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家でコーヒーを豆や粉から飲む人は、コーヒーの保存方法や容器選びに一度は悩んだことがあるのではないでしょうか? 例にもれず筆者もその一人です。

  • 密閉すればおいしさが保てる
  • コーヒーは酸化しやすい
  • 焙煎したてが美味しい

などいろいろな情報を目にするものの、本当の正解って一体どれなの?

コーヒーは密閉が大事とよく言われますが、それが絶対ではありません。できれば密閉はした方がいいけど、しなくても正直それほど変わらないんです。酸化しやすい、焙煎したてが一番美味しいというのは間違った情報ですね。

そう教えてくれたのは、コーヒー専門店Muiの店主で自ら焙煎も手掛ける大沢征史さん。この記事では、私たちの思い込みを覆す保存の新常識を大沢さんが徹底解説! まずは、誤解されがちな「保存あるある」について紹介していきます。

大沢征史(おおさわまさふみ)さんのイメージ

大沢征史(おおさわまさふみ)さん
2005年に堀口珈琲入社し、堀口俊英氏に師事。焙煎の責任者を務める。2013年元住吉にコーヒー専門店Muiをオープン。適切に焙煎されたハイクオリティな豆にはファンが多くリピーターが後を絶たない。明快かつシンプルな解説も人気。著書に「おいしいコーヒーに出会える本」(オークラ出版)がある。
Mui 公式HP
Instagram @mui_motosumi
Twitter @mui_motosumi

■ 目次

【最初にチェック】コーヒーの保存あるある

【保存方法】豆は常温・粉は冷凍
 
*飲み頃・飲み切り期間の早見表

【容器の選び方】デザイン重視で選ぶ

【おすすめ保存容器】プロが選んだ6アイテム
 ①KINTO|SCHALE ガラスケース
 ②WECK|MOLD 750ml
 ③セラーメイト|密封びん
 ④開花堂|茶筒
 ⑤Grsta|真空断熱炭酸ボトル 600ml
 ⑥ペットボトル容器 炭酸用|500ml

【Q&A】賞味期限・いい豆の買い方など

【最初にチェック】コーヒーの保存あるある。密閉が絶対、は誤解

コーヒーの保存方法は常識として認識されてることが間違ってる場合が多いんです。おいしいコーヒーを飲みたいなら、まずそこを正しく認識する必要があります。

筆者がとくに勘違いしていた項目をいくつかご紹介します。

あるある①コーヒーの保存で最も大事なのは「密閉」ではない

⇒状態のいい豆は密閉しなくてもすぐ劣化はしない

ーー豆や粉を買ったら、とにかくしっかり密閉しておくことが美味しさを保つ秘訣だと、ずっと思い込んでいました。

そう思われがちなのですが、そもそも状態のいい豆はそう簡単に酸化しない。だから密閉にそこまでこだわる必要はありません(詳細は次の項目で解説)。

それよりも先にお伝えしたいのは、保存方法を検討する前に、状態のいい豆を買うことが何より大事だということ。状態のいい豆とは、品質がよく、適切に焙煎され、焙煎から日が経ちすぎていない豆のことです。コーヒーを保存しておいしく飲みたいならこれが一番大事。

悪くなった魚を冷凍保存しても美味しくは食べられないのと同じで、既に劣化している豆や粉をがんばって保存しても全く意味がないということです。

あるある②コーヒーは酸化しやすく、酸素にふれるのはNG…は誤解

⇒コーヒーは酸化しにくい食品。酸化開始は3ヶ月以降のデータも

ーーコーヒーは酸化しやすいから密閉が必要。コーヒーがまずくなる(酸っぱくなる)のも酸化が原因。とにかく酸化がよくないと思っていました。

コーヒーの酸化って、皆さんすごく気にされます。とにかく酸化がよくないと言われるんですがそれも誤解です。コーヒーは抗酸化作用を持つポリフェノールなどを豊富に含み、外側も炭酸ガスでバリアされているため、酸化しにくいと言われています。

コーヒー豆を常温で置いておくと、焙煎後3ヶ月くらいしてからやっと酸化が始まるそうです。だから基本的に豆の保存方法はそこまで気にしなくてもいい。対して粉の場合はひいた瞬間から劣化するため、冷凍保存が鉄則です。

あるある③正しく保存すれば、粉も豆と同様の美味しさが保てる…は誤解

⇒粉は豆のおいしさには到達できない

ーー豆の方が日持ちがして、粉はそれには劣る……という認識はありましたが、そんなに味が違うものなんですか?

想像を遥かに超えた大きな差です。実際に飲み比べたらわかりますよ。同じ銘柄・同じ焙煎度合の豆を、『豆』と『粉』の状態でそれぞれ同期間保存したものです。

ーーうわ! 豆で保存したものがめちゃくちゃ美味しいです。粉の冷凍もややフレッシュですが、豆は次元が違いますね。味の解像度が全く違う。

粉で買って保存方法を気にするというのは、ある意味発想が矛盾してるんです。粉の保存をいくら頑張っても豆の味わいには到達できない。

もちろん、粉で買うのが悪いというわけではないのですが、おいしいコーヒーを飲みたくて保存方法を気にするのであれば、まず豆で買うのがいいでしょう。

あるある④コーヒーは焙煎したてが一番美味…ではない

⇒豆は保存中に美味しくなる。2~3週間後からが飲み頃

Image: Mui

ーー焙煎したてはドリップしたとき泡がモコモコと出てフレッシュな感じがしますし、焙煎したてがベストな飲み頃だと思っていましたが、違うんですね。

焙煎したてのおいしさもありますが、焙煎から2~3週間後から美味しくなります。これも実際に飲み比べてみてください。

保存期間違いのコーヒー豆3種飲み比べ

ーー時間が経った豆は、嫌なエグミや胃が痛くなりそうな味が出てくるかな?と思っていましたが、全く感じませんね…。

そういった嫌な味は保存することで生じるんじゃなくて、元々の豆の状態や焙煎方法が悪いことが原因です。

【コーヒーの保存方法】「豆は常温・粉は冷凍」が基本

ーー次は保存方法について教えてください。いろいろな情報があるなかで、これだけは鉄則!というルールはありますか?

豆は常温、粉は冷凍がルールです。粉は数日で飲み切る場合でも必ず冷凍するのが鉄則ですね。

ーー粉は店頭で売られているときは常温ですが、それも購入後に冷凍したほうがいいってことですか?

粉で入手したい場合、常温で陳列されているものを購入することは避けたほうがいいでしょう。お店で豆から粉にひいてもらって買うことをおすすめします。

【保存期間】コーヒー豆と粉の飲み頃・飲み切りの目安

ーー粉にひいた瞬間から劣化するということでしたが、買ったらすぐに飲みきったほうがいいですか?

粉は冷凍しても劣化が進み、香りがどんどん抜けていくので早めに飲むのがおすすめです。飲み切りの期間は、当店では冷凍して1ヶ月程度なら嫌な味はしませんよ、と案内しています。

ただ、どこまで許容できるかは飲む人の主観で決まるものなので、2週間程度ならOK。3週間でも問題ない……など、実際に飲んでみて好みで判断するのがいいと思います。

ーー豆の飲み頃は2~3週間後からとのことでしたが、そのタイミングで飲まない場合も常温保存でいいですか?

常温保存で大丈夫です。2ヶ月経ってもまだ飲みきらない場合は、その時点で冷凍保存するといいでしょう。

豆と粉それぞれの保存方法・飲み頃・飲み切りの期間をまとめたものがこちら(飲み頃、飲み切りは焙煎してからの時間を示します)。

保存方法 飲み頃 飲み切る目安
常温 * 2~3週間後 1.5~2ヶ月
冷凍 早め 1ヶ月程度

*焙煎から2ヶ月以降は冷凍

【保存のポイント①】豆は常温がいい。保存中においしく熟成する

Image: Mui

ーーとりあえず冷凍しておくのが一番いいと思っていましたが、豆は常温でいいんですね。

常温『で』いいじゃなくて、常温『が』いいんです。焙煎したてで飲んでもいいんですが、飲み頃は2~3週間後から。1週間、2週間と時間の経過にともなった味わいの変化まで楽しみながら常温で保存するのがおすすめです。

【保存のポイント②】粉は冷凍が鉄則。密閉することより”低温”が大事

ーー対して粉はどんな場合も冷凍がいいんですね。冷凍するときは密閉したほうがいいですか?

粉でも豆でも同じなんですが、基本的に密閉はしなくても大丈夫です。ただ匂いうつりが気になるとか、袋の口があいていると心配といった場合は密閉してください。

ーー密閉することよりも、温度を下げることが大事なのはなぜですか?

温度が高いと香り成分が揮発するからです。なので、粉は100%冷凍したほうがいい。ちなみに、冷凍しない方がいいという方もいます。

それは冷凍庫から取り出したときに結露して、その水分で劣化するから。確かに結露による劣化はあるんですが、常温におくことによる劣化と、(冷凍で生じた)結露よる劣化を比べたらやっぱり冷凍の方が劣化は少ないと思います。

ーー冷凍庫から出したら、常温に戻さず淹れてOKですか?

そのままでOKです。

【保存のポイント③】豆は通年常温保存でOK。ただし湿気に注意

ーー豆の常温保存は夏の暑い時期でも大丈夫ですか?

夏も常温で大丈夫です。温度より気をつけたいのは湿気ですね。嫌な味の原因にもなるので、水回りには置かないほうがいいにおいが強いものの近くも避けたほうがいいです。


【保存容器の選び方】デザイン重視で選ぶ。密閉できなくてもよい

ーー保存容器の選び方についても教えてください。ここまでのお話をふまえると、密閉機能にはこだわらなくてもいいということでしょうか?

そうですね。豆の場合も粉の場合も、保存容器はデザインで選んでいいです。密閉性の高い商品もありますが、既にお伝えした通り密閉することはそこまで重要ではないので。

家でコーヒーを飲むときって、単に味を楽しむだけでなく、豆を準備してから飲み終わるまでの時間をトータルで楽しむものですよね。その時間を演出するような見た目、気持ちが高まるアイテムを選ぶといいと思います

ーー密閉されていないと、なんとなく落ち着かないんですが……

もちろんそういう方は密閉してください。『この方法で大丈夫かな…?』など、持たなくていい不安があると、おいしく楽しめないですよね。基本ルールを踏まえたうえで、安心できる方法を選んでください。

【容器選びのポイント①】サイズは飲むペースに合わせる。200g入るかどうかを目安に

ーー容器のサイズは飲む量に合わせて選ぶんだと思いますが、注意点などはありますか?

さっきの密閉の話と同じで、豆が空気に触れることが気になるなら、購入する量(容器に入れる量)に対して隙間が少ないサイズがいいでしょう。袋ごと入れてもいいので、それも考慮してサイズを検討するといいかもしれません。

【容器選びのポイント②】材質は好み。ガラスは冷凍NG

ーー遮光できる容器がいいという情報も見たことがありますが、ガラスでも問題ないですか? 材質の注意点は?

ガラスでも大丈夫ですよ。冷凍保存する想定であれば、ガラスは割れやすいので避けたほうがいいと思います。


【コーヒーの保存容器】プロが選んだおすすめ6アイテム

見た目で選んでOK!を前提に、大沢さんがおすすめする保存容器がこちら。密閉したいという方のために、気密性の高いアイテムもセレクト。炭酸OKのタンブラーやペットボトルもアリという面白いラインナップです。

KINTO|SCHALE ガラスケース

スタイリッシュな見た目がいい。袋ごと入れても

1つめは、KINTOのガラスケース。コーヒー専用のキャニスターではありませんが、コーヒー豆を入れて「どこに飾ろうかな?」と楽しい気分になりそうなアイテムです。クリアは大中小の3サイズ展開。上記写真は大と中サイズ。

シンプルでかっこいい。デザイン性の高さでセレクトしました。コーヒーの袋ごと入れてもいいですし、直に入れた場合もオールガラスなので洗いやすく、匂いが残らないのもメリット。

▼コーヒー豆が入る量
大(100x130mm):豆が最大260g程度。200gを袋ごと入れることもできます
中(100x85mm):豆が最大170g程度。上記写真は100g入れたところ

WECK|MOLD 750ml

フタが自由に選べる、保存ビンの定番商品

ジャムなどの保存食づくりでおなじみのWECKはコーヒーの保存にも使えます。50ml~1000mlまで容量の種類が豊富ですが、750ml程度が使いやすそう。

価格が手頃で、いろいろな場所で買えるという入手のしやすさに加え、見た目がシンプルなところがいいですね。フタが複数タイプから選べるところも魅力

▼コーヒー豆が入る量
750ml:豆が最大260g程度入ります。上記写真は200g入れたところ。

▼別売りのフタは3つのバリエーション

写真で使用しているのはこちらのタイプ。フタにコーヒーのにおいがつくことが少し気になりますが、コーヒー専用で使うなら問題ありません

においが移りにくいタイプ。密閉度は他の2つよりは低いようです

しっかり密閉したい人にはこちらがおすすめ。ガラスのフタとセットで使用します。クリップとパッキンがバラバラなので着脱がやや手間です

セラーメイト|密封びん

しっかり密封できるタイプのガラスびん

WECKと同じく、保存食作りや食品保存の定番商品、セラーメイト。広く愛される商品だけあり、扱いやすさには定評があります。

入手しやすく見た目がシンプル、扱いやすい点はWECKと同様ですが、こちらは密閉性の高さが特徴です。

取手なしの密封びんは0.5Lと1Lサイズがありますが、0.5Lがおすすめ。

▼コーヒー豆が入る量
0.5L:最大140g程度のコーヒー豆が入りました。上記写真は100g入れたところ。

開花堂|茶筒

お茶だけでなくコーヒーにも。経年変化まで味わいたい逸品

今回紹介する商品の中では圧倒的に高額ですが、一生モノともいえるアイテム。フタがスーッと閉まる技術の高さや密閉度の高さで知られる名品です。珈琲缶という商品もありますが、茶筒タイプでも同様に使えるそう。

とにかく格好いい。使い込んだら渋い経年変化が出そうですね。

Grsta|真空断熱炭酸ボトル 600ml

密閉度を重視するなら、炭酸用ボトルがベスト

密閉度が高い容器を選びたいという方のために大沢さんがおすすめするのは、意外にも水筒です。

密閉性を重視したい場合は、炭酸が入れられる水筒を保存容器として使う手があります。この商品はカラーバリエーションも豊富なので好みのものが選びやすそうです。

ペットボトル容器 炭酸用|500ml

炭酸用の容器を手軽に試したいなら

こちらも炭酸用の容器。セレクト理由は前述の水筒と同様ですが、複数種類のコーヒー豆を保存したい方、残量が見えた方がいい方、お手頃な価格で手軽に試してみたい方にはこちらがおすすめ。

編集部のおすすめ

ジップロック|フリーザーバッグ Mサイズ

コーヒーをコンパクトに冷凍庫に入れたいときに

コーヒーの粉を冷凍するときには、やっぱりジップロックが便利。もともとコーヒーが入っていた袋ごと入れやすいですし、匂いや湿気がコーヒーにつくのを防ぐこともできます。定番商品ではありますが、使い勝手・入手のしやすさからおすすめです。

【Q&A】賞味期限・いい豆の買い方など

Image: Mui

コーヒーの保存や保存容器に関して、気になる細かい疑問にも大沢さんに答えてもらいました。

Q.コーヒーに賞味期限はある?

A.目安はあるが、いつまでに飲み切るかは自分次第

期限=飲み切りの目安という意味であれば、すでにご説明した通り、粉は冷凍保存したら1ヶ月程度、豆は1.5~2ヶ月が目安です。ただ、適切に焙煎されている豆なら半年経ったものでもある程度はおいしいので、いつまでを期限とするかは飲む人の主観かなと思います。

一般的な賞味期限の基準という観点で言うと、全日本コーヒー取引協議会が参考値として「コーヒーの一般的な賞味期限」を算定しています。

Q.粉は冷蔵庫で保存してもOK?

A.匂いがつきやすいので、なるべく冷凍庫で保存を

冷蔵庫は冷凍庫に比べて匂いがつきやすいので、やはり粉は冷凍庫に入れるのがおすすめです。スペースがなくて入らないというようであれば、保存袋に入れるなどコンパクトにする工夫をしましょう。

Q.保存容器は毎回洗ったほうがいい?

A.粉の場合は、こびりつく前に洗ったほうがいい

そんなに気にする必要はないんですが、粉の場合は汚れがこびりつくのが気になる場合は、新しい粉を入れる前に毎回洗ったほうがいいでしょう。豆の場合は2ヶ月に1回くらいでいいかなと思います。洗ったら水分はよく拭き取って。

Q.コーヒーの購入時は包装にも注目したほうがいい?(真空/バルブ付きなど)

A.気にしなくてOK。それより焙煎日をチェック

包装を特に気にする必要はありません。それよりも焙煎日をチェックしましょう。焙煎から日が経ちすぎていないものを選ぶことが大事です。

包装を気にしなくていい理由ですが、まず豆で買う場合、豆の保存は常温でそのまま置いておくだけなので、厳重な包装は不要です。

次に粉の場合。まず、粉の状態で陳列されているものを購入するのは避けましょう。それをふまえると、店頭で粉にひいて包装容器に入れて封をし、持ち帰り、自宅で開封するという流れになりますよね。

包装は開封すると効力がほとんどなくなりますから、包装の効果が発揮されるのは、『店から家に持ち帰って開封するまでの短時間』です。そう考えると、包装にこだわる意味はあまりないかなと思います。

Q.コーヒーの劣化では何が起こる?どんな味になる?

A.まずい味が出てくることではない。味や香りが抜けること

Image: GettyImages

劣化というと、変な味が出てくると思われている方が多いのですが、それよりも前に、香りなどのいいものが減ることで感じます。コーラの炭酸が抜けるのと同じイメージですね。

もしコーヒーにえぐみなどのまずい味を感じるとしたら、それは劣化というより元々の豆がそういうものだった可能性が高いです。むねやけするとか胃が痛くなるといった場合も同様で、コーヒー豆の品質が悪かったり欠点豆が混入している可能性が高い。

また、ぬるくなると劣化してまずくなると思われている方もいらっしゃいますが、それは劣化ではなく、コーヒーの本来の味が感じられるようになったということ。味噌汁やお茶もアツアツだと味がわかりませんよね。 だから冷めてまずいというのは劣化によるものではなく元々そういう味なんです

Q.豆に油が浮いてきたら古くなってる証拠なの?

A.油は鮮度の基準にはなりません

Image: GettyImages

コーヒー豆は深煎りにした場合や気温の変化によって油が浮きやすくなりますが、鮮度の基準にはなりません

Q.いい豆の見分け方や買い方は?

A.実際に飲んで確かめる。おいしければ状態がいい

答えはシンプルなんです。おいしければ状態がいいし、まずければ状態が悪いということ。そして、おいしい豆を見つけるためには、実際に買って飲んでみるしかありません。商品解説や雰囲気だけではなくて、まずは飲んでみるということです。

これはコーヒーという飲み物の不思議なところなんですが、おいしくないことがコーヒーを提供する側ではなくて飲む側の問題に思われがちです。

コーヒーを飲むと胸焼けや頭痛がするのは体質に合わないからとか、淹れ方が悪いから美味しく飲めないなど、多くの方がご自分の側に問題を見つけようとされますし、多少まずくても許容して飲んでるということもあるようです。

難しく考えたり無理したりせず、自分の感覚を信じて楽しんでもらいたいですね。

ちなみに、大沢さんが自信を持っておすすめする「いい豆」は、やはりご自分で焙煎されているコーヒー豆。その味わいを体験したい方は、こちらを試してみるのもおすすめです。

 

取材・文:佐々木智恵美

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