつお節が欠かせませんね。

とくに今回はお肉を使わずにさっぱりと仕上げたので、かつお節はうまみとして味に奥行きを与えてくれます。また、最後に加える溶き卵は全体をまとめ、味わいのコクになります。

「チャンプルーを食べたいけど、ゴーヤーがない……」とあきらめず、身近な食材でいろいろとアレンジしてみてくださいね。

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