豆から挽いたコーヒーは味も風味も格別。おうち時間が増えたことで、毎日家でコーヒーを楽しむ人はもちろんのこと、豆から挽いて飲んでいるという人も増えています。
せっかく美味しいコーヒー豆を購入したなら、しっかりと保存できるコーヒーキャニスターを使って、できる限り味や香りを保ちたいものですよね。しかも、見た目がおしゃれなコーヒーキャニスターであれば、毎日のコーヒータイムがさらに素敵なものに変化します。
そこで今回は、数々の雑誌などで活躍するインテリアスタイリストの西森萌さんが、おしゃれなコーヒーキャニスターを紹介します。素材別や目的別など、かわいくておしゃれなコーヒーキャニスターをたくさん教えていただきました。
スタイリスト・西森萌さん
東京生まれ。文化女子大学(現 文化学園大学)卒業後、セレクトショップ勤務を経て、2009年よりスタイリスト岡尾美代子氏に師事。2011年より独立。『anan』『 Hanako』『CasaBRUTUS』『Tarzan』『リンネル』『大人のおしゃれ手帖』『天然生活』などの雑誌や書籍、広告で、温かく雰囲気のあるスタイリングを手がけている。
1コーヒーキャニスターとは?
2コーヒーキャニスターの選び方
3素材別おしゃれなコーヒーキャニスター
ホーロー
陶器
ガラス
ステンレス
プラスチック
木製
4キーワード別おしゃれなコーヒーキャニスター
5まとめ
1コーヒーキャニスターとは?
一般的にコーヒーキャニスターとは、コーヒー豆の鮮度を保つための保存容器のこと。空気や湿気などで鮮度が落ちたり、風味が劣化してしまうコーヒー豆をできる限り新鮮に保つために、密閉性や遮光性に優れたものが多く展開されています。ガラス製や陶器、金属、プラスチックなどさまざまな素材で作られていて、コーヒー豆の保存だけでなく食品の保存やインテリアアイテムとしても活用されています。
コーヒーキャニスターはコーヒー豆の鮮度を保つための密閉性の高い保存容器のこと。蓋の内側にシリコンのパッキンが付いているものや、中の空気を出して密閉性を高めるものなどがあります。
コーヒーキャニスターの保管方法
Image: GettyImages
コーヒー豆は空気や湿気に触れることで、味や風味が損なわれていくもの。そのため、いくらコーヒーキャニスターに入れても高温多湿の場所に置いておくというのはNGです。また、コーヒーキャニスターに入れていても、長い期間常温で保存するのは避けるようにしましょう。
1カ月以内に飲みきれる量や、飲み切ってしまう場合には、購入してきた袋のままコーヒーキャニスターに入れて、冷蔵庫で保管をするのがおすすめ。ただ、冷蔵庫に保管する場合、他の食品の匂いがコーヒー豆に移らないよう、密閉性の高い容器に入れるようにしましょう。
1カ月以内に飲みきる場合 | 袋ごとコーヒーキャニスターに入れ、冷蔵庫で保管がおすすめ |
1ヶ月以上保存する場合 | 袋のまま冷凍庫で保管 |
もし、コーヒーキャニスターを常温で保存する場合には、容器内の温度が上がらないようにするために、直射日光の当たる場所を避けるようにしましょう。
2コーヒーキャニスターの選び方
見た目やサイズ、素材などたくさんの種類が展開されているコーヒーキャニスター。おしゃれなコーヒーキャニスターを選ぶためのポイントを伺いました。
デザインで選ぶ
シンプルなデザインで、白や透明など色味があまりないものや、ステンレス製などのコーヒーキャニスターは、どんなインテリアにも馴染みやすいのでおすすめです。
個人的には、蓋と容器が同じ素材でできているものが好みです。異素材のものを使うよりもシンプルだし、まとまった雰囲気が出ます。ナチュラルな雰囲気を好む方は、木製のものを選ぶといいでしょう。
コーヒーの鮮度は落ちてしまいますが、コーヒー豆を袋から出して透明なガラスの容器に入れるのもおしゃれですよね。プラスチックは壊れにくく密閉性も高いものが多いですが、少し雰囲気を損ねてしまうかもしれません。
POINT
おしゃれに見えるポイント |
|
---|
サイズ・容量で選ぶ
自分がどのくらいコーヒーを飲むのか、どのくらいの頻度でコーヒー豆を購入するかに合わせ、コーヒーキャニスターのサイズや容量を選ぶというのもおすすめです。
頻繁にコーヒー豆を買う人 | 200〜300g程度入るもの |
まとめ買いをする人 | 500g程度入るもの |
コーヒーは200gや250gで売っていることが多いので、頻繁に購入する方は、それくらいのものが入る容器でいいと思います。一方で、まとめ買いをするという方は、500g程度もあればいいのではないかと思います。
コーヒー豆の保存期間は、大体のものが約1カ月程度とされているため、1カ月分の量が入るコーヒーキャニスターを購入するというのも手です。飲む量は人それぞれ異なるので、自分がどのくらいコーヒーを飲むのかや、コーヒー豆を購入する頻度や量に合わせて、コーヒーキャニスターを選ぶようにしましょう。
素材で選ぶ
コーヒーキャニスターは、ガラスや陶器、ホーローなどさまざまな素材のものがありますが、それぞれの素材によっても機能や性質が異なります。
ホーロー | 金属をガラスコーティングした素材で、雑菌が繁殖しにくく衛生的。遮光性も高く、匂い移りが少ないタイプ。 |
陶器 | 遮光性が高く、劣化と匂い移りが少ない素材。しかし割れてしまうこともあるので注意が必要。また、重さがあ るので取り扱いに注意。 |
ガラス | 密閉性に優れていて、中身の確認がしやすい一方、遮光性が低い。割れることがあり、取り扱いに注意が必要。 |
ステンレス | 軽量で遮光性が高いのが特徴。金属特有の匂い移りがするものもある。 |
プラスチック | 軽量なので持ち運びしやすい。遮光性が低いが、UV加工されているものもあり、価格が安いという利点もある。 |
木製 | 湿度を保ち、遮光性が高い。 |
素材によって特徴もさまざまなので、自分がどんな目的で使いたいかなどを考慮して選ぶといいと思います。
ステンレス製の場合、ツヤっとしたものよりもマットな質感のものや、缶のようなデザインのものがおしゃれに見えると思います。
プラスチックは価格が安いものが多いので、どうしてもチープに見えがちですが、ハンドルが付いていたり、お菓子を入れるようなデザインのもの、蓋のパッキンがカラフルなものを選ぶとかわいいと思います。
木製の場合は、思いきって和風のデザインのものにしてしまうのもありだと思います。一部が木製のコーヒーキャニスターはたくさんあるのですが、すべてが木でできているものはあまり種類がないので、どうしても選択肢が限られてしまいますね。
手入れのしやすさで選ぶ
コーヒーキャニスターには、蓋にパッキンが付いているものが多いのが特徴です。しかしパッキンが取り外せないとそこをきれいに洗うことができないため、雑菌が繁殖する原因となります。そのため、蓋やパーツが分解でき、手入れがしやすいものを選ぶのもポイントのひとつです。
また、コーヒー豆は、空気や湿度に触れると鮮度や風味が落ちてしまいます。そのため、お手入れをした後はしっかりと乾かしてから使用するようにしましょう。
機能面もチェックしておこう
コーヒーキャニスターには機能性を兼ね備えたものもたくさん出ています。密閉性や遮光性などの他に、UV加工されているもの、真空にできるものなどもあります。
3素材別おしゃれなコーヒーキャニスター
ここでは素材別におすすめのおしゃれなコーヒーキャニスターを紹介します。
ホーロー
日々道具 野田琺瑯 保存容器ラウンドキャニスター

野田琺瑯のシンプルなストッカー。硬度が高く、汚れやにおいがつきにくいうえ、雑菌が繁殖しにくい日本製のストッカーです。内蓋が付いているので密閉性も高く、シンプルなホワイトカラーで、どんなインテリアにも馴染みます。
蓋に取っ手が付いていて、かわいいデザインのコーヒーキャニスターです。サイズもS、M、Lと大小さまざまなサイズで展開されています。並べて置いてもかわいいですね。
STUDIO HILLA 琺瑯 キャニスター

清潔感のある白いホーローに、フィンランド語で「小さい」を意味する「PIKKU(ピック)」という絵柄を合わせたおしゃれなコーヒーキャニスター。木製の蓋にはパッキンが付いているので密閉性も高く、食卓に置きたくなるデザインになっています。
北欧風のデザインがかわいいホーロー製のコーヒーキャニスターです。木製の蓋にはパッキンが付いているので密閉性も高く、安心して保存することができます。小ぶりなサイズ感も◎。
陶器
グスタフスベリ ADAM(アダム)キャニスター

北欧・スウェーデンのブランド「グスタフスベリ」の陶器キャニスター。スティグ・リンドベリがデザインした人気の柄「アダム」は、均一に並んだドットにさりげなく遠近法を用いていて、より立体的でシャープな印象に。コーヒーだけでなく、キャンディや小物などを収納してもよさそうです。
小ぶりなサイズ感ですが、デザインがおしゃれなグスタフスベリのコーヒーキャニスターです。木製の蓋は水に強いだけでなく、シリコンも付いているので密閉性が高く、安心して使えます。
柄違いのこちらもおすすめ
グスタフスベリ SALIX(サリックス)BLACKキャニスター

ZEROJAPAN コーヒーキャニスター150 ウーロンティー

コーヒー豆約200gの密閉保存が可能なコーヒーキャニスター。ボディは陶器製で、内蓋にはシリコン製のパッキンが付いているので密閉性も抜群。すべてのパーツを日本国内で製造し、自社工場で組み立てているこだわりのアイテムです。コーヒー豆や茶葉の保存の他にも、スパイスや調味料、パスタ、小麦粉などさまざまな食品の保存に使うことができます。
コーヒーのような色合いのボディがかわいいコーヒーキャニスターです。遮光性も高く、内蓋が付いているので密閉性もしっかりしています。コーヒー豆だけでなく、茶葉やパスタなど、いろいろな食品の保存にも使えるところがいいですね。
ガラス
カリタAll Clear Bottle 250

人気ブランド「カリタ」のガラス製コーヒーキャニスター。抗菌パッキンを使用しているので衛生的で、口が広いのでコーヒー豆の出し入れだけでなく、お手入れもしやすい仕様になっています。ガラス製のためにおい移りが少なく、蓋が半透明で中身が見えるというメリットも。コーヒーの軽量に便利な専用のメジャーカップ付き。
カリタのガラス製のコーヒーキャニスターは、蓋はスチロール樹脂製ですが、半透明なので中身が見えて便利。パッキンが抗菌素材になっているというのもうれしいポイントです。コーヒー器具メーカーのカリタ製なのでデザインもかわいく、コーヒー器具とおそろいで使ってもよさそうです。
ル・パルフェ ガラスボーカルジャー1L

1935年にフランス、シャンパーニュ地方で創業した「ル・パルフェ」のコーヒーキャニスター。蓋にはオレンジ色の天然ゴム製パッキンが付いていて、密閉性もばっちり。パッキンは取り外せるだけでなく、別売りのものを購入すれば交換することも可能なので、衛生的に使うことができます。
フランスのガラスジャーですが、密閉性が高いのでコーヒーキャニスターとして使用することができます。ガラス製なので熱湯での煮沸も可能ですし、パッキンは取り外して洗うことができるので衛生的で、お手入れがしやすいというところもポイントです。さまざまなサイズ展開がされているので、大きめサイズを購入すれば、コーヒー豆を袋ごと入れることができます。
ステンレス
サーモマグ コーヒーキャニスター シルバー

ツヤ消しのステンレスシングル構造のキャニスターと、本体横のフックに収納できるメジャースプーンのセット。蓋には天然木を使用していて、裏面にはパッキンが付属しているので密閉性も◎。マグとおそろいで使いたくなるコーヒーキャニスターです。
サーモマグのボトルのような形状で、男女問わず使いやすいデザインのコーヒーキャニスターです。ステンレスなのでアウトドアシーンで使ってもおしゃれ。付属のメジャースプーンはフックに収納できるので、屋外で使用する際にも便利です。
【編集部おすすめ】
パール金属 サティーナ ステンレス製ロック式キャニスター

ステンレス製のコーヒーキャニスター。錆びにくく丈夫なうえ、耐久性に優れているので、安心して使用できます。蓋部分は、中身が見える透明プラスチック製なので、外側に目印をつけたり、開けて中身を確認する必要がありません。しっかり密閉するので、コーヒー豆のほか、茶葉、砂糖、塩などの保存にも便利です。
プラスチック
TAKEYAフレッシュロック 角形1.1L

酸性、アルカリ性に強いPET樹脂素材を使用した軽くて丈夫なコーヒーキャニスター。蓋にはシリコンパッキンが付属しているので、食材の風味を逃すことなく、湿気を寄せつけません。コーヒー豆以外にも、砂糖や塩などの調味料や小麦粉、パン粉などの粉物、ドライフルーツなど、さまざまな食品を保存することができます。
形もかわいく、ワンタッチで開けることができるプラスチック製のコーヒーキャニスターです。プラスチック製のコーヒーキャニスターの場合、パッキン部分の色がカラフルなものが多く、かわいいうえにポイントにもなりますよね。
【編集部おすすめ】
山崎実業 スプーン バルブ付き 密閉保存容器(ブラック)

密閉度が高く、遮光性もあるコーヒーキャニスター。上部のボタンを押すだけで簡単に蓋が空き、中には付属のスプーン(約5ml容量)も収納できます。本体、フタ、パッキンはすべて取り外せるので、お手入れもらくちん。積み重ねて収納できるのもうれしいポイントです。
木製
籐芸木のキャニスター無地250ml

ブナの木で作られていて、天然木の美しい木目が特徴のキャニスターとコーヒーメジャースプーンのセット。コーヒー豆はもちろん、お菓子や調味料など幅広い食材の保存に使用することができます。メジャースプーンは、キャニスターの中に入れても収納可能。すっきりとした見た目で、食卓をおしゃれに彩ってくれます。
蓋にはシリコンパッキンが付いていて、密閉性のある木製のコーヒーキャニスターです。同じ素材でできているスプーンがセットになっているのもうれしいですね。
4キーワード別おしゃれなコーヒーキャニスター
ここではキーワード別におしゃれなコーヒーキャニスターを西森さんに選んでいただきました。コーヒー豆の保存だけではもったいない、おしゃれなアイテムが勢ぞろいです。
シンプル
月兎缶 キャニスター缶

明治28年創業の老舗茶筒メーカー「加藤製作所」が製造した「月兎印」のキャニスター。昔ながらの製法で、職人によって吹き付け塗装が施されたブリキ製のキャニスターで、中蓋と外蓋の二重構造により、缶の中の温度を均一に保ってくれます。湿気だけでなく、遮光性もあるため、コーヒー豆や茶葉などさまざまな食品の保存にぴったりです。
くすみのあるカラーなので、派手すぎずかわいいデザインのコーヒーキャニスターです。お茶の葉を保存する茶筒のような雰囲気で、内蓋もあり、遮光性もあるのでコーヒー豆の保存にもおすすめです。
インテリアになじむ
アイザワ 珈琲

金物や洋食器の生産が盛んな新潟県燕市にある「工房アイザワ」が手がけるコーヒーキャニスター。遮光性のあるステンレス素材を使用し、蓋にはメタル製の持ち手を付けて重さを出したことで、遮光性と密閉性を高めたアイテムです。コーヒー豆や粉が300g収納可能。コーヒー以外にも、ドライフルーツやナッツなどの保存にも適しています。
無機質でキッチン道具のような雰囲気のあるデザインなので、どんなインテリアにも合わせやすいコーヒーキャニスターです。キッチンだけでなく、リビングや食卓など、どんな場所に置いてもサマになる万能なデザインだと思います。
Amazonで人気
ハリオ ガラスキャニスター

人気ブランド「ハリオ」のシンプルなガラス製のコーヒーキャニスター。オリーブウッドの蓋と耐熱ガラスを使用していて、ナチュラルな雰囲気に。中が透けて見えるので、残量が分かりやすいところもうれしいポイント。小物の収納にも便利なアイテムです。
キャニスター部門で上位にランクインしているハリオのガラス製キャニスターです。ハリオにはコーヒー関連のグッズもたくさんありますが、これは木とガラスの組み合わせがかわいく、蓋にパッキンが付いているので密閉性もあるタイプです。
密閉性が高い
Minidiva自動真空キャニスター

ボタンを押すだけで、容器の内部が真空状態になるキャニスター。内蔵センサーがつねに容器内の空気圧を感知し、自動で真空状態をコントロールしてくれるので、食品を酸化から効果的に守ってくれます。
また、BPAフリー、耐久性に優れたホウケイ酸ガラス製で、-20℃~400℃まで広範囲温度に適用しているだけでなく、電子レンジ対応なので、作り置きしていた料理をそのまま温めることも可能。容器の蓋部分には、日付トラッカーが付いているので、コーヒー豆や食材の保存日を記録することができます。
内蔵センサーで保存容器内の空気圧を感知し、自動で真空状態を保ってくれます。USB で充電できるというのも便利ですよね。保存日も記録でき、電子レンジも使えるとあって、機能面が充実しているコーヒーキャニスターです。
スプーン付き
ガラス密閉保存瓶

ガラス製のキャニスターは、竹製の蓋と同素材のスプーンが付いた便利なタイプ。透明なので中身が識別しやすく、残量がわかりやすいのがうれしいポイント。蓋にはパッキンが付いているので密閉性が高く、直径が広いのでお手入れも簡単です。
竹製のスプーンが付いたガラス製のコーヒーキャニスター。いろいろなサイズがありますが、円筒形500mLや四角600mLのものが使いやすいと思います。
5まとめ
「コーヒーキャニスターは、大きすぎるものや小さすぎるものだとコーヒー豆を補充するたびにストレスになりそうなので、自分が飲むコーヒーの量や、コーヒー豆の購入頻度に合わせたサイズを選ぶのがおすすめ」と語る西森さん。
自分のコーヒーライフに合わせてたコーヒーキャニスターを見つけて、鮮度を保った美味しいコーヒーを楽しんでください!