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街で電動キックボードに乗っている人や、大人子供問わず公園でキックボードで楽しむ人をよく見かけるようになったという方も多いかもしれません。

電動キックボードの実証実験や道路交通法の改正などによって電動キックボードを含むキックボードは私たちの生活により身近なものになりつつあります。

でも、実際に公道でキックボードに乗ってもよいのか、電動キックボードに乗るためには何が必要なのか、わからない方も多いのではないでしょうか。

キックボードにはどのような種類があるのか、それぞれのカテゴリー別のおすすめキックボードとその選び方について紹介します。

大原秀明さんのイメージ

大原秀明さん
日本ローラースポーツ連盟公認指導者。日本全国でインラインスケートの講習会を行ったり、パフォーマンスを披露するほかに大会運営や大会の審査員などを務めるなど幅広く活動している。購入する機種に迷ったことからキックボードにのめり込み、共同運営するwebサイトでは実際に20種類以上の機種を乗り比べたレビュー記事を紹介している。
ソトビバ

キックボードの疑問Q&A

Image: GettyImages

道路交通法上ではスケートボードやローラースケートなどと同じ「遊具」のカテゴリーに入るキックボード。一方、電動キックボード(電動式モーターの定格出力が0.60kW以下のもの)は原動機付自転車(原付)にあたります。

Q. 公道は走れる?

電動ではなく、自分で蹴って進むキックボードであれば走れますが、キックボードは「遊具」なので、道路交通法で交通や人通りが頻繁なところでは使用してはいけないという決まりになっています。そこに当てはまらない場合は公道を走行することも可能です。

電動キックボードは原付と同じ扱いなので、公道を走行する場合は、道路運送車両法の保安基準に適合した装置が備わっている電動キックボードを使用し、ヘルメットの着用やナンバープレートの取得、免許の携帯や自賠責保険への加入など原付のルールに従って乗る必要があります。

→くわしくは「電動キックボード おすすめ」

Q. 大人用と子供用の大きな違いは?

Image: GettyImages

大人用と子供用のキックボードで大きく違うのはサイズと耐荷重です。ハンドルの高さが低いものは耐荷重も軽めに設定されているものが多いです。

小学生以上であれば、ハンドルの高さが調整できて耐荷重に問題がなければ大人と兼用できるものもたくさんあります。

→子供用キックボード記事はこちら

→大人用キックボード記事はこちら

カテゴリ別おすすめのキックボード14選

かいサポ編集部が選ぶおすすめの電動キックボード、大原さんおすすめの大人用キックボードと子供用キックボードをそれぞれ紹介します。

かいサポが選ぶ電動キックボードおすすめ3選

Segway Ninebot J-MAX

Image: Amazon.co.jp

折りたたみできる公道走行可能な電動キックボード。最高速度25km/hで航続距離は約65km。通勤通学や買い物などの移動に。

サイズ 展開時:1167 × 472 × 1203mm
折畳時:1167 × 472 × 534mm
本体重量 約21.7kg
航続距離 約65km
最高速度 25km/h
充電時間 約6時間
耐荷重 25~100kg
モーター定格出力 350W

SUNPIE S1 電動キックボード

Image: Amazon.co.jp

公道走行仕様の電動キックボード。簡単に折りたたみできるので収納時にも便利です。Bluetooth接続でスマホ連動も可能。

サイズ 展開時:約1307 × 520 × 560mm
折畳時:約1307 × 520 × 1275mm
本体重量 約24kg
航続距離 95km(環境温度25℃、体重75kg、満充電、18km/hの速度で平坦な道に走行)
最高速度 30km/h
充電時間 約7時間(充電器1個使用)/約3.5時間(充電器2個使用)
耐荷重 150kg
モーター定格出力 500W(瞬間最大1000W)

※最高速度、走行距離、上昇角度などは、使用者体重、走行道状況、天候などにより変わります。

SWALLOW ZERO9

Image: 楽天

公道走行が可能な保安基準を満たした一台。国内で最終組み立てを行い、国内で専門の技術スタッフによる全台検査が行われています。折りたたみ可能。

サイズ 展開時:1100mm × 700mm × 900mm~1130mm
折畳時:1100 × 200 × 390mm
本体重量 20.6kg
航続距離 ~40km
最高速度 40km/h
充電時間
耐荷重 100kg
モーター定格出力 600W

大人向けキックボードおすすめ6選

JD RAZOR MS-105R

Image: Amazon.co.jp

頑丈ながら軽量なので子供から大人まで楽しめるキックボード。前輪のホイールが5インチになったことで走行性もアップしました。本体のカラーは4タイプ。別売りのショルダーストラップを取り付けることもできます。

重量 2.8kg
本体サイズ L66 × W34 × H86cm
耐荷重 90kg
対象年齢 6歳以上
ブレーキタイプ フットブレーキ
タイヤサイズ 前輪:127mm(5インチ)
後輪:101.6mm(4インチ)
タイヤタイプ ウレタンタイヤ
折り畳み
高さ調整

本体サイズが小さめで軽く、持ち運びが便利。ホイールサイズは最低限のサイズなので滑走性能は低い。ちょっとした移動に最適です。なんといってもコストパフォーマンスに優れた一台。

StreetSurfing TRICK STER

Image: Amazon.co.jp

ジャンプやトリックなどにも耐えられる頑丈なつくりの一台。車輪が小さめなので過度なスピードが出ず、大人も子供も楽しめます。本体カラーは3色。

重量 2.7kg
本体サイズ L66 × W48 × H81cm
耐荷重 100kg
対象年齢
ブレーキタイプ フットブレーキ
タイヤサイズ 100mm
タイヤタイプ ウレタンタイヤ
折り畳み ×
高さ調整 不可

「JD RAZOR MS-105R」と同じ小型の機種で、こちらはハンドルが折りたためないタイプ。競技の入門モデルでもあり、折りたためない分、減速しにくくなっています。

StreetSurfing K-BIKE KB3

Image: 楽天

自転車のような大きなタイヤが特徴の走破性にすぐれ、乗り心地も快適なキックボード。オンロードにもオフロードにも対応しているので、アウトドアシーンでも活躍してくれます。キャンプ場や公園での親子二人乗りが可能なサイズ。

重量 10.8kg
本体サイズ L145 × W66 × H95
耐荷重 150kg
推奨年齢 12歳以上
ブレーキタイプ ハンドブレーキ
(フロント・リア)
タイヤサイズ 前輪:508mm(20インチ)
後輪:406.4mm(16インチ)
タイヤタイプ エアタイヤ
折り畳み ×
高さ調整

自転車とキックボードのいいところを足したようなタイプ。タイヤが大きければ大きいほど転がり続ける力が強いので、高速安定性が高く、減速しにくいという特徴があります。

自転車と同じブレーキシステムを採用しているのでブレーキもしっかりかかります。サイズを気にしないのであれば一番おすすめ。キャンプ場でものれますし、路面状況を選ばない一台です。

StreetSurfing XPS AIR

Image:

簡単に折り畳みができるワンクリックフォールディングシステムを採用した一台。ハンドルバーの高さが調節できるので、8歳以上の子供から大人まで楽しめます。ハンドルバーは固定式なので安定性が高くガタつきがなく、キック力がダイレクトにスピードに変換できます。205mmのエアタイヤで乗り心地も◎。

重量 4.5kg
本体サイズ L70 × W48 × H99cm
耐荷重 100kg
推奨年齢 8歳以上
ブレーキタイプ フットブレーキ
タイヤサイズ 205mm
タイヤタイプ エアタイヤ
折り畳み
高さ調整

エアタイヤの空気圧が非常に高いのでエアタイヤなのにウレタンタイヤ並のスピードが出せます。減速しにくく、路面を選ばないので長距離を移動したい人におすすめ。

StreetSurfing K-BIKE KB2

Image: Amazon.co.jp

大きなタイヤで滑走性を追求したモデル。オンロードでもオフロードでも路面を選ばず乗ることができます。ドリンクホルダー装備のためのビスが標準搭載されているのでカスタムも可能。アウトドアワゴンを牽引できるリアキャリアを装着すると荷物を運べます。

重量 7.9kg
本体サイズ L132 × W66 × H86~96cm
耐荷重 120kg
推奨年齢 10歳以上
ブレーキタイプ ハンドブレーキ
(フロント・リア)
タイヤサイズ 前輪:406.4mm(16インチ)後輪:304.8mm(12インチ)
タイヤタイプ エアタイヤ
折り畳み ×
高さ調整 可能

「StreetSurfing K-BIKE KB3」の小さいタイプ。KB3は長距離向きですが大きいので、アウトドアにちょうどよいサイズなのがKB2。専用のリアキャリアもつけられます。エアタイヤなので路面状況を選ばずに走れます。

FRENZY FR205PP

Image: Amazon.co.jp

走破性に優れたエアタイヤを搭載したモデル。石畳のような路面の多少の凹凸には対応できるので行動範囲を広げてくれる一台です。カラーはブラックとミリタリーの2色展開。

重量 4.6kg
本体サイズ L91 × W49 × H87~96cm
耐荷重 100kg
対象年齢
ブレーキタイプ フットブレーキ
タイヤサイズ 205mm
タイヤタイプ エアタイヤ
折り畳み
高さ調整

「FRENZY FR205DB3」と同じシリーズのものですが、こちらはエアタイヤを搭載しています。

子ども向けキックボードおすすめ5選

3、4、5歳から

TOY MONSTER 858 エリート

Image: 楽天

傾けることでタイヤが曲がる、安定感のある3輪キックボード。ワンタッチで折りたたみ可能です。太めのタイヤで芝の上も土の上も走れます。50個以上のLEDライトがついていて、安全のための点灯機能もあります。

重量 3.5kg
本体サイズ L55 × W28 × H60cm
耐荷重 50kg
対象年齢 5歳以上
ブレーキタイプ フットブレーキ
タイヤサイズ 前輪:120mm、幅40mm 
後輪:80mm、幅50mm
タイヤタイプ ウレタンタイヤ
折り畳み
高さ調整 3段階調整が可能

本体やタイヤ部分にLEDライトがついていてキラキラ光るもの。タイヤは滑走することで光ります。

FILA SCOOTER 3W

Image: 楽天

太めのタイヤが安定した走りを可能にする3輪のキックボード。ハンドルを傾けることでタイヤが曲がるタイプです。

重量 -kg
本体サイズ L67.5 × W28 × H65.5cm
耐荷重 50kg
対象年齢 5歳以上
ブレーキタイプ リアフェンダーフットブレーキシステム
タイヤサイズ 前輪:120mm、幅40mm 
後輪:80mm、幅24mm
タイヤタイプ ウレタンタイヤ
折り畳み
高さ調整 3段階調整が可能

一つ前に紹介した「TOY MONSTER」に比べてハンドルを倒したときの曲がり方が少し固めなのでフラフラせず安定性が高い一台。つくりもよく、後輪が2つついていて接地面積が広いことも安定性をより高めています。

FILA 145 SCOOTER

Image: Green Summit

本体の無駄な「あそび」を少なくしてガタつきを軽減。高性能なベアリングでなめらかな走りを実現したモデルです。ハンドルバーまで折り畳めるのでコンパクトに持ち運べます。

重量 2.5kg
本体サイズ L76 × W34 × H88.5cm
耐荷重 100kg
対象年齢 5歳以上
ブレーキタイプ リアフェンダーフットブレーキシステム
タイヤサイズ 145mm、幅30mm
タイヤタイプ ウレタンタイヤ
折り畳み
高さ調整 3段階調整が可能

幼児でも2輪を乗りこなす子もいます。見様見真似ですぐ乗れてしまうような子供の場合、小型の2輪のキックボードがおすすめです。

FRENZY FR205DB3

Image: Amazon.co.jp

イギリス発のおしゃれなキックボードブランドFRENZYのモデル。ハンドルバーはロックレバーを解除してからピンを押すという一般的な方法でサイズ調整ができます。ハンドルバーを固定するレバーがあるため、レバーがない機種に比べガタつきは少なくなります。フレームの折りたたみはワンタッチなので、コンパクトに持ち運べます。カラーはマットなブラックとアース系コヨーテの2色。

重量 4.76kg
本体サイズ L91 × W49 × H89~104cm
耐荷重 100kg
対象年齢
ブレーキタイプ ハンド・フット・デュアル・ブレーキシステム
タイヤサイズ 205mm
タイヤタイプ ウレタンタイヤ
折り畳み
高さ調整 4段階調整が可能

ハンドルの高さ調整は3段階のものが多いのですが、これは4段階調整が可能。ないよりはあった方が安心なハンドブレーキがついたタイプです。

StreetSurfing XPS AIR

Image: StreetSurfing 公式サイト

簡単に折り畳みができるワンクリックフォールディングシステムを採用した一台。ハンドルバーの高さが調節できるので、8歳以上の子供から大人まで楽しめます。205mmのエアタイヤで乗り心地も◎

重量 4.5kg
本体サイズ L70 × W48 × H99cm
耐荷重 100kg
推奨年齢 8歳以上
ブレーキタイプ フットブレーキ
タイヤサイズ 205mm
タイヤタイプ エアタイヤ
折り畳み
高さ調整 3段階調整が可能

エアタイヤはウレタンタイヤよりも路面を選びません。荒い路面の場合、ウレタンタイヤは弾んでしまうことも。子供はあまり路面状況を気にしないので、安全性を考えるとエアタイヤの方がよりおすすめです。

キックボードの上手な選び方

Image: GettyImages

通常のキックボードか、電動キックボードかによって必要な装備や価格が変わってきます。

キックボード 電動キックボード
公道走行 制限あり。交通や人通りが頻繁なところでは使用してはいけない 保安基準に適合した装置を備えたものに乗り、走行時は原付のルールに従う必要がある(ヘルメットの着用、ナンバープレート取得、免許証携帯、自賠責保険への加入など)
価格 安いものは1万円程度から 高価格帯のものが多い

遊具として手軽に利用したいのか、電動キックボードで公道を走ってみたいのか、実際の使用場所や使用目的をまずははっきりさせておきましょう。

機能の違いで選ぶ

足で蹴って進むキックボードの場合、タイヤの大きさや素材によって、滑走性能に差がでてきます。短い距離を手軽に乗りたいのか、より長い距離を快適に乗りたいのか、アウトドアなどオフロードで乗りたいのかなど、目的に合わせてキックボードを選びましょう。

→くわしくは「キックボード 大人」

折り畳み可能か、調整可能かどうかで選ぶ

Image: GettyImages

通常のキックボードは折り畳み可能なものとそうでないものがあります。

折り畳みができるものは持ち運びに便利ですし、車やバスなどで持ち運んで移動した先で使うこともできます。

ただし、ものによってはガタつきが出てしまい、滑走性能が少し下がってしまうものも。

子供のキックボードの場合、大人が持ち運ぶシーンも多いので折り畳みができるものの方が便利でしょう。

まとめ

Image: GettyImages

自分の力で蹴って進むキックボードは、またがる必要もなく、思い立ったらすぐに走り出せてすぐに降りられるという手軽さが魅力です。

電動キックボードは乗ったときのバランスやブレーキのかけ方など、乗り慣れていないと怖く感じる部分もありますが、安全な場所で試乗したときは自転車やバイクとも違う気持ちよさがありました。まだまだ認知が進んでおらず、どこでもだれでも手軽に走れるという状況ではありませんが、これからいろいろと変わっていくのではないでしょうか

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