理想のヘアスタイルを実現するのに欠かせないアイテム、ヘアワックス。
ヘアワックスは、自分のなりたいヘアスタイルに合わせて選ぶ必要があります。ただ、自分の目的や髪質にはどれが最適かを判断するのはなかなか難しいですよね。
ツヤ感と動きの両方を出したいならファイバー系が、ナチュラルな仕上がりにしたいならクリーム系がよいでしょう。軟毛の方はベタっとしないようにマット系を使うのがおすすめ。どのヘアワックスを選べばいいかわからないときは、美容師さんに聞いてみるのもひとつの手です。
今回は、ヘアワックスの選び方を渋谷の人気ヘアサロンの美容師・築山さんが解説。さらに、築山さんにお聞きした選び方のポイントを参考に、種類別におすすめ商品を紹介します。
築山昌剛さん
渋谷の人気ヘアサロンVicke(ビッケ)の美容師。TVCMやTokyoGirlsCollectionなどショーやイベントなどで活躍。タレントやモデルのヘアメイクを多く手掛ける。ヘアメイク教室も実施している。
好みの仕上がり感で決める、ヘアワックスの選び方
– ファイバー
– クリーム
– マット
– ジェル
– ポマード/グリース
おすすめワックス15選|種類別に紹介
– ファイバー
– クリーム
– マット
– ジェル
– ポマード/グリース
ヘアワックスとは

Image: Shutterstock
・髪型を整える
・ツヤを出す
・ボリュームを抑える
・ボリュームを出す
・束感を作る
・固める
・髪をまとめる
「ヘアワックスは、スタイリングするときに使用する整髪料です。ヘアワックスは種類の豊富さが特徴。種類によって、質感や硬さの違いを作れますよ。
ジェルとグリースは水溶性のスタイリング剤で、厳密にいうとヘアワックスではありません。ジェルは固まりますが、ポマードは固まらずに髪をまとめる用途に使います」
ヘアワックス髪質別の選び方
ヘアワックスは髪質や髪型に合わせて選ぶことが大切。
ヘアワックスを大きく分けると「ファイバー」「マット」「クリーム」の3種類です。目的に合わせて「ジェル」「ポマード/グリース」の使用も検討しましょう。
剛毛の方は髪が硬く広がりやすい傾向にあります。油分を多く含むファイバーを使うとしっかりまとまるのでおすすめ。
軟毛の方はファイバーやジェルなどの重さのあるワックスを使うと、髪の毛がベタっとした印象になりがち。油分が少なく、フワッと仕上がるマット系のワックスがおすすめ。
ノーマルな髪質の方は、固まりすぎずに乱れたときにも直せるクリームワックスがおすすめ。
種類 | 合う髪質 | 髪型 |
ファイバー | 普通・剛毛・くせ毛 | ショート~ミディアム |
クリーム | 普通・剛毛 | ショート~ロング |
マット | 軟毛・くせ毛 | ショート~ミディアム |
ジェル | 剛毛 | ショート~ロング |
ポマード | 軟毛・くせ毛 | ショート~ロング |
「ショートヘアで、髪を遊ばせたり短くツンツンさせたりしたい方には、マットワックスが人気。ロングヘアの方は、まとまりを出すためにクリームワックスを使ったりします。
くせ毛の方は、くせ毛を活かしたい場合はファイバーワックスで、ボリュームダウンをさせたいときはクリームワックスがよいでしょう」
好みの仕上がり感で決める、ヘアワックスの選び方
ヘアワックスは、なりたいヘアスタイルに合わせて選びましょう。
ファイバー|ツヤ感がある&動きを出せる

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ファイバー(繊維)が配合されており、髪へのなじみがよく、外出先でも手直しをしやすいのが魅力。ツヤがあり、束感を作ったり毛先を遊ばせたりする用途向きです。ヘアワックスの定番的な存在。
「ファイバーワックスは、動きのあるヘアスタイルに向いています。セット力は適度で、固めたい方や崩れて欲しくない方には不向き。パーマヘアの束感を出しやすいですよ」
クリーム|ほどよいツヤ感&キープ力は控えめ

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クリーム状で、ほどよいツヤ感があり、キープ力は弱いのが特徴。ツヤと動きどちらも出したい方向き。軽い質感のツーブロックやマッシュヘアにしたい方にもおすすめ。
「ホールド力や固める力は弱いため、ナチュラルヘアーの方向き。固まりすぎないため、乱れたときにも直しやすいのが魅力。どんな髪型にも使いやすいですよ」
マット(クレイ・ドライ)|キープ力に優れる&ツヤは控えめ

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ツヤやウェット感を抑えたマットな仕上がりが特徴。ホールド力が高く、一度セットすると長時間崩れません。髪が立ち上がりにくい軟毛の方にもおすすめ。ドライ・クレイなどとも呼ばれます。
「ツヤが出ず、キープ力やホールド力が非常に優れます。毛束を固める用途や、髪が細い方がふんわりさせる用途向き。
しっかり固まるので髪型が崩れたときに手直しが難しいのがデメリット。ベタっとしたくないときやボリューム感を出したいときにもおすすめ。マットとファイバーを混ぜて使うこともあります」
ジェル|がっちり固める

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ジェルは水溶性のスタイリング剤で、髪をしっかり固めてツヤを出します。最近は、ワックスの操作性とジェルのキープ力を兼ね備えた「ジェルワックス」というジャンルも登場しています。
「がっちり固める用途向き。日中乱れたときに直すことや、やわらかい質感を作ることには不向き」
ポマード・グリース|ツヤが出て髪をまとめる

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水溶性のスタイリング剤で、ツヤ感があり、ホールド力に優れるのが特徴。前髪をあげるようなヘアスタイルが作れる。オールバックなどのクラシックなスタイルが好きな方向き。ジェルと違い、がっちり固まらないため、あとから髪型を調整できます。
「ポマードとグリースはほぼ同じものと考えてOKです。ツヤをしっかり出し、髪をまとめる用途に向いています。最近はポマードで作るバーバースタイルが流行しています」
「自分の髪質に何が合っているかを判断するのは難しいです。試してみて買いなおすのはもったいないですよね。
わからないときは美容師に聞くのがおすすめ。カット料金には、スタイリング剤を選ぶことも含まれていますので、遠慮なく聞いてみてください」
おすすめワックス15選|種類別に紹介
ファイバー
・OCEAN TRICO(オーシャントリコ)『ヘアワックス シャインオーバー』

・ハードなセット力&ツヤ感
・束感を長時間キープ
メンズ人気NO.1サロン「OCEAN TOKYO」プロデュースの「シャインオーバー」。
しっかりツヤ感が出るのが大きな特徴。セット力が優秀で、ウェットスタイルやグロッシーな仕上がりも思いのまま。
体温で溶ける「メルトファイバー」を採用しており、髪になじみやすく操作性もバツグンです。ワックスのつけ方がかたよらず、毛束感もしっかり出せますよ。
香りはやさしくクセのない、ロイヤルフローラルノート。
・MILBON(ミルボン)『プレジューム ワックス 6』

・根元からの立ち上がり、立体感のあるヘアスタイル
・カラーを引き立てるツヤ
1960年設立のサロン専門のヘア化粧品メーカー「ミルボン」のヘアワックス。
髪を根元から立ち上げ、パーマをふんわり仕上げるのに向いています。セット力にも優れ、長時間スタイルを保ってくれるのも魅力です。
つけ心地はサラっとしており、適度なツヤ感でカラーを引き立ててくれます。固めすぎないため、手直しもしやすいですよ。
・ナカノ『スタイリング タントN ワックス 6 ウルトラスーパーハード』

・ハードなホールド力で束感を長時間キープ
・シャープで動きのある無造作ヘア
ヘアワックスの老舗定番ブランド「ナカノ」。人気シリーズ「タントN」のウルトラスーパーハードは、動きのある毛束感を作りやすいのが特徴。
ハードなホールド力が特徴で、長時間キープできますよ。操作性がよく、誰でも使いやすい仕様。クールな印象のヘアスタイルにもおすすめの一品です。
シアバターなどのうるおい成分配合で、紫外線など髪のダメージを防げるのはうれしいポイント。マスカットベースの爽やかな香りも魅力のひとつ。
クリーム
・ARIMINO(アリミノ)『ピース プロデザインシリーズ ソフトワックス』

・自然なセット力&ほどよい束感
・ベタつきにくく、アレンジしやすい
美容師からも人気が高いメンズヘアワックス、アリミノのピースシリーズ。
ソフトワックスは、セット力やキープ力は控えめですが、やわらかな毛流れや自然なまとまり感を演出したいときにはおすすめ。
シャープな束感を演出するなどには不向きですが、軽くセットしたいときに向いています。重ね付けもしやすいので使い勝手は優秀。さらっとした使用感でべたつきにくいですよ。
アクアローズ&カシスのほのかな香りもGOOD!
・UEVO(ウェーボ) 『デザインキューブ ライトワックス』

・軽いセット力&ふんわりとした仕上がり
・ダメージ毛にツヤを与える
美容室向けヘアコスメメーカー「デミ コスメティクス」のヘアワックス。
適度なセット力で、ふんわりエアリーなヘアスタイルを作れます。ベタつきのないナチュラルな仕上がりにしたい方におすすめ。
ピンクゴールドパール成分配合で、カラーやパーマで傷んだ髪にうるおいを与えてくれますよ。明るい印象のヘアスタイルにしたい方にもおすすめ。
・LIPPS(リップス)『L11 ライトムーブワックス』

・ほどよいツヤ&動きを出せる
・動きすぎずナチュラルな仕上がり
原宿を中心に展開する人気美容室「LIPPS」がプロデュースするヘアワックス。ほどよいセット力とツヤ感で、ナチュラルな束感を作れるのが特徴。
エアリーなスタイリング向きで、ウェーブヘアとの相性も◎。乾燥でパサついた髪もきれいな仕上がりになりますよ。
性別問わず使いやすいライトな付け心地で、家族とシェアしたい方にもおすすめ。動かしすぎたくない方にも向いています。グリーンアップルの香りは爽やかで好評。
マット
・LIPPS(リップス)『L08 マットハードワックス』

・セミマットの無造作な束感
・シャープな立ち上がり
軟毛でもしっかり立ち上げるセット力。束感のあるスタイリングも一日中キープすることが可能です。テカリのないマットな質感も特徴。
マットタイプのワックスですが、クリーム状で髪になじませやすいのが特徴。洗い落としやすいので、シャンプーを何度もするのは避けたい…という方にもおすすめ。
35gから試してみて、気に入った方は85gを購入するのもよいでしょう。
・OCEAN TRICO(オーシャントリコ)『ヘアワックス オーバードライブ』

・セット力抜群&マットな質感
・軟毛・剛毛でも束感を作りやすい
メンズに人気のヘアサロン「OCEAN TOKYO」プロデュースのヘアワックス。
シリーズ最強のセット力で、ツヤが出ないのが特徴。髪が崩れるようなアクティブな活動をするときにもおすすめ。
ラフだけどワイルドな、バサッとした束感を作れます。軟毛から剛毛まで幅広い髪質に使いやすいのが魅力。
ペリセアやケラチンなどのヘアケア成分が入っているもうれしいポイント。
・GATSBY(ギャツビー)『ムービングラバー スパイキーエッジ』

・立体感のあるヘアスタイル
・根元から立ち上げ長時間キープ
男性用ヘアワックスで売上NO.1! ギャツビーのムービングラバーシリーズ。
「スパイキーエッジ」はシリーズ最高の整髪力。髪を根元から立ち上げ、毛先も長時間ホールドし、ヘアスプレーがなくても安心。
アレンジ記憶成分「ムービングラバー」配合で、くずれたヘアスタイルの動きの作り直しをしやすいのが魅力です。
ショートヘアで前髪を立ち上げたい方や、躍動感のあるヘアスタイルにしたい方におすすめ。
・no3(ナンバースリー)『DEUXER(デューサー)ハードスムースワックス 5』

・固まりすぎないナチュラルな立体感
・乾燥した毛の保湿
サロン専売メーカー「ナンバースリー」の人気シリーズのヘアワックス。
セット力は強めですが、固まりすぎないエアリーな仕上がりが特徴。ナチュラルなヘアスタイルを好む方におすすめです。ガッチリ立ち上げて長時間キープしたい方より、作りこみすぎない立体感を演出したい方に向いています。
トリートメント成分「マカダミアナッツバター」配合で、乾燥してパサついた髪にうるおいを与える効果も期待できますよ。
ジェル
・Loretta(ロレッタ)『ハードゼリー』

・スパイキーエッジなスタイル
・ベタつきの少ないスタイリングジェル
ヘアコスメブランド「ロレッタ」の定番人気のジェルタイプのヘアワックス。
ウォーターベースのテクスチャで、ジェルなのにベタつきが少ないのが魅力。キープ力には優れますが、ガッチリ固まりすぎず、後から手直しもしやすいです。
初心者にも使いやすく、剛毛やくせ毛・ショートヘアも手軽にスタイリングできますよ。
かわいらしいパッケージで女性からも人気が高いので、カップルでシェアして使うのもおすすめ。
・ARIMINO(アリミノ)『メン フリーズキープジェル』

・ハードなセット力&ウェットな質感
・すぐに固まらずベタつかない
「男の爽やかさを持続する」をコンセプトとしたブランド、アリミノメン。
「フリーズキープジェル」は、ワックスの操作性とグリースのツヤ感を兼ね備えたような一品です。すぐに固まらないのが特徴で、手直しがしやすい仕様。
朝セットして一日乱れないキープ力も魅力です。さっぱりとしたシトラス・ムスクの香りは大人の落ち着きを演出してくれますよ。
・DEMI COSMETICS(デミ コスメティクス)『Uevo Jouecara(ウェーボ ジュカーラ)ジュレジュレ 11』

・かちっとした立体的なデザイン
・ぬれたようなツヤ感
ジュレのようなプルプルとした質感のワックス。トランプ柄のおしゃれなパッケージが印象的です。
オールバックやリーゼントスタイルも、しっかり固めるセット力が特徴。剛毛の方でもツヤ感を出しながらがっちり決まりますよ。少なめにつければマイルドな仕上がりにもできるので、さまざまな髪型にしたい方にはおすすめ。
ベリー→フローラル→アンバーと3段階変化する香りも魅力です。
ポマード/グリース
・阪本高生堂『クールグリースG』

・バランスに優れる定番グリース
・ワックスと重ね使いの相性も◎
グリースの定番メーカー「阪本高生堂」は、セット力の異なるラインナップが豊富です。こちらはセット力・ツヤ・ウェット感のバランスに優れた同社の代名詞的商品。
固まりすぎず、ナチュラルなウェット感を演出できます。ワックスと混ぜて使えるので、ツヤを出しつつスタイリングもしやすくできますよ。ライムの香りも爽やかで大人な印象。
・Baxter OF CALIFORNIA(バクスター オブ カリフォルニア)『クレイポマード』

・マットな質感のポマード
・セット力が強い
米・カリフォルニアで1965年に誕生したポマードの定番ブランド「バクスター オブ カリフォルニア」のクレイポマード。
マットな質感が特徴で、ポマードのツヤが苦手な方にもおすすめです。セット力が強いので、髪の毛が太い方もしっかりスタイリングできますよ。
高価ですが、量が少なくてもバッチリ決まると評判の一品です。
・BYRD(バード)『クラシックポマード』

・ほどよいツヤ&ホールド
・耐水性の高いスタイリング
プロサーファーがカルフォルニアで設立したメンズグルーミングブランド「BYRD」。
同社の代表的商品の「POMADE」は、海と陸でテストを重ねて生まれて製品。耐水性が高いので、水場や汗をかくシーンでの活躍に期待できます。
オイルベースでほどよいツヤがあり、分け目をしっかり見せる七三分けやオールバックなどのクラシックスタイルにぴったり。
60年代のサーフカルチャーを意識したポマードです。カリフォルニア・エコービーチをイメージした香りも特徴のひとつ。