ちょっと敷居が高く感じられがちなブランデー。ところが、ブランデー専門サイト「Brandy Daddy」管理人のアツローさんによると、ジンジャーエール割りやぶどうジュース割りなど、初心者でも気軽に楽しめる飲み方があるんだそうです。
「ブランデーを飲むときのポイントは、香りをしっかり感じながら、ゆっくり楽しむこと。あまり堅苦しくなる必要はないんですよ」
今回の記事では、ブランデーの基本的な飲み方や、初心者におすすめの割り方、カクテルレシピなどを紹介。飲み方別にアツローさんおすすめの銘柄、製法や用語などの基礎知識も解説します!
アツローさん
ブランデー専門サイト「Brandy Daddy」管理人。WEBエンジニア、プログラマーのかたわら、数多くのブランデーのレビュー・紹介や、現地の生産者から得たブランデーに関する幅広い情報を提供するウェブサイトを一人で運営している。
【おすすめ銘柄】プロが価格別に厳選
1万円前後のおすすめ5選|初心者向け
2万円台のおすすめ3選|初心者~中級者向け
【飲み方アレンジ】初心者向き・飲みやすい割り方3つ
ジンジャーエール割り
トニック割り
ぶどうジュース割り
そもそもブランデーってどんなお酒?
ブランデーとは、フルーツを原料とする蒸留酒のこと。
ぶどうやりんごなどのフルーツをアルコール発酵させて作った果実酒を蒸留して作るため、平均アルコール度数は約40度と高めです。
飲み方にルールやマナーはあるの?
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ブランデーは高級な銘柄も多く、飲み方が難しいイメージも。ルールやマナーが気になる方も多いようです。でも、アツローさんは、「ルールやマナーはないので、あまり堅苦しくならないほうがいい」と話します。
「ブランデーはストレートで味わうのが基本ですが、カクテルに使うこともあるし、実はジュースで割っても気軽に楽しめる飲み物です。
ルールやマナーを気にしすぎるのではなく、次に紹介する美味しい飲み方を心掛けて、楽しく飲んでもらえればと思います」
【コラム】初心者がバーで注文するときの頼み方
初めてバーでブランデーを頼むときは、「初めてなのですが、ブランデーを飲んでみたい」と素直に伝えるのがベスト。大抵のバーテンダーさんがヒアリングして、その人にあったブランデーや飲み方を提案してくれるはずです。
「または、普段どんなお酒を飲んでいるのかを伝えるといいかもしれません。『梅酒が好きなので甘い方が好きかも』『スッキリ炭酸系が好き』など、好みがわかると提案がしやすくなります」
ブランデーを美味しく味わう飲み方、5つのポイント
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ブランデーの何よりの魅力は「繊細な香り」とアツローさん。香りを余すところなく楽しむための5つのポイントを教えてもらいました。
ポイント①:基本はストレートで飲む
「ブランデーの魅力的な香りを楽しむためには、ストレートで飲むのがおすすめ。ぶどうやりんごなどの原料由来の香りや、樽熟成のほのかな香りを感じとってみましょう」
ポイント② グラスに注いで数分待つ
「ストレートの場合は、グラスに注いでから2~3分待つこと。注ぎたては荒く感じられやすいので、落ち着いて香りが開くまで少し置いてみてください」
ポイント③だんだん鼻を近づけていく
「いきなりグラスに鼻を近づけるのではなく、少し離れたところからはじめて、だんだん近づけていくのがポイントです。
注いだ瞬間は、グラスの周りの空気全体にブランデーの香りがパッと広がるので、鼻から50センチ以上離したところから嗅いでも、十分感じ取れます。
また、アルコールの刺激が強い商品もあるため、そこから40センチ、30センチと少しずつ近づけることで、最適な距離をとることができます。最終的には5センチほどの距離で嗅いでみましょう」
ポイント④一杯を30分ほどかけてゆっくり飲む
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「1ショット=30mlほどのブランデーを、30分くらいかけて、ゆっくり飲んでみましょう。時間が経過すると、空気と触れ合ったり、量が減ったりすることで、少しずつ風味が変化していきます。その変化を楽しむのがブランデーの醍醐味なんです」
ポイント⑤チューリップ型グラスで、より美味しく楽しめる
ブランデーをストレートで味わうなら、グラスも重要。アツローさんいわく、ブランデーには、口のすぼまったチューリップ型のグラスが適しているそう。
「チューリップ型のグラスは、若いタイプにも熟成したタイプにも対応できる万能型です。
ブランデーグラスというと、丸くてずんぐりしたグラスを思い浮かべるかもしれませんが、ボウルの中に揮発したアルコールが滞留しやすいため、熟成年数が若いブランデーは刺激が強く感じられてしまうケースがあります」
▼初心者向き、1000円台で買えるブランデーグラス
▼ブランデーにハマったら買いたい、コニャック専用グラス
※コニャックの詳しい解説はこちら
基本の飲み方「ストレート」で味わいたいおすすめ銘柄
ストレートで味わうなら、ブランデーらしく、繊細で美しい香りを持つものがおすすめ。20年以上熟成させたものであれば、ほとんどハズレがないとアツローさんは話します。
「ブランデーは熟成年数によって価格が異なり、若いものは5000円前後で買えますが、20年以上となると1万円以上のものが増えてきます。
初心者の人は手頃な価格帯でブランデーの特徴を理解しつつ、ハマったらぜひ1万円以上の商品にチャレンジしてほしいですね。
ちなみに、1万円以上の価格帯はぶどうの栽培から製造、熟成、ボトリングまですべて自分たちでやっている小規模生産者による商品が多く、手間をかけて作られたブランデーの繊細さを感じられます」
初心者向け|1万円前後のおすすめのブランデー5選
そんなアツローさんが、手頃な価格帯・5000円~1万円程度でもストレートで十分魅力を楽しめると太鼓判を押すのは以下の5種類。
ぶどうを原料とした繊細なブランデーの代表であるコニャック3種と、リンゴを原料としたカルヴァドス2種です。いずれも初めて飲むという方でも購入しやすく、ブランデーの特徴をしっかり実感できる銘柄です。
カミュ VSOP エレガンス(コニャック)

「カミュ VSOPエレガンスは、飲みやすく、紅茶のようにやわらかい香味があります。リーズナブルな価格帯でありながらコニャックらしさが体験できる味わいです」
ジャンフィユー トレヴィユー(コニャック)

「原料のぶどうの果実感と、コニャックならではの熟成の魅力をつかむことができる銘柄。同じ価格帯の他のコニャックに比べると、キャラメルやダークチョコレートのような濃厚さを感じやすい一本です」
ラニョーサボラン レゼルヴスペシャル(コニャック)

「濃厚系のジャンフィユー トレヴィユーとは対照的に、柑橘のようなさわやかさがあるコニャック。オレンジや白い花を思わせる華やかな香りを楽しめます」
ロジェグルー ヴェネラブル(カルヴァドス)

「たっぷりとしたリンゴ感が楽しめるカルヴァドス。150年の歴史を持つ家族経営の蒸留所が、自社畑で自然栽培したリンゴのみを使用しています」
クリスチャン・ドルーアン 15年(カルヴァドス)

「同じカルヴァドスでも、ドライでスッキリしているタイプが好きな人におすすめ。酸味のあるりんごと、スパイスのような香りが特徴です」
初心者~中級者向け|2万円台のおすすめブランデー3選
1万円前後のブランデーで基本的な味わいを知ったら、次は熟成年数がより長いものを味わってみるのがおすすめ。
「少し値段が高くなりますが、ウイスキーよりも熟成に強いブランデーが本領を発揮しはじめるのが熟成年数20年を超えたころなんです。
ブランデーは熟成すると刺激やアルコール感が和らぎ、“ランシオ香”と呼ばれるすごく良い香りが出るほか、甘味や香りがさらに豊かになるんです。飲み慣れてきて、お金を出してもいいと思ったらぜひ試してほしい価格帯ですね」
ラニョーサボラン フロリレージュ(コニャック)

「蜜のように甘味のある香りがあり、味わいはフルーティで、余韻はグレープフルーツのよう。質の高いブドウと高度なブレンド技術を持ってコニャック界から高い評価を受けるブランドの最高傑作です」
ジャンフィユー レゼルヴ・ファミリアル(コニャック)

「甘味のあるフルーツから香ばしいナッツまで、時間によって変化する香りが美しく、ビターチョコレートとドライオレンジのような濃密な甘味があります。50年以上熟成させた原酒のみをブレンドした長期熟成コニャックです」
デュポン 30年(カルヴァドス)

「コルクを開けた途端、りんごやマンゴーのような香りが部屋いっぱいに広がるほどの華やかさ。味わいは濃厚で絶妙な樽感と、ドライマンゴーや杏子のような甘みがあり、スパイスのような複雑さも感じられるカルヴァドスです」
【こちらもおすすめ】度数低め。コニャックらしい風味を楽しめるデザートワイン

アツローさんが、ブランデー初心者によくおすすめするというお酒が「ピノー・デ・シャラント」。ブランデーではなく、コニャック地方で作られる酒精強化ワインです。発酵前のブドウ果汁にコニャックをブレンドして熟成させています。
「ピノ デ シャラントとコニャックは兄弟のようなもの。ブランデーほど度数は高くないですが、しっかりした甘みとコニャックらしい風味を楽しめるデザートワインのような感じで、入口にはぴったりです。ワインや梅酒が好きな人は特にハマります」
※コニャックは最低2年以上熟成する必要がありますが、 ピノー・デ・シャラントには2年未満の若い原酒が使用される場合もあります。
【飲み方アレンジ】初心者向きの飲みやすい3つ
ロック・水割りは家では難しい。おすすめはジュース割り
平均アルコール度数が40度もあるブランデー。初心者にとってストレートで飲むのはハードルが高く、ロックや水割りで飲みたくなりますが、アツローさんいわく、「ブランデーは水との相性がよくない」とのこと。
「ブランデーの香り成分がうまく水と混ざり合わず、風味のバランスが崩れてしまうことがあります。さらに、ブドウを原料とするコニャックやアルマニャックは、水と混ぜるとタンニンのえぐみや渋みが強調されてしまうんですよね。
ロックや水割りを飲むときは、バーでプロのバーテンダーさんに作ってもらいましょう。家で作るのは、初心者にはなかなか難しいと思います」
ロックや水割りの代わりにアツローさんがおすすめするのが、ジンジャーエール・トニック・ぶどうジュースで割る飲み方です。
ジンジャーエール割り
ブランデー 45mL:ジンジャーエール 110mL
Image: GettyImages
ブランデーとジンジャーエールを合わせると、ジンジャーの香りと甘みが、タンニンのえぐみや渋みを緩和してくれるうえ、ブランデーそのものの甘味と調和して、とても飲みやすくなるのだそう。
「おすすめブランデーはクルボアジェ VSOP。しっかりと骨のある味わいで、ジンジャエールを混ぜても風味が負けません。
辛口のジンジャーエールは、ジンジャーの香味が強すぎてブランデーの香味を消してしまうことがあるので、カナダドライくらい甘めのジンジャエールがベストです」
※分量は目安です。好みで調整を
▼ジンジャーエール割りにおすすめのブランデー
▼ジンジャーエール割りにおすすめのジンジャーエール
トニック割り
ブランデー 45mL:トニック 120mL
Image: Shutterstock
柑橘の苦味とさわやかさがあるトニックウォーターも、ブランデーと好相性。
「この飲み方で使ってほしいのが、マスネ ポワールウィリアムスという洋梨のブランデー。トニックで割ると、洋梨入りのジントニックのような風味になります。
シュウェップス トニックウォーターが、酸味と甘みのバランスがちょうどよくておすすめです。ここにライムの皮を搾ってあげると最高ですね。夏にぴったりのさわやかなドリンクの出来上がりです」
※分量は目安です。好みで調整を
▼トニック割りにおすすめのブランデー
▼トニック割りにおすすめのトニックウォーター
ぶどうジュース割り
コニャック1:ぶどうジュース1~4
Image: GettyImages
ブランデーの中でも、ぶどうを原料とするコニャックは、ぶどうジュースと相性ぴったり。
「ベースはポールジロー トラディションのように、熟成年数が若くてすっきりしたコニャックです。ぶどうジュースが十分に甘いので、キレのあるコニャックの方が相性がいいんです。
ぶどうジュースは、やや高級ですが、佐藤ぶどう園のものが絶品なので試していただきたいですね。安価なものでも十分美味しいんですけど、せっかくならワイナリーがプロデュースしているジュースがおすすめです。
高級なぶどうジュースは安価なものよりもぶどう本来の味わいが豊か。ぶどうの繊細なニュアンスが、コニャックの繊細なぶどうの香りと重なります」
※分量は目安です。好みで調整を
▼ぶどうジュース割りにおすすめのブランデー
▼ぶどうジュース割りにおすすめのぶどうジュース
【飲み方アレンジ】ホットやカクテルのレシピ
ほかにも、ブランデーの味わい方はいろいろ。アツローさんに、より香りが立つホットでの飲み方や、味わい広がるカクテルのレシピを教えてもらいました。
ホット(お湯割り)
ブランデー1:お湯1~2
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ブランデーをお湯で割ると、香り立つホットドリンクに変身します。
「ホットにおすすめなのは、熟成年数が若く、樽の香りがあまりついていないブランデー。熟成が進んだブランデーをお湯で割ると、樽由来の成分がお湯とうまく混ざり合わず、渋みとなって出てきてしまうためです。
カミュ ボルドリーVSOPは、フローラルなボルドリー地区のブドウで作られたコニャックで、ホットで飲むと紅茶のような華やかさが味わえます。
沸騰したてのお湯ではなく、80度くらいに温度が下がってから割ってみてください。余裕があれば、蜂蜜やシナモン、レモンを入れてアレンジするとさらに美味しくなります」
▼ホット(お湯割り)におすすめのブランデー
【コラム】ブランデーの紅茶割りもおすすめ
Image: Shutterstock
ブランデーはお湯割りだけではなく、紅茶と合わせると、美しい香りのハーモニーが楽しめます。
「おすすめはコニャックなどブドウ由来のブランデー。紅茶一杯に対してティースプーン1~2杯を垂らすだけ。お湯で割ると、渋みやえぐみが感じられてしまうことがあるんですが、紅茶はそれをうまくカバーしてくれます。
香りの相性も抜群ですね。個人的にはアールグレイがイチオシです」
カクテル
アツローさんがおすすめするブランデーベースのカクテルは以下の7つ。コニャックとカルヴァドスそれぞれをベースにした定番です。
①【フレンチコネクション】とっても甘いナッツ風味のカクテル
②【ダーティーマザー】コーヒー好きにおすすめのほろ苦い一杯
③【キャロル】甘みと苦みの絶妙なハーモニー
④【サイドカー】酸味がたまらない超スタンダードカクテル
⑤【ジャックローズ】カルヴァドスベースを代表する逸品
⑥【ハーバードクーラー】夏におすすめのさわやか炭酸カクテル
⑦【フレンチ125】シャンパーニュを使う贅沢な一杯
カクテルベースには、コニャックベースならレミーマルタン VSOP、カルヴァドスベースならシャトードブルイユ フィーヌ カルヴァドスが便利。
「作るカクテルやバーテンダーのこだわりによって使うブランデーは異なるんですが、ご家庭で使うならこの二つ。ほぼどんなカクテルにでも対応できる万能ブランデーです」
▼カクテルベースにおすすめのブランデー
「カクテルを作るなら、バースプーンとメジャーカップくらいは揃えておくといいでしょう。コスト的にもおすすめなのがこちらです」
▼アツローさんおすすめのカクテルグッズ
アツローさんおすすめカクテルレシピ7選
【混ぜるだけでOK!】
フレンチコネクション
とっても甘いナッツ風味のカクテル
Image: Brandy Daddy
▼材料
・レミーマルタン VSOP 40ml
・アマレット(またはヘーゼルナッツリキュール) 20ml
・氷
▼作り方
①ロックグラスに氷を入れ、ステアしてグラスを冷やす
②レミーマルタン VSOPを入れてステアする(レミーマルタン VSOPをグラスの温度まで冷やす)
③アマレットを入れてステアする
ダーティーマザー
コーヒー好きにおすすめのほろ苦い一杯
Image: Brandy Daddy
▼材料
・レミーマルタン VSOP 40ml
・コーヒーリキュール(ティアマリア コールドブリュー) 20ml
・氷
▼作り方
①ロックグラスに氷を入れ、ステアしてグラスを冷やす
②レミーマルタン VSOPを入れてステアする
③コーヒーリキュールを入れてステアする
キャロル
甘みと苦みの絶妙なハーモニー
Image: Brandy Daddy
▼材料
・ベルモット(アンティカフォーミュラ)20ml
・レミーマルタン VSOP 40ml
・マラスキーノ・チェリー 1個
・氷
▼作り方
①グラスにベルモットとレミーマルタン VSOPを入れる
②氷を入れてステアする
③カクテルグラスに氷が入らないように注ぎ入れる
④最後にマラスキーノ・チェリーを添える
【シェイカーで本格的に!】
サイドカー
酸味がたまらない超スタンダードカクテル
Image: Brandy Daddy
▼材料
・レミーマルタン VSOP 30ml
・コアントロー 15ml
・レモン果汁 15ml
・氷
▼作り方
①シェイカーに材料を入れてシェイクする
②カクテルグラスに注ぎ入れる
▼アツローさんおすすめシェイカー
「自宅用ならサイズ的には350ml程の容量のものがちょうどいいでしょう。BIRDYのものがシェイクのしやすさ、仕上がりのまろやかさ、水っぽくなりにくさ、冷えやすさ、全てにおいてTOPクラスでおすすめですが、ハンドメイドかつプロ向けなので値段が高めです。
ユキワは冷えやすさはBIRDYに劣りますが、それ以外は遜色ない高品質なシェイカー。次いで和田助製作所もおすすめです」
ジャックローズ
カルヴァドスベースを代表する逸品
Image: Brandy Daddy
▼材料
・シャトードブルイユ フィーヌカルヴァドス 30ml
・ライム果汁 10ml
・グレナデンシロップ 15ml
・氷
▼作り方
①シェイカーに材料を入れてシェイクする
②カクテルグラスに注ぎ入れる
ハーバードクーラー
夏におすすめのさわやか炭酸カクテル
Image: Brandy Daddy
▼材料
・シャトードブルイユ フィーヌ カルヴァドス 45ml
・レモン果汁 15ml
・シロップ ティースプーン1杯
・炭酸水
・氷
▼作り方
①シェイカーにシャトードブルイユ フィーヌ カルヴァドスとフレッシュレモンジュース、シロップを入れてシェイクする
②氷を入れたグラスに①を注ぎ入れる
③炭酸水を適量入れて、軽くステアする
フレンチ125
シャンパーニュを使う贅沢な一杯
Image: Brandy Daddy
▼材料
・レミーマルタン VSOP 30ml
・レモン果汁 15ml
・シロップ 15ml
・シャンパーニュ
・氷
▼作り方
①シェイカーにレミーマルタン VSOPとフレッシュレモンジュース、シロップを入れてシェイクする
②氷を入れたグラスに①を注ぎ入れる
③シャンパーニュを適量入れて、軽くステアする
【基礎知識】ブランデーの種類・製法・ランク名称
最後に、押さえておきたいブランデーの基礎知識もチェック。
どんな種類があるの? コニャックやカルヴァドスとは?
ブランデーは産地や原料のフルーツによってさまざまな種類に分けられます。
世界三大ブランデーと呼ばれるのが、コニャック、アルマニャック、カルヴァドスです。
「同じぶどう原料のブランデーですが、コニャックは繊細で、アルマニャックは少し荒々しいとよく言われます。
この特徴は、主に蒸留法と熟成用の樽の違いから生まれます。コニャックは単式の蒸留器で2回蒸留するため、より繊細な味わいに。一方、アルマニャックは連続式蒸留器で1回だけ蒸留するものが多く、原料や発酵由来の成分が多く溶け込んでいるんです。
また、アルマニャックの熟成樽のほうが、コニャックで使われるものよりも木目が粗いため、タンニンが多く出るので、より力強くふくよかな香味になりやすいと言われています」
【コラム】日本でも作られているブランデー

近年は、日本産のブランデーも増えてきているのだとか。
「日本では、シャルドネや甲州などのワインに使われるぶどうや、デラウェアなど食用のぶどうを使って作るところが多いですね。フランスで作られるコニャックなどとは全く違って力強いタイプが多いですが、原料や製法がさまざまで、味わいも千差万別なので、その違いを楽しむのがおもしろいです」
ブランデーのランク名称
ブランデーの商品名についている「VSOP」や「XO」などのキーワード。これは、ブランデーのランクを意味しています。
「コニャックやアルマニャック、カルヴァドスなど、製法に規定があるブランデーは、熟成年数によってランク付けられています。
厳密なルールが制定されていないその他のブランデーは、このランクには当てはまりません。コニャックやアルマニャックではないブランデーに『ナポレオン』や『VSOP』と表記されていても、同じ年数を意味しているとは限らないので注意が必要です」
参考まで、3つのブランデーのランク基準の抜粋を以下にまとめました。最低年数の基準は厳密に決まっていますが、同じランク内でも作り手や商品によって熟成年数にはばらつきがあるそう(コニャックXOの基準は最低10年だが実際は35年熟成の商品があるなど)。ブレンドされている場合は最も若い原酒が年数の基準になります。
▼コニャック
VS:最低2年熟成
VSOP:最低4年熟成
Napoleon:最低6年熟成
XO:最低10年熟成
▼アルマニャック
VS:最低1年熟成
VSOP:最低4年熟成
Napoleon:最低6年熟成
XO:最低10年熟成
▼カルヴァドス
VS:最低2年熟成
Vieux(ヴィユー) / Reserve(レゼルヴ):最低3年熟成
Vieille Reserve(ヴェイユレゼルヴ) / VSOP:最低4年熟成
Hors d’Age(オルダージュ) / XO / Tres Vieux(トレヴィユー) / Extra(エクストラ) / Napoleon(ナポレオン):最低6年熟成
撮影:岡崎健志、編集:佐々木智恵美、カクテル画像提供:Brandy Daddy