チャンスがあればさっとパッキングし、お気に入りのキャンプ場で週末を過ごすこと数回。 おしゃべりや読書、少しだけ時間をかけた料理もいいものですが、そろそろなにか新鮮なレクリエーションがほしくなってきました。
そんな時参考になるのが、思い思いにアウトドアを楽しむ人々による、あふれんばかりの写真群です。アイデアの宝庫の中からひときわ心に刻まれたのが「野外映画館」というキーワードでした。
手のひらサイズのプロジェクターで野外映画に挑戦
憧れを叶えるために機器の物色を始めましたが、気軽なものから驚くほど高級なものまで玉石入り混じるのがプロジェクターの世界。
途方に暮れかけましたが、価格や持ち運びのしやすさ、バッテリーの持ちなどさまざまな特色を比べてみた結果、ASUSの「ZenBeam E1」という機種に決めました。
手のひらサイズで重量は約300gと、 なんとなく大仰であると思っていたプロジェクターのイメージを覆してくれます。
全長はスマートフォンとほぼ同じ
本体には電源コードとぴったり収納できるソフトケースが付属します。
缶入りドロップをひと回り大きくしたような、バッグやリュックサックのポケットにポイと入れられるサイズですよ。
持ち運びの際にはレンズカバーを閉めて投射レンズを保護します。
左手前に映るツマミのようなものはフォーカスリング。調整することで投射する映像のピントを合わせることができます。
モバイルバッテリーにもなる
左から2番目のHDMI/MHLポートに市販のHDMI変換アダプタとケーブル(別売りで合計3,000円ほど) を差し込み、スマートフォンやタブレットに接続して映像を映し出します。
真ん中は電源出力ポート。6000mAhのバッテリーが内蔵されているため、本体自体をモバイルバッテリーとして使用することもできるのです。なにかと電源確保に努めることの多いアウトドアシーン、USBデバイスに給電することができるのは嬉しいポイントです。
スマートフォンに接続したら、さっそく映し出しますよ。
いよいよスクリーンに
スクリーンとなるのは、前回の記事でご紹介したコールマンの「バイザーシェード」。ベージュのフラップ部分に野外映画館を出現させます。
お持ちでない方は、白布を調達して真っ直ぐに固定してみてください。
身の回りを見渡し、適当な高さの物の上にプロジェクターを直接置けば準備は完了(この時はキャンプ用のお鍋を使いました)。
スマートフォンの画面がそのままスクリーンに映し出されますよ。
再生前の微調整
スクリーンに投影した際、照射角度による歪みが生じても心配ご無用。台形補正ボタンで調整することができます。(※左右の傾きは薄板やコインなどを挟むなどの調整が必要です)
頃合いを見ながらゆっくり形を整えていき……
補正したスクリーンがこちらです。ほぼ完全な長方形の画面となりました。
映画に関する注意
実はキャンプのために動画配信サービスの映画をダウンロードし、意気揚々と臨んだのですが、いざ再生しようとしてもうまく映らず……
調べた結果、AmazonプライムビデオやNetflixなどのサービスは著作権で保護されているため、ミラーリングで投影することができないことがわかりました。※「Fire TV Stick」を直接差し込みWi-Fiに接続すれば、電源不要でAmazonプライムビデオやNetflixを投影することができます。
そこでYouTubeに切り替え、ネイチャードキュメンタリー番組を楽しみました。画質もスピーカーの質も申し分ありません。自分で撮影したビデオを投影し、「家族映画会」などを開催しても楽しそうです!
1時間半ほど連続で使用しましたが、電源インジケーターが赤く点灯(=バッテリー残量25%以下)することはありませんでした。バッテリー容量は最大5時間駆動ですので、キャンプで映画を一本観るには安心できる長さです。
団らんの素敵なおとも
アウトドアはもとより、家の中でも団らんのいいおともになってくれています。
白い壁の一面をスクリーンに見立ててのホームシアター。映画館や最新の高画質テレビにはもちろん及びませんが、家族内で気軽に楽しむ分には充分すぎるほど充分に感じました。少しもじってホーム“メイド”シアターとでも呼びましょうか。
いつもスマートフォンの小さな画面で観ているお気に入りのアーティストのライブも、大画面で映し出すことで心がわくわく弾みます。
また、ノートパソコンから試してみたら動画配信サービスで再生した映画も投影することができました。
わが家はテレビがありませんので、今まで映画や動画は小さなノートパソコンで観ていたのですが、これからはもっぱらプロジェクター一辺倒になりそうです。
いつでも一緒 リトルシアター
映画館に行くことを躊躇してしまうこの時期、新しい映像体験と出会えたことは大きな喜びです。次はポップコーンなどを用意して、より本物に近い「映画館ごっこ」を楽しもうかと計画中です。
ASUS ZenBeam E1-J[ASUS公式ウェブサイト]
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