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自分の好きなものを動画で撮影・編集し、インターネットやSNSなどで発信するVlog。海外で火がついたVlogは、作り込んだYouTubeの動画よりも気軽に始められることもあり、近年、日本でも始める人が増えています。

これからの季節は、進学や異動など、新天地で生活を始める人が多い時期。Vlogを始めてみようと考えている人も多いことでしょう。

でもVlogを始めるためには、どんなカメラを選べばいいのか迷ってしまいますよね。そこで今回は、カメラマンの佐々木健さんに、おすすめのVlog向けカメラについてお話しを伺いました。

これから始める初心者さんはもちろん、すでにVlogを始めているけれど、ほかのカメラを探したいという人もチェックしてみてください。

カメラマン・佐々木健さんのイメージ

カメラマン・佐々木健さん
1982年生まれ。都内スタジオを経て2012年より独立。ファッション、ポートレイト、インテリア、料理などのクライアントワークから趣味のサーフィン、家族とのキャンプやただのお散歩まで、さまざまな被写体・シーンを撮影しています。
https://www.sasakitakeshi.com
インスタグラム:@tkcssk

■ 目次

1. Vlogとは

2. Vlogカメラの選び方
 カメラの種類で選ぶ
 撮影したいVlogのシーンや内容で選ぶ
 カメラの機能・性能で選ぶ

3. おすすめVlogカメラ18選

4. おしゃれな動画を撮影するためのポイント

1. Vlogとは?

近年、日本でも注目を集めているVlog。「Video blog」の略で、自分の好きなものや旅先、日常の風景を動画で切り取って編集し、インターネットやSNSなどを通してたくさんの人が発信しています。

「Vlogは、自分の思い出や日常の記録という面を持ち合わせていますが、自分の価値観やアイデンティティーを可視化するものだと思っています。普段から5歳になる息子にもカメラを持たせていますが、同じ道を歩いていても、撮影する対象が大人とは異なっているんです。

人それぞれ、好きなものや目に留まるものが異なるので、Vlogのように日常を映像にするだけで、共感し合えたり、新鮮に感じたりするんだと思います」

2. Vlogカメラの選び方

Image: Amazon.co.jp

Vlogを始めるなら絶対になくてはならないのがカメラ。スマホのカメラでももちろん撮影はできますが、撮りたいものに合わせて、機能や性能を兼ね備えたアイテムを選ぶと、撮影がもっと楽しくなります。

カメラの種類で選ぶ

まずは、Vlogにおすすめのカメラの種類を解説します。カメラのメリット・デメリットを知ったうえで、自分に最適なカメラを選びましょう。

・デジタル一眼レフカメラ

Image: Amazon.co.jp

レンズから入った光が、ミラーやペンタプリズムを通り、直接ファインダーに届く仕組みのカメラで、ファインダーを覗くと、目の前の光景が直接見えるというのが特徴。

「デジタル一眼レフは、ミッド~ハイエンド機では動画よりも写真撮影を優先している設計のものが多いです。カメラ全体が大きくて重いのですが、望遠などの大きいレンズや外部モニター、マイクなどをつけるとバランスが取りやすくなります。熱に強いので、連続撮影可能時間が長い機種もあります」

・ミラーレスカメラ

Image: Panasonic

その名の通りカメラにミラーがないため、ファインダーを覗いて見えるものは、直接の目の前の光景ではなく、映像としてモニターに映し出されたものが表示されています。

「ミラーとペンタプリズムがないので、デジタル一眼レフよりコンパクトで軽いのが特徴です。また、デジタル一眼レフ同様、レンズの交換が可能です。画質はセンサーのサイズによるので、ミラーレスはデジタル一眼レフに比べて画質が劣るというわけではありません」

<デジタル一眼レフ/ミラーレスのその他の注意点>

センサー デジタル一眼レフもミラーレスも、どちらも大きなセンサーを搭載し、
ボケ感のある写真や夜景など高画質な撮影が可能。
デジタル一眼レフ:APS-Cサイズ、フルサイズなどの大型モニターセンサー。
ミラーレス:小型から大型まで幅広いセンサーがある。
レンズ デジタル一眼レフの方がレンズのバリエーションが豊富。
デジタル一眼レフ用とミラーレス用のレンズでは、
必ずしも互換性があるわけではないので注意が必要
(一部アダプターなどで装着可能なものもある)。

・コンデジカメラ

Image: sony

コンパクトデジタルカメラの略。軽量かつコンパクトで、持ち運びに便利というメリットがあります。

「コンパクトで軽いので、グリップなどをつけて片手で持っても疲れないのがコンデジの魅力です。ただ、センサーサイズが小さいものが多いので、ボケ感が少なくなります。また、色のグラデーションや再現性が劣ったり、暗所の撮影には弱いという面や、フィルターをかけるなどトーンを変えるような編集をすると、画質が劣化しやすいというデメリットもあります。レンズは交換できませんが、ズームができるものが多いです」

・アクションカメラ

Image: GoPro

コンデジよりも軽く、さらにコンパクトなカメラで、耐水、防水、防塵、耐衝撃性に優れるためバイクや自転車、サーフィンやスノーボード、スケートボードなどさまざまなスポーツや動きのある動画撮影に向いています。ギアを使って体の一部に装着可能なものが多いのも特徴です。

「マウント(規格サイズ)が豊富で、ギアなどに取り付けてハンズフリーでの撮影も可能です。センサーサイズはコンデジよりも小さいものが多いので、背景をボカしたいような撮影には不向き。レンズの交換はできませんが、画角が広いという特徴も。操作や性能はシンプルで、スマホなどに接続して操作できるものもあります。バッテリーの持ちが悪いので、予備バッテリーがあるとベストです」

・ジンバルカメラ

Image: DJI

ビデオ撮影時に発生しがちな手ブレを補正する「ジンバル」とカメラが一体になったカメラ。ブレに強いだけでなく、被写体を自動追尾できる機能を備えたものもあります。

「軽量かつコンパクトで、ブレに強いため、動きながら撮影するのに向いています。ただ、ジンバルの稼働部があまり強くないため、スポーツ時の撮影にはおすすめしません。レンズ交換、光学ズームはできませんが、画角が広いものが多いです。また、センサーサイズはデジカメの中でも最小クラスで、バッテリーもあまり長くは持ちません」

撮影したいVlogのシーンや内容で選ぶ

Image: Amazon.co.jp

先ほど紹介したVlog向けのカメラのうち、撮影したいシーンや動画内容の一例をもとに、佐々木さんがおすすめしたいカメラの種類を紹介します。自分が撮りたいと思っているVlogの内容に合わせ、カメラ選びの参考にしてみてください。

日常(ルーティン系、カフェでの撮影など) ミラーレスカメラ、コンデジカメラ、ジンバルカメラ
シネマティック(雰囲気のあるVlog) デジタル一眼レフカメラ、ミラーレスカメラ
旅行 ミラーレスカメラ、コンデジカメラ、ジンバルカメラ
人物にフォーカス(家族、子どもなど) ミラーレスカメラ、コンデジカメラ
動物 ミラーレスカメラ、コンデジカメラ、ジンバルカメラ
スポーツ(バイク、自動車、サーフィンなど) アクションカメラ、コンデジカメラ
料理 デジタル一眼レフカメラ、ミラーレスカメラ
語り系(動きのないもの)、長回し デジタル一眼レフカメラ、ミラーレスカメラ
ASMR デジタル一眼レフカメラ、ミラーレスカメラ

「さまざまな種類のカメラがありますが、Vlogは凝った撮影や編集をしなくても、その人の個性が出るものです。価格や形状、機能などを考慮したうえで、無理なく動画が撮れるような、自分に合ったカメラを使うことをおすすめします」

カメラの機能・性能で選ぶ

ここでは、Vlogを撮影する時にあると便利な機能や性能を紹介します。撮影したい動画の内容によって、重視したい機能や性能が異なるので、これらも参考にしながらカメラを選ぶといいでしょう。

・可動式モニター

「カメラ背面にあるモニターを見やすい位置に移動できる稼働式モニター。カメラの左側に開き、上下に回転可能な『バリアングル式』と、モニターを引き出して上下方向に動かせる『チルト式』が代表的なものです。自撮りをするのであれば、バリアングルモニターがあると便利ですね」

・軽量/コンパクト

「手持ちで長時間の撮影をするのはとても疲れます。固定ではなく、手持ちで撮影を行うなら、軽量なものやコンパクトなものを選ぶことをおすすめします」

・手ブレ補正

「手ブレ補正も、固定ではなく手持ちで撮影をする場合に必要な機能のひとつです。動きながら撮影する場合には、ジンバルカメラがおすすめです」

・オートフォーカスの自動追尾

「シャッターボタンを半押しして設定し、狙った被写体の動きに合わせ、自動でピントを合わせ続ける機能。顔や目を追いかけてピントを合わせ続けるので、狙った被写体を瞬時に撮影できます」

・最短撮影距離

「レンズを交換するタイプのカメラの場合、レンズごとに被写体から最短で撮影できる距離が決まっています。料理や小さいものを撮影したい時には、最短撮影距離を確認し、どこまで寄れるのかをチェックしておきましょう」

・防塵/防滴

雨の日や雪の日、海辺や急な悪天候での撮影の際、あると助かるのが防塵・防滴機能。アクションカメラやアウトドア向けのコンデジなどには、備えられていることが多い機能ですが、その耐水性などはモデルにより異なる場合もあります」

・内蔵NDフィルター

「外で撮影をする場合、光量が多く、映像が明るくなりすぎることがあります。一眼レフやミラーレスの場合、レンズが交換できるため、それぞれのレンズ径に合ったNDフィルターを装着させますが、コンデジなら内臓NDフィルターが搭載されているものもあります。

NDフィルターが内蔵されているカメラを選ぶと、NDフィルターを装着する煩わしさもなく、カメラに取り込む光量を減少させ、明るすぎる映像を暗くしてくれます。絞りで光量を調整しなくてよいため、明るい場所でもボケ感のある映像を撮ることができます」

・Log撮影が可能かどうか

「例えば夕焼けなどを撮影する場合、通常の撮影では色が潰れたり、白く飛んだりしてしまう場合があります。しかしLog撮影の場合は、そうしたところもカラーデータが記録されているので、カラーグレーディングの際に細かく調整をすることができます。とくにシネマティックな動画を撮りたい場合に、あると便利な機能です」

・フレームレート120fps以上

「フレームレートとは、1秒間の動画が、何枚の画像で構成されているかを示す単位のことで、120fpsは1秒間に120フレームで記録されています。動く被写体を撮影するのに適した性能ですが、120fpsの場合は、肉眼では見えないような一瞬をも収めているので、スローモーションでニュアンスのある動画を作りたい時にもおすすめ。最低でも60fpsはあるといいでしょう」

・フィルター加工の種類と質

「カメラ自体にさまざまなフィルター加工や種類が備わっていると、Log撮影でなくても、シネマティックな雰囲気のある動画を撮ることができます。個人的には、フィルムメーカーでもあるFUJIFILMのカメラのフィルター加工がいい感じでおすすめです」

・センサーサイズ

「画質のリッチ感を求めるなら、4KやFHDなどの解像度よりも、フルサイズやAPS-Cなどのセンサーサイズを重視するといいと思います」

3.おすすめVlogカメラ18選

ミラーレス

Panasonic LUMIX DC-G100K-K

Image: Amazon.co.jp

自撮りも可能な小型・軽量のパナソニックのミラーレスカメラ。Vlog動画撮影の幅を広げるような充実の動画性能で、5軸ハイブリッド手ブレ補正など、便利な機能も搭載。Wi-FiやBluetoothでPCやスマホなどに手軽に転送可能。

「ミラーレスで自撮りができるカメラ。軽量なので撮影もしやすいカメラです。マイクの性能もよく、カメラのどこから話しても音をクリアに録音でき、顔を追ってピントを合わせてくれるので、動画撮影と相性のよいカメラです」

SONY α7C ILCE-7C

Image: Amazon.co.jp

世界最小・最軽量のソニーのフルサイズミラーレスカメラ。どこへでも手軽に持ち運びができ、美しい画質の動画を撮影可能。高いフォーカス精度と追随性を持つ、最先端オートフォーカス機能を搭載し、一度とらえた被写体にピントを合わせ続けることが可能。

「このカメラも自撮りが可能で、イメージセンサーがフルサイズなのにコンパクトという動画撮影に適したカメラ。走っている人をも追いかけて、ピントを合わせてくれるようなSONYのオートフォーカス機能は秀逸です」

FUJIFILM X-T4

Image: Amazon.co.jp

世界最速15コマ/秒の高速連写と最短約0.02秒のAFにより、撮りたい瞬間を逃すことなく捉える富士フィルムのミラーレスカメラ。ボディ内手ブレ補正機能も搭載し、FUJIFILMならではの独自の色再現技術などにより、美しい映像を撮影できます。

「僕も愛用中のカメラですが、数種類のフィルムシミュレーションが付いていて、おしゃれで雰囲気のある動画が撮影できます。シネマティックに撮影したい人におすすめです」

コンデジ

SONY VLOGCAM ZV-1/ZV-1G

Image: Amazon.co.jp

1.0型センサー搭載で、自撮り動画のVlog撮影のために生まれたソニーのコンデジカメラ。ワンプッシュで被写体へのフォーカス可能な「商品レビュー用設定」、背景のボケ具合をON/OFFで切り替え可能な「ボケ切り替え可能」など、Vlogに必要な機能を搭載。

「コンデジカメラなので、ミラーレスほどの画質は求められませんが、SONYのフォーカス機能や、ワンタッチで背景をぼかせる機能など、Vlog撮影にあると便利な機能が搭載されているカメラです」

Panasonic DMC-LX9

Image: Amazon.co.jp

F1.4大口径のライカDCレンズを搭載し、豊かな描写力と滑らかなボケ感のある動画が撮影可能なパナソニックのコンデジカメラ。高速で画像を処理するヴィーナスエンジン、180度のチルト式高精細タッチパネルを搭載。

「コンデジで画質のいい動画が撮影できるカメラは限られているのですが、このカメラは画質がよく、ライカのレンズを使用していて、雰囲気のいい動画を撮影することができます。3cmまで寄れるので、動画の幅が広がりそうです」

デジタル一眼レフ

Canon EOS 6D MarkⅡ

Image: Amazon.co.jp

35mmフルサイズで約2620万画素CMOSセンサーの高画質で、バリアングル液晶を搭載。高速・高精度のAFセンサーを採用し、動く被写体にもピントを合わせて撮影可能。

「ファインダーを覗いて高画質の写真撮影もしたい人向けのカメラ。動画だけでなく、サムネイルの画質にもこだわりたいという人におすすめです。カメラ自体は重いですが、固定して撮影をする時にマイクやライブモニターをつける場合には、バランスがよくなると思います」

Nikon D780

Image: Amazon.co.jp

ニコンのデジタル一眼レフとして初めて像面位相差AFを採用したことで、ライブビュー撮影時のAF性能が飛躍的に進化し、フルフレームで4K UFD/30p動画を撮影可能。消費電力設計で、電池残量を気にせずに撮影ができます。

「チルト式の可動式液晶で動画撮影がしやすいデジタル一眼レフカメラ。静止画撮影にも優れていて、ファインダーを覗いて撮影できます」

アクションカメラ

GoPro HERO10

Image: Amazon.co.jp

新しいプロセッサーを搭載し、操作性が向上。コントラストの美しい動画が撮影可能になったアクションカメラの代名詞的カメラ。5.3Kの解像度で60fpsの動画のほか、23MPでの写真撮影ができ、USB接続でスマホに映像を転送可能。

「防水・防塵、衝撃にも強いので、スポーツなどのVlogに最適なカメラ。カメラを固定させるためのアイテムがたくさん発売されているので、いろいろな撮影が可能です。僕は海に持って行ったり、ベビーカーにつけたりして撮影をしていました」

DJI Action 2 Dual-Screen Combo

Image: Amazon.co.jp

Vlog撮影向けにデザインされたフロントタッチ画面で、動画や自撮りの構図合わせが簡単にできるアクションカメラ。マグネット着脱式なので、アクセサリーやモジュールの着脱もしやすい設計に。

「マグネットの着脱でモニター部分を自撮りしながら確認できたり、カメラとモニターを別にして撮影ができたりと便利。超広角レンズなので、自撮りをしながら周りの景色を撮影するのもいいですね。旅行にもおすすめです」

Insta360 GO 2 Standard Edition CING2XX/A

Image: Amazon.co.jp

わずか1オンス(28g)以下の重さで、親指サイズのアクションカメラと言われる超軽量カメラ。最先端技術FlowState手ブレ補正機能を備え、手ブレにも強い設計。120fpsで撮影し、4倍スローモーション再生も可能。

「モニターは付いていませんが、専用アプリを使い、リアルタイムでの撮影設定やプレビューが可能。コンパクトで軽量なので、首から下げて撮影しても苦になりません。4mまでの防水機能があるので、海辺や川辺で撮影する時にも使えます」

ジンバルカメラ

DJI Pocket2

Image: Amazon.co.jp

ポケットに収納可能な小型サイズのジンバルカメラ。手ブレのない写真や動画が撮影可能なほか、ActiveTrack 3.0で被写体をフレームに収めたり、タイムラプス、ストーリーモードなどのさまざまな機能を兼ね備えています。

「ジンバルカメラといえばこのカメラ。手ブレ補正が素晴らしいので、歩きながら撮影したり、旅行などにもぴったりです。GoProなどよりもセンサーが小さいので、画質がそこまでよくないというデメリットも」

コスパのいいカメラ

Canon EOS RP

Image: Amazon.co.jp

キャノンのフルサイズEOS史上、最小・最軽量を達成したモデル。自社開発のフルサイズCMOSセンサーで見たままの美しさを描写。AF機能もあり、被写体の瞳を感知して自動でピントを合わせます。

「バリアングル式の液晶やフルサイズのセンサーを備えたミラーレスカメラなのに、本体を10万円で購入できるというのはかなりコスパのいいカメラ。画質のよさを求めるけれど、値段も重視したい人におすすめ」

FUJIFILM X-S10

Image: Amazon.co.jp

小型軽量ボディに、新開発したボディ内手ブレ補正機能を搭載したカメラ。最短約0.02秒の高速・高精度AFも搭載し、優れた操作性で快適な撮影を実現。ノイズの少ない高精細な動画が撮影可能で、ボディ天面に配した「動画撮影ボタン」で、瞬時に撮影を開始できます。

「ミラーレスのカメラで紹介した、富士フィルムの上位機種X-T4と同じセンサーを搭載しています。X-T4に比べ、背面液晶の画質やフレームレート、防塵・防滴の部分などで機能の制限がありますが、同じ画質の絵作りができます」

初心者用

Canon EOS Kiss M2

Image: 楽天

シリーズ最軽量モデルで、バリアングル式の液晶モニターにより、自撮りやさまざまな角度からの撮影が可能。瞳AF機能や、簡単なタッチ操作で写真の明るさ、色合い、背景のボケ感などが調整できます。

「もともと一眼レフで発売されていたキャノンのEOS Kissがミラーレスになったモデルで、いろいろなモード設定ができるだけでなく、その説明が表示されるのでカメラ初心者も使いやすいと思います」

望遠

Nikon COOLPIX P1000

Image: 楽天

広角24mm相当から超望遠3000mm相当までをカバーする光学125倍の超高倍率レンズを搭載。補正効果5.0段の「デュアル検知光学VR」により、手持ちでの超望遠撮影時にもブレを抑えるだけでなく、深いグリップでホールド性を確保。野鳥や天体撮影などに最適な1台。

「レンズの交換ができないコンデジで、望遠撮影ができるカメラといえばこれ。スポーツをしているところを遠くから撮影したり、サーフィンをしているところを浜辺から撮影したり、星の動きをタイムラプスで撮影する時などに向いています」

SONY DSC-HX99

Image: Amazon.co.jp

有機ELファインダーと24-720mmズームを搭載。風景をワイドに撮影するだけでなく、遠くの被写体をズームすることも可能。高倍率ズームの際の手ブレを高精度に補正してくれる機能も。

「コンデジで720mmまでズーム撮影可能なカメラ。望遠で被写体を狙っても周りをぼかすことができます。運動会で子どもを撮影する時にもおすすめです」

防水

SONY Cyber-shot DSC-RX0M2

Image: Amazon.co.jp

小型のボディに高解像でゆがみが少ない広角レンズや1.0型のセンサーを搭載。高画質かつ防水・防塵性を備えたカメラです。自撮りやハイアングルなどさまざまな撮影スタイルにも応えてくれる優秀な1台。

「コンパクトで小さいのに、防水コンデジカメラのなかでは、センサーが1.0型と大きめなので画質がいいのが特徴。モニターが上方向約180度、下方向約90度の可動式で、自撮りも可能です。コンデジよりも小さくて画質もいいので、持ち運びしやすく、撮影しても疲れないところがいいですね」

本気カメラを探している人におすすめ

Sony Cinema Line ILME-FX3

Image: Amazon.co.jp

映像クリエイター向けの人気シリーズCinema Lineの最小・最軽量モデル。裏面照射型の35mmフルサイズCMOSセンサーと、最新の画像処理エンジンBIONZ XRを搭載。シネマのような美しく雰囲気のある動画撮影ができます。

「CM撮影に使われるほどのプロ向けカメラ。最近ユーチューバーでもこのカメラを使う人が増えてきています。フルサイズのセンサーを搭載し、動画の記録フォーマットがいろいろ選べるだけでなく、映像がとにかくきれいです。本気カメラを探している人におすすめのカメラです」

4. 動画を撮影するためのポイント

Image: GettyImages

カメラだけでなく、動画を撮影する時に気をつけておきたいポイントを佐々木さんに伺いました。ポイントを抑えて撮影するだけで、いつもの映像が一気におしゃれな雰囲気に変わります。

余計なものを画角に入れない

「アクションカメラやジンバルカメラなどは画角が広いので、余計なものを画角に入れないようにするといいと思います。狙っている被写体だけでなく、画角に入るものもすべてに意識を向けて、いらないものを省いていくようにする作業が大切です。自撮りをする時にも、背景を気にしてみてください」

光と影を気にする

「全体が明るくなるフラットな順光よりも、サイド光や逆光の方がドラマティックな映像になります。室内で撮影する時は電気を消してみたり、料理は反逆光で撮影してみたり、影を撮影するようなイメージで撮影するとおしゃれな映像になります」

広めの画角でスペースを意識する

「被写体を追いかけてカメラを動かしすぎると、映像が決まって見えません。子どもやペットを撮影する時には、動く方向を予測して、画角を広めにしておき、フレームアウトしたら追いかけないでおいたり、左を向いていたら、左を広めに空けて撮ったりしてみるといいでしょう」

ジンバルかグリップを使用する

「ミラーレスなどのレンズとカメラをおさえて撮影するカメラは、水平が取りにくくなります。雲台付きのミニ三脚をグリップ代わりにすると、テーブルに置けてカメラ向きも調整できるので便利です」

マイクはバッテリーがいらないものを使用する

「手持ちで撮影する場合、マイクはカメラから電源を取るタイプの方が簡単でコンパクトです。または、性能のいい内臓マイクが付いているカメラを使用するといいでしょう。ただ、性能や音質、端子など、マイクにもさまざまな種類があるので、確認するようにしてください」

そのほか、カメラが小さくなればなるほど、バッテリーの容量も小さくなってしまうので長時間の撮影には予備バッテリーが必須ということや、ジンバルは上下の動きは吸収しないので注意が必要などのポイントもあげてくれた佐々木さん。

自分の撮りたいVlogの内容やカメラの性能などから、お気に入りのカメラを見つけ、よりおしゃれで楽しいVlog動画を作ってみてください。

構成・文/相馬香織
サムネイル画像:Sony

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