154
3

Photographed by Kaoru Mochida

できることなら、お気に入りのカフェの近くに住みたい。

そう思ったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか? それを叶えたのが、今回取材させていただいた横野莉穂さんです。

横野さん

名前:横野莉穂さん
場所:東京都渋谷区
面積:32㎡(1K)
家賃:12万円(管理費込み)
築年数:17年
横野さん 間取り

間取り図(編集部作成)

代々木八幡やオ奥渋のカフェが大好きという横野さんは、そのエリアに近いデザイナーズマンションでパートナーとふたり暮らし。

カフェをイメージしたというお部屋は、ちょっとした工夫やアイデアで驚くほどおしゃれ&快適に過ごせるヒントがたくさんありました。

棚のディスプレイ

観葉植物

この部屋に決めた理由

よこのさん

現在のお住まいで暮らす前は千葉県に住んでいた横野さん。物件探しの条件はあったのでしょうか?

好きなカフェが集まっている代々木八幡や奥渋エリアに近いことが第一条件でした。それから、彼がコンクリートの打ちっぱなしが好きなので、そういうお部屋であることと、ワンルームだけど2人で住めるくらいの広さ

あとはユニットバスではないこと、洗濯機を室内に置ける部屋、駅から徒歩10分圏内を条件に探しました。

横野さん

探し始めて1ヶ月くらい経った頃、不動産屋さんに紹介されてこの物件と出会ったんです。

広くて窓も大きいし、ウォークインクローゼットなどの収納もたくさんあって、コンクリートの壁がかっこよかったので、ほぼ即決でした」(横野さん)

横野さん

代々木八幡や奥渋エリアまで自転車なら短時間で移動できますし、がんばれば徒歩でも行けちゃう距離。

家賃やお部屋の広さなど、条件に合う物件を考えると、理想のエリアから少し離れた場所を候補にするのもアリですね!

お気に入りの場所

アンティーク家具ゾーン

お気に入りの場所

お部屋に入ってすぐの場所にあるのが、横野さんが気に入っているアンティーク家具ゾーンです。無機質なコンクリートの壁と、温かみのあるアンティーク家具がマッチしていますね。

「このスペースはとくにカフェっぽい感じをイメージしています。家具は代官山蚤の市と、スツールは「HYST」の系列店で期間限定ショップだった「DYG」(2021年10月~12月の期間でオープン)で買いました。

ここには普段使うアクセサリーや香り関連のものを置いています」(横野さん)

DIYした洗面所

DIYした洗面所

お部屋のあちこちをDIYしている横野さん。なかでも気に入っているのが洗面所だそうです。

「洗面台の下にはもともと白い棚が付いていたんですが、それ以外に物を置くところがなくて……。それで白い棚の両脇に物を置くスペースと、洗面台の上にも棚を作ったんです

洗面所前に立つ横野さん

木はホームセンターでサイズを測って切ってもらいました。DIY初心者ながら意外といい感じに仕上がったと思います。

洗面所の床

洗面所の床にはAmazonで買ったシートを貼っています。

このシートはもともとキッチンに使うために買ったのですが、余ったので洗面所の床にも貼りました」(横野さん)

リビングの棚

リビングのDIYした棚

横野さんのInstagramで制作過程が投稿されていたのがこの棚です。

「DIYが好きなのですが、本格的にチャレンジしたのはこの部屋が初めてなんですよ。この棚は2~3週間くらい前に作りました。

DIYした棚 寄った画角

レコードや食器などを飾れるダイナミックなものを作りたかったんですけど、ちょっとだけ横の寸法が足りていないんです(笑)。

古民家カフェみたいになっちゃっいましたけど、色も塗りました」(横野さん)

棚の作り方はDIY関連のYouTubeやInstagramを参考にしたそうですよ!

DIYした5つのスペースについて

洗面所や棚以外もDIYをしている横野さんに、その工夫を聞きました。

「DIYをすると物件にこだわらなくても、後で自分好みに変えられる良さがありますよね。

①床

床

床には楽天で買ったタイルマットを敷きました。サンプルを取り寄せて木のような質感のものを選んだんです。

貼って剥がすタイプではなく、はめていくタイプなのでめちゃくちゃ重いのが難点ですけど気に入っています。

床で部屋の印象がぐんと変わるので、床DIYはオススメです」

②窓枠

窓枠

窓枠はもともと銀色だったんですが、カフェっぽくしたくてマットな質感の黒いマスキングテープを貼りました

東急ハンズで売っているもので、DIY系のYouTuberさんがすすめていて。マスキングテープを貼るだけで印象が変わるのでオススメです。

③キッチンの収納扉

キッチン

キッチンの収納扉はもともと赤だったんですが、主張が強い印象だったので、上からマットなグレーの剥がせるシートを貼っています。ちなみにそのシートもAmazonで買いました。

④リビング照明

照明

あと、リビングの照明も変えました。これもAmazonで購入。ほとんどの物をネットで買っていますね。

⑤トイレ

トイレ

トイレもカフェっぽくしたかったので、自力でタンクレス風にしました。

100均で買った発泡スチロールのような工作用の板に木目のシートを貼って作っています。前面には合計3枚、その上に1枚の合計4枚で構成しているんです。

トイレ

トイレの手を洗うところと同じ形に板をくり抜いて上に乗せているのと、トイレレバー部分はフォトフレームを活用して穴をあけました。

YouTubeで見つけた作り方を参考にしたらうまくいって、私のInstagramでも結構反響がありましたね。

DIYしたライト

照明は電球の長さを出したかったので、Amazonで買った延長コードをつけました。コードはもともと白かったので、黒いマスキングテープを貼って色を変えているんです。

カサは扇状にカットしたクリアファイルに、ダイソーで買った木目のマスキングテープを貼って作りました」(横野さん)

このトイレのDIYは圧巻! 「カサはクリアファイルでできているの?」「100均で材料でここまで変えられるんだ!」と驚きの連続でした。

横野さん

アイデアの宝庫とも言える横野さんのお部屋ですが、DIY初心者でも失敗しないコツはあるのでしょうか?

「DIY系のYouTube動画を見ることですね。買いたいものがあるときは、Instagramでハッシュタグで検索します。

すでに使用している方の投稿がヒットするので参考になりますよ」(横野さん)

お気に入りのアイテム

アンティークテーブルとチェア

お気に入りのデスクとチェア

「蚤の市で買ったテーブルは4万円くらい、HYSTで買ったスツールは16,000円くらいでした。コーヒーマシンを置けるサイズ感のものを探して、希望通りのものが見つかりましたね」(横野さん)

Björk(ビョーク)のレコード

Björk(ビョーク)のレコード

「ずっとここに飾っています。コンクリートの壁と色が合っていてお気に入りなんです」(横野さん)

ベッドサイドに敷いた、グレーとピンクのラグ

フライミーで買ったラグ

「ペルシャ絨毯を買おうと探しているときに、FLYMEeで見つけました」(横野さん)

ピンクがインテリアの差し色になって、とっても可愛いですよね。

グラスたち

グラスたち

「東京蚤の市で購入したものや、蔵前の『道具屋 nobori』で買ったグラスたちもお気に入りです。

クラシカルでデコラティブなデザインだけど、繊細な雰囲気で透明感があり、食卓に華を添えてくれるところが気に入っています」(横野さん)

残念なところ

外の音が気になる

窓

1階ということもあり、宅配業者のバイクや車が窓の目の前に停まることが多く、ドアをバタン! と閉める音が1日に何回もあるのが気になっています。

静かな道だという印象でしたが、朝や夜は人通りが多く、仕事の電話をしながら帰宅される方も多いみたいで……。換気としても窓を開けていることが多いのでよく聞こえちゃうんですよね。

朝、ゆっくり起きよう思った日でも、早起きのご近所さんが交わす「おはようございます〜」なんて挨拶が聞こえてきて目覚めることもあります。平和でとても良いのですが1階だからこそ気になってしまいますね(笑)」(横野さん)

暮らしのアイデア

バランス重視で見栄えを意識する

横野さん

まるでカフェのような横野さんのお部屋。温かみはありながらも生活感のないインテリアするために、何か工夫していることはあるのでしょうか?

「お店っぽくしたいので、バランス重視で見栄えを意識しています。

色は深い茶色で統一して、家具は大きければ大きいほどいいみたいな感じで。鏡もデスクも大きい物を選びました。

鏡と大きいデスク

ちなみに、鏡はメルカリ、デスクはIKEAで購入。

帽子のディスプレイ

帽子の収納には、Amazonで買ったジョイントフックを活用しています。

ケーブルボックス

ケーブル類は100均で買った配線カバーを使って壁に沿わせているのと、ケーブルボックスにまとめて入れています。

ボックスはもともと白かったんですが、部屋の雰囲気に合わせて色を塗りました」(横野さん)

これからの暮らし

横野さん

「もうちょっとアンティーク家具を増やしたいのと、ベッドの後ろに棚を作ってホテルライクにしたいです。

この部屋は2年契約なので、そのタイミングで別の場所に引っ越そうと思っています」(横野さん)

マスキングテープや100均で買える物を活用して、カフェっぽい部屋にアレンジしているアイデアには脱帽。

次に住む家は、いったいどんなお部屋にアレンジされるのか楽しみです。



Ranking

RELATED ARTICLES