lifehackerより転載
こちらは「かいサポ(お買いものサポーターチーム)」が編集・執筆した記事です。
家族と一緒に暮らしていたときは興味がなかった炊飯器。しかし、いざ一人暮らしを始めるとなった場合、一人暮らし用の炊飯器選びには迷ってしまいますよね。
今回は、食事に関するプロとしてさまざまな炊飯器も取り扱っている管理栄養士・井澤綾華(いざわあやか)さんの監修のもと、一人暮らしにぴったりな炊飯器の条件やおすすめメーカーなどを解説します。
一人暮らし用の炊飯器としておすすめなのは、コスパが高いものや、場所を取らないコンパクトなサイズで少量のごはんでも炊けるなど、3合以下の炊飯器です。そのような少量の炊飯器ならばきっと1万円以内でもみつかるはずです!後半ではさまざまなメーカーの製品もご紹介します。
また、安い炊飯器をお探しの方は、こちらの記事もご参考にしてください。
井澤綾華(いざわあやか)さん
2児の母。管理栄養士の資格を活かし料理研究家をする農家の嫁。農業にも参画。
大人5人、子ども2人で多世代同居中。
一人暮らしにぴったりな炊飯器の選び方
・選ぶ際の5つのポイント
・一人でどのくらい食べるか?を考えて用量を選ぶ
・炊き上がりにこだわるなら「加熱方式」「内釜」はしっかりチェック!
・内釜の素材で選ぶ
・一人暮らしに必要な機能をチェック!
・メーカーごとの違いは?
一人暮らし向けの炊飯器おすすめ9選
・コスパの高い炊飯器(1万円以下)
・1万円以下で買える、おしゃれでスタイリッシュな炊飯器
・1万円台で買える炊飯器
・3.5合までの高級モデルの炊飯器
・ごはんが炊ける調理家電
一人暮らしにぴったりの炊飯器の選び方
1合で茶碗約2杯分のごはんが炊けますので、一人暮らしの炊飯器は、基本的に2~3合ほど炊けるタイプで十分だと思います。
あとは、炊きあがりに影響する「加熱方式」や「内窯の材質」をどう選ぶかが、理想の炊飯器を見つける鍵となります。
炊飯器の選び方のポイントとして、次の5つを押さえるとよいでしょう。
炊飯器を選ぶ際の5つのポイント
【容量】・・・ごはんを食べる頻度と一回に炊く量で考える
【加熱方式】・・・価格や炊き上がりに差が出る加熱方式をチェックする
【内釜の材質】・・・炊きあがりに違いが出る内釜に注目する
【機能】・・・早炊き機能やごはん以外の調理もできる機能などをチェックする
【メーカー】・・・メーカーごとの特徴を理解して探す
一人でどのくらい食べるか?を考えて用量を選ぶ
一人暮らしの炊飯器は一般的に2~3合で十分でしょう。毎食ごはんを食べたくて、定期的にまとめて炊いて冷凍保存しておく場合でも、3.5合程度あれば十分かと思います。
炊き上がりにこだわるなら「加熱方式」「内釜」はしっかりチェック!
炊飯器は、「マイコン炊飯器」「IH炊飯器」「圧力IH炊飯器」の3タイプに分かれます。これは、加熱方式の違いによって分かれているのですが、ふっくらとした炊き上がりを重視するならIHがおすすめです。さらに冷めてもモチモチとした食感を求めるならば、圧力IHを選ぶべきですが、IHはマイコンに比べると価格は高くなります。また、内釜」をこだわると価格が高くなるため、価格の手頃さを重視するのであれば、もっとも安い炊飯器(内釜の底から電気によって温めるタイプの炊飯器)がおすすめです。
内釜の素材で選ぶ
内釜の種類は主に次の4つがあり、炊飯器の炊きあがりの決め手となっています。
・鉄釜:熱伝導率や発熱効率が高くお米の栄養素や旨味がキープされることが期待できる。
・銅釜:鉄釜よりもさらに熱伝導率が高いため、栄養素や旨味に加えて甘みが感じられる炊き上がりが期待できる。
・土鍋釜:お米に熱がゆっくりと伝わることで土鍋特有のふっくらとした炊きあがりが期待できる。
・炭素釜:炭の効果によって短時間でムラのない炊きあがりが期待できる。
これらの中で、一人暮らしに向いているサイズの内釜は、鉄釜または銅釜になってくるでしょう。土鍋釜や炭素釜は5.5合が主流でファミリー層向けのラインナップが多くなりますので、高価な炊飯器が多い傾向があります。しかし、数は少ないものの土鍋釜や炭素釜でも3合前後の炊飯器は登場しています。
一人暮らしに必要な機能をチェック!
<手間が省ける機能>
→早炊き機能、無洗米機能、AI搭載炊飯器
一人暮らしだとササっと自分が食べる分だけを炊飯器で炊けると便利ですよね。時間がないときの早炊き機能、研ぐ作業をカットできる無洗米機能は重宝します。また、最近ではAI搭載の炊飯器では水温・室温が違う夏と冬でも、同じ炊き上がりに自動調整できるものもあるので、味にこだわる方はぜひチェックしてみてください。
<節約になる機能>
→エコ炊き機能
エコ炊きは、炊飯時間を通常モードよりも長くする代わりに1回あたりの炊飯時にかかる消費電力を抑えて電気代を安くできる機能です。
<便利な機能>
→タイマー予約機能、調理機能、保温効果が高いもの
タイマー予約はほぼすべての炊飯器に標準仕様として搭載していますが、安い製品は付いていない場合もありますのでご注意ください。また、保温機能は保温できる時間が炊飯器によって異なるのでチェックしておきたいポイントです。ごはん以外にパンやケーキなどを作れる調理機能付きの製品もあります。
メーカーごとの違いは?
家電を購入するときにはお気に入りのメーカーから選ばれる方も多いでしょう。以下では各メーカーの特徴をお伝えしますのでご参考にしてみてください。
◎象印
炊飯器といえば象印を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか? 国内トップクラスのシェアを誇り、炊飯器の人気メーカーのひとつです。
炊飯器の内釜には、保温性能が高い水筒でおなじみの魔法びんメーカーとして蓄積してきた技術が応用されています。圧力炊きによる、もちもちな炊き上がりや、ごはんの甘み・旨みをしっかり引き出すプラチナコート内釜などが象印製品の特徴的です。
◎タイガー
タイガーの炊飯器というと、土鍋IH炊飯器が代名詞。本物の土鍋で炊き上げたかのような味わいに限りなく近づいたごはんを追及しています。
「本土鍋」「プレミアム土鍋」を使用したモデルは高額ですが、価格に見合ったワンランク上の美味しさを実現しているようです。
◎パナソニック
パナソニックといえば、お米を内釜のなかで踊るように対流させて一粒ずつしっかり熱を通す「Wおどり炊き」が人気。
また、炊飯工程の最後にスチームを噴射投入する「高温スチーム」によってごはんにハリとツヤを与える機能もあります。これらの二大機能特長は、高級モデルにしか搭載されていませんが、とても魅力的です。
◎東芝
東芝独自の「真空αテクノロジー浸し」機能によって、真空を使った吸水性の高さ、保温性能の高さを実現。しっかりと粘りがある旨みの強いごはんを炊くことができます。また、真空保温で最長40時間ほどおいしさをキープできます。
◎三菱
「圧力をかけない炊飯」でお米の粒を潰さず炊き上げることができます。すべての炊飯器で圧力炊きを採用していないため、三菱の炊飯器で炊くごはんの味はしゃきっと弾力があり、硬めで粒感のある炊き上がりを実現します。もちもちな炊きあがりが人気ですが、独特の味わいから三菱の炊飯器ファンも多いようです。
◎シャープ
炊飯器はあまり多く販売していませんが、他のメーカーに比べて安価なことが特徴的です。近年では高機能や多機能の炊飯器が人気ですが、シンプルな機能のみなので高齢者の方など機械操作が苦手な人や、最低限の機能で十分という人にはよい選択肢になるでしょう。
◎日立
白物家電というと日立のイメージが強いですが、炊飯器に関しては商品数が少なく、目立った特徴はありません。強いて挙げると、パナソニックのもちもちとした炊き上がりに近いといわれています。
◎アイリスオーヤマ
家庭日用品メーカーであるアイリスオーヤマですが、近年では炊飯器も販売しています。低価格ながら他メーカーと変わらぬ高機能を搭載するモデルも開発しており、家電業界ではダークホース的な存在として注目を集めています。
■一人暮らし向けの炊飯器おすすめ9選
コスパの高い炊飯器(1万円以下)
アイリスオーヤマ RC-MA30AZ-B
お米の銘柄ごとに炊き分ける機能(31銘柄に対応)や、煮込み料理や蒸しパンなどの料理にも対応できる機能を搭載していますので、一人暮らしでもグルメを楽しみたい方にはおすすめです。さらにエコ炊きメニューなどによって電気代の節約も期待できます。
【この炊飯器のおすすめPOINT】
1.銘柄炊き機能で31銘柄のお米の特徴を引き出す炊き上げができる
2.煮込/蒸しモード搭載でシチューやカレーなども調理できる
3.シックな黒はAmazon限定カラー
容量 | 3合 |
消費電力 | 450W |
コスパ | ★★★★★ |
サイズ | 37.5 x 26.5 x 23.5 cm |
タイガーJAI-R551-W
煮込み料理もできる調理機能付きの炊飯器。一人暮らし用に開発されており、3合という容量、電気代を約10%節約でき、蒸気も30%カットできるエコ炊きメニューなど便利な機能を搭載しています。
【この炊飯器のおすすめPOINT】
1.煮込み料理などをつくれる調理機能を搭載
2.電気代を節約できるエコ炊きメニューを搭載
3.ふっくらおいしいごはんが炊ける黒遠赤釜を採用
容量 | 3.5合 |
消費電力 | 350W |
コスパ | ★★★★☆ |
サイズ | 22.4×28.3×18.9cm |
象印NL-BC05-TA NL-BB05AM-TM
極め炊きを搭載した、象印のマイコン式炊飯器。3合炊けるので一人暮らしに適しています。熱伝導率が高い黒厚釜を採用し、ふたヒーターを搭載しているのでマイコン式でありながらふっくらとしたおいしいお米が炊き上がります。
【この炊飯器のおすすめPOINT】
1.沸騰後も強火で炊き続け、うまみを引き出す豪熱沸騰機能を搭載
2.ふたヒーターを搭載し、全面から加熱してふっくら炊き上げる
3.熱伝導率が高い黒厚釜(2.5mm)を採用
容量 | 3合 |
消費電力 | 495W |
コスパ | ★★★★☆ |
サイズ | 34 x 30.1 x 20.6 cm |
1万円以下で買える、おしゃれでスタイリッシュな炊飯器
シャープ KS-CF05B-B
マイコン式ながら黒圧釜を採用し、炊き上がりにこだわった炊飯器。見た目の外観が従来の炊飯器デザインの白ではなく、ブラックである点も個性的です。
【この炊飯器のおすすめPOINT】
1.釜の底面を球状にした球面炊きでごはんをおいしく炊き上げる
2.もちもちの米粉入りパンがつくれるパン調理機能を搭載
3.スッキリ収納できるコードリール式電源プラグを採用
容量 | 3合 |
消費電力 | 350W |
コスパ | ★★★★★ |
サイズ | 31.2 x 26.8 x 22.4 cm |
THANKO TKFCLBRC
細長いお弁当箱のようなサイズ感のコンパクトな炊飯器。1合までしか炊けませんが、持ち運びもでき、大盛を食べる方でも1合のごはんであれば十分な容量です。また、最短14分という高速炊飯ができるため、一般的な炊飯器の早炊き機能よりも優秀な使い方ができます。
【この炊飯器のココがおすすめ!】
・カバンに入るサイズ感で持ち運びに便利
・最短14分間の高速炊飯ができる(※0.5合の場合)
・840gと軽量で持ち運びに便利
容量 | 0.5合 |
消費電力 | 185W |
コスパ | ★★★★☆ |
サイズ | 幅24×奥行き10×高さ8cm |
1万円台で買える炊飯器
象印NP-GW05-XT
炊き込みごはんの後などに残るニオイをとることができるクリーニング機能が付いている炊飯器。強火で炊き上げる独自のIHを搭載し、保温機能も充実しているのでごはんの味わいにこだわる方にもおすすめの一台です。
【この炊飯器のおすすめPOINT】
1. 強火で炊き続ける「豪熱沸とうIH」を搭載
2.最大30時間おいしさを保てる保温機能付き
3.炊き込みごはんの後などに便利なニオイがとれるクリーニング機能
容量 | 3合 |
消費電力 | 700W |
コスパ | ★★★★☆ |
サイズ | 35.4 x 26.8 x 23.2 cm |
3.5合までの高級モデルの炊飯器
パナソニック SR-KT069
備長炭釜を採用した3.5合まで炊けるハイスペックなIH式炊飯器。オシャレな外観と炊き上がりの味わいにこだわった2段階IHにより、デザイン性と機能性を両立しています。2万円を超えてきますが、コスパは高いといえるでしょう。
【この炊飯器のおすすめPOINT】
1. タッチキー&ガラスパネルのスタイリッシュな外観
2.2段階IH&備長炭釜でふっくらおいしいごはんが炊ける
3.炊き込みごはんの後などに便利なニオイがとれるクリーニング機能
容量 | 3.5合 |
消費電力 | 700W |
コスパ | ★★★★☆ |
サイズ | 25.1×30.8×202cm |
ごはんが炊ける調理家電
パナソニックSR-MC03
炊飯はもちろん、簡単な煮込み料理までつくれる万能型のミニクッカー。1合の炊飯であれば、約20分で炊き上がります。炊飯器とあわせて、他の調理家電の購入を検討されている場合にはこれ一台で済む可能性も。一人暮らしのお料理には最適品です。
【この炊飯器のおすすめPOINT】
1. 約20分で1合のごはんを炊き上げられる
2.スイッチひとつで炊飯や煮込み料理を簡単につくれる
3.ガラスのふたで調理中の状態をチェックできる
容量 | 1.5合 |
消費電力 | 200W |
コスパ | ★★★★★ |
サイズ | 21.0×16.0×16.0cm |
山善 YJE-M150(B)
ミニライスクッカーという商品名からわかるとおり、簡易的な炊飯器です。内釜がステンレスで炊き上がりはやや劣りますが、4,000円以下で買えるので人気を博しています。
【この炊飯器のおすすめPOINT】
1.お米をセットしてレバーを下げるだけのカンタン操作1.5合なら約25~30分、1合なら20~25分で炊き上げられる
2.コンパクトで置き場所を問わない
3.炊飯器本体以外は丸洗いできる
容量 | 1.5合 |
消費電力 | 200W |
コスパ | ★★★★★ |
サイズ | 23.5 x 21.1 x 20 cm |
■まとめ
一人暮らし用の炊飯器として売られている商品は多くありませんが、容量の目安は3合以下を選ぶのがいいでしょう。味にこだわる場合は2万円近くになりますが、少量で早く炊けることを重視するならきっと1万円以下でも十分でしょう。自分が炊飯器に何を求めるかを軸に、理想の商品をセレクトしてみてください。