あおり運転を予防または記録するためのドライブレコーダーなら、後方録画機能付きのものや360度撮影できるものが良いでしょう。事故状況を広範囲で撮影できるドライブレコーダーであれば、不意に発生する事故やトラブルの状況証拠を確実に記録できます。
ドライブレコーダーの購入を検討する場合は、目的や用途に応じた最適な商品を見つけることが大切です。そこで今回は、オートバックスセブンでドライブレコーダーの買付け・販売を担当している高橋さんに種類による特徴や選び方のポイントを伺いました。
■この記事の監修者
株式会社オートバックスセブン
カーエレクトロニクス商品部バイヤー 高橋拓也さん
おすすめできるドライブレコーダーの機能や選び方についてのみ、ご監修いただきました。
ドライブレコーダーの基本的なスペック
– 1.録画時間はメディア容量と撮影画素で変化する
– 2.多くのドラレコに搭載されている衝撃感知の「Gセンサー機能」は必須
おすすめのドライブレコーダー15選-実用性の高い良品を厳選
– 1.【低コスト】最低限の機能を備えたおすすめドライブレコーダー
– 2.【死角なし】録画範囲の広いおすすめドライブレコーダー
– 3.【多機能】夜間や駐車時の録画にもおすすめのドライブレコーダー
– 4.【ミラー型】ミラーに映像を映すドライブレコーダー
おすすめのドライブレコーダー4つの選び方-鮮明に録画できて安心できる商品を探す
– 1.画質で選ぶ
– 2.カメラタイプで選ぶ
– 3.機能で選ぶ
– 4.デザインで選ぶ
ドライブレコーダーの基本的な録画スタイルと機能

Image:Shutterstock
▲ドライブレコーダー
ドライブレコーダーの基本的な録画スタイルと機能を知っておくことで、どのようなときに役立てられるのかといった活用方法を検討できます。
1.録画時間はメディア容量と撮影画素で変化する
ドライブレコーダーは、基本的に車のエンジンがかかっていると絶えず録画を続けます。この録画データがSDカード容量に達すると、古い録画データを消去しながら新しい動画を保存します。録画を記録できる時間は、30分~60分の商品が多いとのことです。
ドライブレコーダーの録画時間は、主に画質やメディア(SDカード)の容量によって左右されます。たとえば同じ容量のSDカードが入っていたとしても、200万画素と30万画素では動画の容量が異なるため画素数の低いほうがより長く録画できるのです。
2.多くのドラレコに搭載されている衝撃感知の「Gセンサー機能」は必須
多くのドライブレコーダーに搭載されているのが「Gセンサー機能」です。ドライブレコーダーはSDカード容量がいっぱいになると、古い録画データを削除しながら新しいデータを上書きします。Gセンサーは事故と思われる強い衝撃を検知すると、その時点の録画を上書きできないようにロックします。この機能は「イベント録画」と呼ばれ、事故時の大切な記録を保存しておくために重要です。
高橋さんによると、オートバックスセブンで取り扱う商品のうち約98%には、このGセンサー機能が搭載されているとのことでした。一部にはGセンサーのない商品もあります。しかし事故をしっかり記録しておくためには、必須の機能として認識しておくと良いそうです。
ただしGセンサーも誤反応することがあります。たとえば縁石や道路の段差などに乗り上げた際の衝撃を事故として認識してしまい、イベント録画してしまう場合があるそうです。
このような事故ではないシーンの録画が頻繁に保存されると、事故が起きたときに「上書き禁止の保存フォルダ」が容量不足となるリスクも考えられます。事故発生時には事故時のデータが上書きされないように、スペアのSDカードを保有しておきましょう。定期的にSDカードを入れ替えすれば、より安心です。
SDカードを新しいものに交換することは、容量確保におすすめの方法です。ドライブレコーダーのSDカードには「推奨交換期間」(概ね1年、最低でも車検の時期に合わせた2年~3年に1回)が設定されています。交換のタイミングに合わせて新調すれば、寿命や容量不足で映像が残せなくなるリスクも抑えられるでしょう。
おすすめのドライブレコーダー15選-実用性の高い良品を厳選
ドライブレコーダーは、録画範囲やシーンなど重視したいポイントに応じて選ぶのがおすすめです。車内に取付けているだけでも、車上荒らしやあおり運転対策として利用できます。
以下、さまざまな目的に応じて使えるドライブレコーダーを厳選しました。予算や目的に応じた1台を探してみてください。
※ランキングで紹介する商品は、選び方の観点を参考に弊社独自の基準で選出しております。
1.【低コスト】最低限の機能を備えたおすすめドライブレコーダー
車両の前後を最低限カバーできるカメラが欲しい人におすすめのドライブレコーダーを厳選しました。価格も1万円以内におさまり、なおかつ必要最低限の機能を備えた商品です。
『JADO ドライブレコーダー 前後カメラ』をスマホで簡単操作

価格 | 9200円 |
カメラタイプ | 前後2カメラ |
画面サイズ | – |
レンズ視野角 | 前:170° 後:140° |
画素数 | 200万画素 |
GPS機能 | あり |
夜間録画機能 | あり |
駐車中録画機能 | タイムラプス監視機能 |
その他機能 | Wi-Fi機能 |
Wi-Fi機能の付いたドライブレコーダーです。iPhoneやAndroidとWi-Fiをとおして接続でき、録画の設定をスマホ上で完結できるメリットがあります。駐車中もタイムラプス監視機能で、容量を圧迫することなく長時間のデータ保存が可能です。
『FunFit ドライブレコーダー 前後カメラ』の大画面で映像をしっかり確認

価格 | 9980円 |
カメラタイプ | 前後2カメラ |
画面サイズ | 4インチ |
レンズ視野角 | 前:170° 後:120° |
画素数 | 1800万画素 |
GPS機能 | あり |
夜間録画機能 | あり |
駐車中録画機能 | タイムラプス監視機能 |
その他機能 | モーション検知・タッチパネル |
4インチの画面が特徴的なドライブレコーダーです。モニターは2インチ前後の商品が多い中、大きな画面で映像を確認できるのが魅力といえます。画面はすべてタッチパネルになっており、スマホのような操作が可能です。
『Changer ドライブレコーダー 前後カメラ』なら高い耐久性で安心

価格 | 7200円 |
カメラタイプ | 前後2カメラ |
画面サイズ | 2.3インチ |
レンズ視野角 | 前:170° 後:150° |
画素数 | 300万画素 |
GPS機能 | あり |
夜間録画機能 | あり |
駐車中録画機能 | 衝撃検知後録画機能 |
その他機能 | – |
必要最低限の機能を備え、コストパフォーマンスに優れたドライブレコーダーです。衝撃検知機能により、走行中だけでなく駐車中のイベント録画も可能。動作温度は-20℃~60℃と、暑い夏の車内でも問題なく稼動できるタフなつくりも魅力です。
『AKEEYO ドライブレコーダー 前後カメラ』を簡単に設置

価格 | 6710円 |
カメラタイプ | 前後2カメラ |
画面サイズ | 3.0インチ |
レンズ視野角 | 前:150° 後:90° |
画素数 | 200万画素 |
GPS機能 | あり |
夜間録画機能 | あり |
駐車中録画機能 | 衝撃検知後録画機能 |
その他機能 | 駐車サポート機能 |
粘着テープで取り付けるタイプのドライブレコーダーです。吸盤で貼り付けるタイプの商品に比べ、熱や時間の経過で落下する可能性が低いという特徴があります。
また、車両のギアをリバースに入れてバックランプが点灯すると、自動的にリアカメラの画像に切り替わり、ガイド線を表示する駐車サポート機能もうれしいポイントです。
2.【死角なし】録画範囲の広いおすすめドライブレコーダー
どんな角度からの事故もきちんと映像に残しておきたい人におすすめのドライブレコーダーを厳選しました。360°死角なしの商品で、万が一のときに備えましょう。
『コムテック ドライブレコーダー ZDR037』で死角のない映像を残す

価格 | 3万8800円 |
カメラタイプ | 360°+リアカメラ |
画面サイズ | 3.19インチ |
レンズ視野角 | 前:360° 後:138° |
画素数 | 800万画素 |
GPS機能 | あり |
夜間録画機能 | あり |
駐車中録画機能 | 常時録画機能・衝撃検知後録画機能・タイムラプス監視機能 |
その他機能 | 後続車両接近お知らせ機能 |
360°のメインカメラと、138°の視野角をもつ後方のリアカメラが付いた商品です。駐車中は常時録画、衝撃検知、タイムラプスという3つの撮影モードから自由に選択できます。
『セルスター(CELLSTAR) ドライブレコーダー CS-360FH』なら夜間でもクリアな映像

価格 | 3万1480円 |
カメラタイプ | 360°カメラ |
画面サイズ | 1.44インチ |
レンズ視野角 | 360° |
画素数 | – |
GPS機能 | あり |
夜間録画機能 | あり |
駐車中録画機能 | 常時録画機能・モーション検知機能・タイムラプス監視機能 |
その他機能 | – |
1つのカメラの前後両面にレンズが付いており、前方180°と後方180°で360°撮影できるドライブレコーダーです。駐車中の録画モードにはモーション検知機能も付いているため、車上荒らしやいたずら対策にも利用できます。光量の少ない夜間やトンネルなどの場所でもクリアな映像で、歪みや明暗調整機能に優れたドライブレコーダーです。
『ユピテル(YUPITERU) ドライブレコーダー Q-30R』で全方向からの事故に備える

価格 | 3万2303円 |
カメラタイプ | 360°+リアカメラ |
画面サイズ | 2.4インチ |
レンズ視野角 | 前:170° 後:140° |
画素数 | 360万画素 |
GPS機能 | あり |
夜間録画機能 | あり |
駐車中録画機能 | 常時録画機能・衝撃検知後録画機能 |
その他機能 | – |
前方の360°カメラで車内も映し出せるドライブレコーダーです。垂直方向にも240°の視野角があるため、近い距離の信号もしっかりと記録できます。メーカーの保証が3年間付いているという点も安心です。
『AZDOME ドライブレコーダー 前後カメラ 3カメラ』なら動画の共有も簡単

価格 | 1万3980円 |
カメラタイプ | 前後3カメラ |
画面サイズ | 3.19インチ |
レンズ視野角 | 前:150° 車内:150° 後:150° |
画素数 | 800万画素 |
GPS機能 | あり |
夜間録画機能 | あり |
駐車中録画機能 | タイムラプス監視機能 |
その他機能 | Wi-Fi機能 |
3つのカメラで同時に撮影することで、前後左右すべての映像を録画できます。Wi-Fi機能も搭載しているため、走行中に撮影した動画を簡単にスマホへ転送して共有可能です。
3.【多機能】夜間や駐車時の録画にもおすすめのドライブレコーダー
夜間の撮影や駐車時など、走行中以外の録画にも利用できるドライブレコーダーを厳選しました。夜間に走ることが多い人や、車へのいたずら対策としてドライブレコーダーを導入する場合は必見です。
『コムテック(COMTEC)ドライブレコーダー ZDR016』で運転により安心を

価格 | 3万580円 |
カメラタイプ | 前後2カメラ |
画面サイズ | – |
レンズ視野角 | 前:117° 後:116° |
画素数 | 200万画素 |
GPS機能 | あり |
夜間録画機能 | あり |
駐車中録画機能 | 常時録画機能・衝撃検知後録画機能・タイムラプス監視機能 |
その他機能 | 後続車両接近お知らせ機能・安全運転支援機能搭載 |
駐車中も録画時間や容量など、優先順位に応じて最適な録画を3つのモードから選択できるドライブレコーダーです。あおり運転による後続車の接近を警告する機能や、急加速を検知して知らせる安全運転支援機能も搭載しています。運転初心者の人にもおすすめできる商品です。
『ケンウッド(KENWOOD) ドライブレコーダー DRV-MR760』なら音声コマンド機能で運転中も簡単操作

価格 | 2万3200円 |
カメラタイプ | 前後2カメラ |
画面サイズ | 2.7インチ |
レンズ視野角 | 前:126° 後:126° |
画素数 | 207万画素 |
GPS機能 | あり |
夜間録画機能 | あり |
駐車中録画機能 | 常時録画機能・衝撃検知後録画機能 |
その他機能 | 音声コマンド機能・LED信号機対応・HDR |
ハンドルから手を放さずに運転中でも緊急録画できる音声コマンド機能を搭載したドライブレコーダーです。音声コマンドでは録画開始だけでなく「静止画撮影」「フロントとリアの画面切替」などの操作も一言で簡単に指示できます。
『ケンウッド(KENWOOD) ドライブレコーダー DRV-C750R』で駐車中の監視もばっちり

価格 | 3万9800円 |
カメラタイプ | 360°+リアカメラ |
画面サイズ | 2.7インチ |
レンズ視野角 | 前:360° 後:100° |
画素数 | 前:340万画素 後:200万画素 |
GPS機能 | あり |
夜間録画機能 | あり |
駐車中録画機能 | 常時録画機能・モーション検知機能・衝撃検知後録画機能 |
その他機能 | LED信号機対応・HDR |
最大24時間の駐車監視録画が可能なドライブレコーダーです。車載電源ケーブルを使用しなくても、本体内蔵のバッテリーで駐車状況を録画できます(録画時間はメモリ容量や録画モードにより異なります)。また、フロントガラスとレンズの距離が近いことにより、ガラスへの映り込みを軽減していることも特徴です。
『ユピテル(YUPITERU) ドライブレコーダー WDT700c』で夜間の映像もクリアに

価格 | 2万3560円 |
カメラタイプ | 前後2カメラ |
画面サイズ | 2.0インチ |
レンズ視野角 | 前:162° 後:155° |
画素数 | 200万画素 |
GPS機能 | あり |
夜間録画機能 | あり |
駐車中録画機能 | モーション検知機能・タイムラプス監視機能 |
その他機能 | 後続車両接近お知らせ機能・安全運転支援機能搭載 |
SONY製の「STARVIS™」を搭載したドライブレコーダーです。夜間でも高画質での撮影が可能で、街灯の少ない場所での走行にもおすすめです。メーカーの3年保証やあおり運転を検知して知らせる機能なども搭載しています。
4.【ミラー型】ミラーに映像を映すドライブレコーダー
純正ミラーに取り付けて、電子ミラーとして映像を確認できるドライブレコーダーです。バンやワゴン車など、後方の見にくい車でもミラーで確認できれば安全に運転や駐車ができるでしょう。
『BAL 前後録画ドライブレコーダーミラー バルーチェ NO5610』をマルチに表示させる

価格 | 1万7533円 |
カメラタイプ | 前後2カメラ |
画面サイズ | 9.7インチ |
レンズ視野角 | 前:145° 後:136° |
画素数 | 200万画素 |
GPS機能 | あり |
夜間録画機能 | あり |
駐車中録画機能 | 常時録画機能・衝撃検知後録画機能 |
その他機能 | WDR・HDR・タッチパネル操作可能・リバースギヤ連動表示(ガイド線表示付) |
高画質(200万画素)な前後2カメラで同時録画できるドライブレコーダーです。リバースギヤに連動してガイド表示する機能が搭載されており、運転をサポートする性能も優れています。暗所でも鮮明な画像を記録できる補正技術「STARVIS」により、夜間の運転時も安心です。
『XTU ドライブレコーダー ミラー型』でバック駐車も楽々

価格 | 1万1999円 |
カメラタイプ | 前後2カメラ |
画面サイズ | 10.88インチ |
レンズ視野角 | 前:170° 後:- |
画素数 | 200万画素 |
GPS機能 | あり |
夜間録画機能 | あり |
駐車中録画機能 | 常時録画機能・モーション検知録画機能・衝撃検知後録画機能 |
その他機能 | WDR・安全運転支援機能搭載 |
車をバックする際、リアカメラの映像に補助線を表示するドライブレコーダーです。駐車をサポートする機能のほか、リアカメラはIP67という高い防水性を備えているのが特長。激しい雨が降っていても、しっかりと後方の様子を確認できます。
『ドライブレコーダー ミラー型 V68』で安全運転を簡単に

価格 | 1万5700円 |
カメラタイプ | 前後2カメラ |
画面サイズ | 11.8インチ |
レンズ視野角 | 前:170° 後:170° |
画素数 | 200万画素 |
GPS機能 | あり |
夜間録画機能 | あり |
駐車中録画機能 | タイムラプス監視機能 |
その他機能 | WDR・安全運転支援機能搭載 |
メインカメラ、リアカメラともに170°という広い視野角をもつドライブレコーダーです。特に安全運転支援機能が充実しており、車間距離に対する警告や車線逸脱警報が備わっています。必要のない人は任意でオフにすることも可能です。
おすすめのドライブレコーダー4つの選び方-鮮明に録画できて安心できる商品を探す
自分の目的に合った録画機能が備わったドライブレコーダーを選ぶことで、万が一のときも役に立ちます。
まずは商品を選ぶ前に目的を検討することが大切です。もらい事故の記録を録画する目的で購入するなら、どんなシーンで発生する事故映像を撮影するのか具体的に検討してみてください。たとえば夜間の運転に備えたい場合は、夜間撮影に対応した商品を選ぶと良いでしょう。
1.画質で選ぶ
高橋さんによれば、基本的にはフルハイビジョンで200万画素以上あれば、衝突事故などの被害立証に必要な情報は記録できるとのことでした。
フルハイビジョンは、商品によって「フルHD」または「FHD」などと表記され、従来のハイビジョンよりも画像がきめ細やかに映る点が特徴です。
なお、被害立証に必要な情報とは、相手のナンバーや周囲の道路、信号の状況です。被害が証明できる客観的な証拠をしっかり残すためにも、画質の良い商品を選びましょう。
2.カメラタイプで選ぶ

▲2つのカメラをもつドライブレコーダー
高橋さんによれば、より多くのパターンで事故やアクシデントに対応するためには、録画範囲が広いに越したことがないとのことです。ドライブレコーダーには以下のとおり、複数のカメラタイプがあります。
カメラタイプ | 録画範囲 | 録画範囲の広さランク |
フロントカメラ | 前方のみ | 6 |
前後2カメラ | 車両の前後 | 4 |
車室内2カメラ | 車両前方と車内 | 5 |
360°カメラ | 水平方向360° | 3 |
3カメラ | 車両前後と車内 | 2 |
360°カメラ+リア | 前方360°と後方 | 1 |
本体価格の高さは、一般的に録画範囲やカメラの数に比例します。また日本国内独自のラジオ周波数や、地デジテレビへの電波干渉が対策されているかどうかも商品選択のポイントです。予算や撮影範囲を考慮したうえで、自分に合ったカメラタイプを選びましょう。価格の安さを重視するなら、前方のみを録画するフロントカメラタイプがおすすめです。
また、360°カメラは1つのレンズで360°撮影するものと、2つのカメラの映像を統合して360°撮影する2種類があります。高橋さんによれば、レンズが1つの商品は価格が手頃な反面、車外と車室内の映像で「明るさのムラが出てしまう」とのこと。
一方、2つのカメラを搭載した360°タイプは、車外と車内の適切な明るさ調整が確保されます。しかし、やや金額が高くなるとのことです。車室内2カメラや360°カメラなど、車外だけでなく事故当時の車内状況がわかる商品は、より有力な客観的証拠として役に立つ場合もあります。
3.機能で選ぶ
商品によって、さまざまなシーンの撮影に対応した便利な機能が搭載されています。通常の機能では録画できないシーンや情報も、機能によってはしっかり記録が可能です。
夜の事故もしっかり録画できる「夜間録画機能」

Image:Shutterstock
▲夜間走行中のドライブレコーダーの映像イメージ
夜間走行が多い人や駐車時の監視を優先する人は、夜間録画機能の付いた商品がおすすめです。夜間録画機能として、以下の記載がある商品を選びましょう。
夜間録画機能のないドライブレコーダーは夜間の録画データが不鮮明で、肝心の相手ナンバーや周囲の状況がわかりにくい場合もあります。
高橋さんによると、特に駐車監視を優先する場合には、SONYの「STARVIS™」センサーを搭載したドライブレコーダーがおすすめとのことです。
走行速度や位置・時刻を同時に記録できる「GPS機能」
走行速度や位置・時刻を同時に記録できる「GPS機能」は高橋さんおすすめの機能です。
GPS機能があると、映像だけでなく走行速度や場所(緯度・経度)なども同時に記録できます。映像以外の客観的な事実(時速や走行地点)を記録できるため、万が一の被害で立証が必要になった場合も役に立つでしょう。
速度や位置の情報から、自車の客観的な状況を記録できます。なお、GPS機能が付いている商品は、GPS機能のない商品に比べて本体価格が1000円~2000円(税込)高くなる傾向があるそうです。
GPS機能があれば事故発生時の詳細な運転状況がわかり、状況証拠として活用できるため「安心できるGPS機能付きのドライブレコーダーを購入しよう」というお客様が多いとのことでした。
駐車中の事故も録画できる「常時監視録画機能」
駐車中の思いがけない事故を録画したい場合は「常時監視録画機能」を搭載したドライブレコーダーがおすすめです。一部のドライブレコーダーには、エンジンのかかっていない駐車中も録画できる商品があります。大半は「別売の駐車監視オプションケーブル」で対応可能です。
常時監視録画機能があれば、エンジンをかけていない駐車中でも常に録画可能です。必要に応じてイベント録画(上書きされないように動画データを保存)できる商品があり、事故に気づくのが遅れてもデータが消去されるリスクを抑えられます。
ただし駐車中も絶えず稼動し続けるため、車のバッテリーへの負担が大きいデメリットもあります。万が一のバッテリー上がりを防止するため、バッテリー電圧が指定以下になると録画を停止する「バッテリー保護機能」があれば安心です。ただしバッテリー自体が劣化している場合は、定期的にバッテリーチェックすることをおすすめします。
消費電力を抑えながら駐車中の事故を録画する「衝撃検知後録画機能」
衝撃を感知したときだけ起動して録画を開始する「衝撃検知後録画機能」もおすすめです。衝撃検知後録画機能に対応した商品は、基本的に衝撃センサー(Gセンサー)だけ稼動している状態となります。そのため消費電力が抑えられることで、長時間の待機が可能です。常時監視録画機能に比べて、消費電力を抑えられます。
ただし、衝撃を検知してから起動するため、衝撃発生時より前の動画は記録できません。商品によっては起動時間も異なり、約1秒で起動できるものから20秒近くかかるものもあるそうです。衝撃検知後録画機能を利用するなら、起動時間ができるだけ短い商品を選ぶと良いでしょう。
車上荒らしやいたずらを録画する「モーション検知後録画機能」
車上荒らしやいたずら対策なら「モーション検知後録画機能」のある商品がおすすめです。モーション検知後録画機能は、周囲の物体の動きを検知して検知前後の動画をイベント録画します。
ただし雨天時には、フロントガラスを流れる雨のしずくや街路樹などに反応してイベント録画してしまう場合も。また、常に稼動しているため消費電力が気になる場合は、衝撃検知後録画機能やタイムラプス監視機能へ切り替えると良いでしょう。
長時間のデータを保存できる駐車中の「タイムラプス監視機能」
駐車中の録画を長時間保存したい場合は「タイムラプス監視機能」がおすすめです。通常のドライブレコーダーは1秒間に約30回シャッターを切っているところ、タイムラプス監視は1秒間に1回シャッターを切ることでコマ送りのような動画を残せます。
動画のコマ数が少ない分、長時間の記録を保存できる便利な機能です。撮影した映像はパラパラ漫画のような動きになりますが、頻繁に容量がいっぱいになる心配はありません。通常の約30分の1まで、動画データの圧縮が可能です。
あおり運転もしっかり録画できる「安全運転サポート機能」
高橋さんによれば、オートバックスで取り扱うドライブレコーダーの3割~5割に安全運転サポート機能が付いているとのこと。特に注目を集めているのが「あおられ警告と自動保存機能」だそうです。
この機能は、設定速度以上で走行中に後方車両との車間距離が縮まった際、ドライバーに後方の車両が接近していることを警告し、そのときの映像をイベント録画できるというもの。衝撃を検知しなくても、あおられた記録をしっかり残せます。
4.デザインで選ぶ
ドライブレコーダーには以下のとおり、複数のデザインがあります。
一般的なデザインは「カメラ・モニター一体型」ですが、購入のタイミングや好みに合わせて他商品を選んでも良いでしょう。
コンパクトな「カメラ・モニター一体型」

▲「カメラ・モニター一体型」のドライブレコーダー
カメラと小さなモニターが一体になったドライブレコーダーです。高橋さんによれば、オートバックスセブンにおける販売実績の約9割がこのタイプとのこと。画面が一体になっていることでWi-Fiやパソコンにつなぐ必要がなく、録画した映像をその場で簡単に確認できます。
ルームミラーに簡単取付可能な「ミラー型」

▲ミラー型のドライブレコーダー
徐々に需要が高まり注目を集めているモデルは、ルームミラーに取り付けられるミラー型のドライブレコーダーです。モニターがミラーにフィットする形をしており、純正ルームミラーに被せることでカメラの映像をミラー型モニターに映し出します。
基本的には、通常走行時に車両後方へ設置したリアカメラが撮影した映像を電子ミラーに表示できます。後部座席に人が乗車したり荷物を積載したりすることで、通常のルームミラーでは後方視界が狭くなるような場合でも後方をしっかり確認できます。ドライブレコーダーだけでなく、ミラーやバックカメラの機能も利用したい人におすすめです。
カメラとレコーダーが別々の「セパレート型」
純正品に多い、専用のカーナビゲーションと連動させて使うタイプの商品です。本体にはモニターがなく、映像を映すための専用カーナビゲーションが必要となるため、カーナビゲーション購入時の追加オプションとして設置する傾向にあります。
車の購入と同時に付属のカーナビへ設置したい場合は、モニターがない分だけコンパクトに利用できるメリットを考慮してみてください。
自分に合ったドライブレコーダーで万が一に備えよう
ドライブレコーダーは万が一のときに、大事な証拠を残せるアイテムです。しかし、不慮の事故やアクシデントは、いつどんな形で起きるかわかりません。そのため、予算と相談しながら、自分が必要とする機能が備わった商品を選ぶことをおすすめします。
家族でのドライブや買い物を不安なく楽しむためにも、自分に合ったドライブレコーダーを備えておきましょう。