わたしたちの心地よい暮らしに役立つもの、わたしたちが暮らすうえで積極的に選びたい、社会や環境に優しい商品、みんなにとって気持ちがいいアイテムやサービスを、編集部がピックアップする連載「Editor’s Pick」。
今回は、ヴィーガン処方かつサスティナブル製品でありながら、使用感と仕上がり満足度が非常に高いヘアケアブランド「AUTHENTIC BEAUTY CONCEPT(オーセンティック ビューティ コンセプト)」をご紹介。
140年以上の歴史を持つメーカーの知見が結集
老舗の本気を感じたプロダクトをご紹介させてください。「AUTHENTIC BEAUTY CONCEPT」というヘアケア製品で、2019年にドイツで誕生したブランドです。
発売元のヘンケルは、1876年に創業した洗剤の老舗メーカー。これまでにもヘアケア分野では「シュワルツコフ プロフェッショナル」といったヘアサロン向けプロダクトを輩出してきました。そのヘンケルが、個人、個人がもつ真の美しさを引き出すためにスタートさせたのが、このAUTHENTIC BEAUTY CONCEPT。筆者が何に感動したかというと、硫酸塩やパラベン、シリコーンを含まないヴィーガン処方、かつSDGsを意識したサスティナブル製品でありながら、使用感と仕上がり満足度が、とても(!!)高い点にあります。

たとえばベースアイテムとなるシャンプー、コンディショナー、ヘアマスクは、カラーヘア用・ドライヘア用・ダメージヘア用と3ラインあるのですが、どのラインを使用しても、泡立ちがよく、きしみ知らず。髪にまとまりと艶が出て、毛の一本一本が潤いに満たされたと感じることができます。
また、カラーヘア用はデーツとシナモン、ドライヘア用はマンゴーとバジル、ダメージヘア用はメープルシロップとピーカンナッツという、ちょっと珍しい香りづけがなされているのですが、甘やかで、でもちょっとエッジも効いていて、海外のスパにいるような、髪を洗っているだけで癒され、元気が湧いてくるような香りです(ブリーチ&カラーをし、乾燥も傷みもある髪の持ち主ゆえ、筆者は全ラインをそろえ、その日の気分に合わせた香りで、どのラインを使用するか決めています)。

使い心地の非常によいプロダクトであるものの、美容成分が足し算であれこれ入っているわけではありません。歴史を重ねたメーカーの知見をいかし、必要なものだけを厳選。超音波分解や水蒸気蒸留などのテクノロジーを採用することで、植物の壊れやすいエッセンスをていねいに、濃密に抽出し、自然由来素材の機能を最大限に発揮させているのだそう。
サスティナブル意識も高く、たとえばすべてのシャンプーに入っている素材のグアー豆は、グアー豆の生産者の利益と福祉を確保し、持続可能な農業を実践する制度であるSustainable Guar Initiative(SGI)に登録したインドの農家から仕入れたフェアトレード品。年間を通して取引を行うことは、生産者の生活安定につながるとともに、インドでは女性の農業従事者が多いため、働く女性支援にもつながります。また、容器・パッケージにはリサイクルが可能なプラスチックやガラスボトルを採用し、シュリンクやシールは不使用とするなど、廃棄物への配慮も万全です。

気持ちよく使えて、地球にも優しい。しかも、驚くようなお値段でもない(嬉)。アウトバス用オイルや、手にも髪にも使える美容液など、続々と登場する新製品もすばらしいので、シリーズをどんどん買い足して、使い続けてゆきたい! と、心の底から思っています。