ライフハッカー・ジャパンより転載。
「うちのインターネット、何かちょっと遅い気がするんだよな…」なんて思ったことはありませんか?
実はそれ、市販のWi-Fiルーターに内蔵されているアクセスポイントがうまく機能していないからかもしれません。
高速光回線を導入したのに期待していたほどスピードが上がっていないという人や、インターネットに複数同時接続すると遅延すると感じている人も、ぜひチェックしてほしいところです。
今回は、そんな問題を改善し、自宅でのネットワーク環境を快適にしてくれた業務用アクセスポイント「Meraki Go GR12」について紹介します。
業務用「アクセスポイント」って何がすごい?
自宅の通信環境を見直す際、カギとなるのが、Wi-Fi通信で無線アンテナとして機能している「アクセスポイント」です。
一般的な市販のWi-Fiルーターは、このアクセスポイントを内蔵して一体化していることが多いのですが、実は業務用Wi-Fi機器の場合、ルーターとアクセスポイントは別体式になっていることがほとんど。
ルーターと別体式になっている業務用「アクセスポイント」なら、棚の上や壁、家具などの障害がない場所に設置でき、かつ接続機器ごとに回線帯域を分けられるため、以下のような「家のWi-Fiが遅くなる原因」を取り除けるのです。
●Wi-Fiルーターとの距離が遠い
●間に障害物がある
●複数端末を同時に接続している など
ワイヤレス空間にインターネットを自在に飛ばすことができるので、ルーターのスペックを最大限活用することができるということなのですね。
アクセスポイント「Meraki Go GR12」を増設してみた

縦12.3cm、幅20.2cm、薄さ2.6cmと、設置場所に困らないサイズ感です。
一軒家でリモートワークをしている筆者も、インターネット接続時の遅延ストレスを感じている今日この頃。
そこで、Cisco(シスコ)の「Meraki Go GR12 アクセスポイント」を導入することにしました。こちらは、次世代Wi-Fi規格であるWi-Fi 6に対応した高速アクセスポイントです。
Ciscoといえば、世界最大のコンピューターネットワーク企業。主に業務用通信機器や通信システムを扱っている業界の老舗です。つまり、プロ仕様であるCiscoの機器は、市販機器とはちょっとレベルが違うと言っても過言ではありません。
具体的には、一般的な市販のWi-Fiルーターが、通信を端末ごとに振り分けるルーター機能と、Wi-Fi通信(無線LAN)アクセスポイント機能を合体させたニコイチ仕様になっているのに対し、Ciscoではそれぞれ独立した専用機だけを製造しています。
企業向け製品となると、信頼性や堅牢性が強く求められるからですね。
「Meraki Go GR12」も、業務用アクセスポイントの名に恥じない、高速、安定無線通信を可能にしてくれるスペックになっています。
「Meraki Go GR12」のここがすごい! 3つの推しポイント

部屋のインテリアにもなじみやすい、白を基調としたスタイリッシュなデザインです(Image: Cisco)。
そんな「Meraki Go GR12」を導入するメリットを手短に解説してみましょう。
SSIDを4つまで割り当て可能
SSIDとは、Wi-Fiに繋ぐときに2.4GHzとか5GHzとかを選んでいるアレのことです。
一般的には、帯域別に2つか3つ選べるようになっているものが多いと思いますが、「Meraki Go GR12」なら、接続機器別やゲスト用など、SSIDを4つまで割り当てることが可能になっています。
しかも帯域ごとに通信量の上限を設定するなど、細かい制御もできるのは、さすがプロ仕様というところ。
スマホアプリで簡単設定

Meraki Go 管理アプリの閲覧イメージ。ネットワークを可視化することでIT初心者でも簡単に管理できるような仕様になっています。
「Meraki Go GR12」は、すべての操作を専用スマホアプリから行なう仕様(ブラウザからの管理も可能)。もちろんセットアップも、スマホアプリをインストールしてから、アプリを使って行ないます。
通信機器ならではの、設定が反映されるまで数十秒から数分ほどタイムラグがある点にだけ気をつけておけば、難しい専門知識がなくても、アプリに従って操作していくだけでサクッと接続完了できますよ。
クラウドだからどこからでも管理可能
スマホやWi-Fiがあればどこからでもネットワークを管理でき、通知機能もあるので離れた場所でも障害を検知し解決することができます。
また、ゲストなど部外者がほかの通信端末に侵入できないようにセキュリティブロックを設定したり、細かい設定にも対応可能です。
そのほかにも、アクセスポイント単体になっているので設置場所の自由度が高く、屋外用アクセスポイント「GR62」をメッシュ接続すれば屋外のインターネット接続が快適になるなど、「Meraki Go GR12」には書ききれないほど多くの機能が搭載されています。
Wi-Fiから一番遠い2階の端部屋でも、明らかな効果を実感!

白い壁に白い筐体(きょうたい)で部屋になじんでいます。
アプリ設定も完了したところで「Meraki Go GR12」を実際に使ってみました。
白い壁に白い筐体(きょうたい)なので分かりにくいでしょうか。上の画像で、私の背後に壁付けされているのが「Meraki Go GR12」です。

壁付け用のプレートや、設置用ビス、石膏ボードプラグの収納ケースにすら機能美を感じさせられます。
家の中でもっともWi-Fiルーターから遠い部屋でガシガシ作業してみましたが、結果は上々。
Wi-Fi 6に対応しているということもあり、インターネットがサクサク閲覧できるのはもちろんのこと、何より体感で明らかに変わったのは、アップロードの時間です。カメラの撮影画像をPCに読み込ませ、クラウド上にアップロードしたところ、あっという間に転送が完了しました。
いやはや、市販のWi-Fiルーターに「Meraki Go GR12」を追加設置しただけのお手軽な改善策で、スピードアップの効果がハッキリ分かるとは。正直、予想していた以上でした。
「Meraki Go GX50 ルータファイアウォール Plus」とセット買いがベター

向かって左から「Meraki Go GR12 アクセスポイント」、「Meraki Go GX50 ルータファイアウォール Plus」。オシャレなルックスにも注目です(Image: Cisco)。
Cisco(プロ仕様)の実力を知ってしまうと、ルーターもCisco製にしたほうがいいんじゃないかと思われるでしょう。
はい、そのとおりです。予算が許すなら、積極的に検討したいところですね。
「Meraki Go GX50 ルータファイアウォール Plus」は、信頼度の高いセキュリティを搭載したルーター。
標準装備のファイアーウォール機能で外部からの不正アクセスを防ぐほか、セキュリティの自動アップデートで常に安全なアクセスを確保します。
さらに、ビジネス用途でニーズが高いクライアントVPN、拠点間VPN機能も備わっているので、外部から信頼できるネットワークに接続することが可能になります。つまり、クライアントVPN機能をオンにすれば、外出先から自宅のネットワーク環境に安全にアクセスできるということ。
このように、信頼性の高いネットワーク環境を自宅で構築することができるので、個人はもちろん小規模ビジネスをしている人にも最適です。
「Meraki Go GR12」と同じホワイトのボディは、よりスクエアな形状に。市販のWi-Fiルーターにありがちな、黒色でゴチャゴチャしたルックスとは一線を画していますよね。
より良いインターネット環境は「アクセスポイント」からはじまる
有線接続と比べると、どうしても通信速度の点で不利な無線(Wi-Fi)接続。
今回「Meraki Go」を実際に試してみて、その不利な環境下でも速度を追うなら、やはりそれなりの投資が必要なのだと再確認させられました。
特に、現実的に有線LAN接続をすることが難しいタブレットやスマホをメインに使っている人なら、この価値がより大きく感じられるはず。
自宅の通信環境改善に、チェックしておいて損はありませんよ。
Text and Photographed by Hirokazu Tanaka(Cisco提供写真除く)