青山 鼓

青山 鼓

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ROOMIE編集長・尾田は、郊外へ転居したことを機にクルマを購入しました。選んだのはフランスの自動車メーカー「シトロエン」の『シトロエン C3』。

最新のデジタルガジェットからファッション、そしてインテリアと、モノ選びには強いこだわりのある尾田は、なぜシトロエンを選んだのか。そこには、快適なインテリアと、居心地の良さを感じさせる、物語のある空間があったといいます。

クルマ探しをする中で思い出した、シトロエン独特のルックス

リモートワークが可能になり、頻繁にオフィスに行く必要がなくなったことから、住み心地の良い郊外に転居した尾田。ハイテク、ガジェットを紹介するメディア「GIZMODO」と、ROOMIEのように落ち着いた生活を追求するメディアで編集長を務めています。

だからこそ「自分なら、自然のなかで子どもと遊んだり、釣りをしたりBMXに乗ったりと、アクティビティを楽しみながら、ハイテクガジェットや最新のサービスを駆使して快適に暮らせるだろう」と考えたそうですが、車を持っていなかった尾田にとって、移動だけが大きなネックだったといいます。

カーシェアリングや電動自転車など、都市型のサービスや移動手段の選択肢は増えてきました。しかし生活要素の距離が離れている郊外では、状況は大きく異なります。

「ニューヨークでは自転車で通勤する人が多くいますが、カリフォルニアは広いからやっぱりクルマでないと難しい」と尾田が例えるように、ちょっと気の利いたカフェへの外出や、日用品の買い物、雨が降った時の子どもの送迎など、移動手段が必要になる機会が多い郊外での生活では、どうしても自分でクルマを所有する必要がありました。

そんな理由から始まった尾田のクルマ探し。過去にクラシックな外国車の維持費に苦労した経験のある尾田は、まずは国産の自動車メーカーのディーラーを中心に見て回ったそうです。

いろいろなクルマを仔細に見ていくうちに、尾田は「いいな」と思うクルマにひとつの共通項を見出しました。それは主にインテリアの面で、「高級な素材を使わなくてもデザインのあしらいでおしゃれな感じにしている」ということでした。

そして、その共通項は、尾田が子どものころに父親の本棚から引っ張り出して読んだ、世界中の名車を吟味して採点している本で目を釘付けにされた、一台の自動車を思い出させました。それが「シトロエン」のかつての名車「アミ6」です。

「1961 Ami 6」 写真提供:シトロエン

多くのクルマのイラストが掲載されていた中で、独特のルックスでひときわ印象深かった「アミ6」は、フランス流の「粋」が詰まったおしゃれなクルマだと紹介されていました。工夫を凝らしたファブリック使い、ふかふかのクッションが効いたシート、男性的なスーパーカーと一線を画す、曲線使いの中性的なルックス。

趣向を凝らした国産車のデザインをいくつも見ているうちに、大金を出さないと買えないクルマだけがいいクルマというわけではなく、デザインやあしらいを工夫することでおしゃれにできる、そんな哲学をクルマで表現していたシトロエンのやりかたが思い出されました。それで、目黒にあるシトロエンのディーラーに行ってみたんです。

そこで出会ったのが今の尾田の愛車でもある『シトロエン C3』でした。

尾田がシトロエンから感じた、デザイン性の高さと「洗練されたライフスタイル」

ボディ側面で異彩を放つ独特のエアバンプ、コンパクトな車体に対してボリューミーなタイヤハウスがSUVのような印象を与え、それでいて全体の印象はあくまでも穏やか。300Lのラゲッジスペースは釣りや家族での遠出でも充分な荷物を積むことができ、1.2Lのエンジンは小型ながらターボチャージャーを搭載。尾田も「力強く走るので驚いた」と語ります。

多くのクルマが直線的で男性的なデザインであるのに対して、C3は曲線を多様した中性的なデザインだったところがまず気に入りました。老若男女問わず馴染む穏やかさを持ちながら、他のクルマとは一味違う異質な要素も絶妙に取り入れている。それはデザインとしては非常にレベルの高いことです

みんなが使うものだからこそ、きちんとデザインされていなければならない。たとえば、AppleやDysonなんかもそうですし、デザインを極めたプロダクトに共通する哲学をシトロエンにも感じました。

日頃から最先端のプロダクトデザインに触れている尾田が、そのデザインに共感したと熱く語る『シトロエン C3』。特に尾田がその哲学を感じた点は2箇所あったといいます。

ひとつはドアの内側のハンドルです。普通は一体成型のハンドルがついているところですが、C3のドアハンドルは旅行かばんのようなあしらいになっている。多くのクルマが機能性を追求してディテールのデザインを決めていくなかで、乗る人が必ず手を触れるハンドルに、クルマではないところのデザインソースを取り入れている点にはシトロエンの独創性を強く感じました。

そしてもうひとつは、メーターのフォント。

これも多くのクルマが視認性を追求して機能的にデザインするところだと思うのですが、無機質なメーターのフォントではなく、まるでレストランのメニューにあったらおしゃれだな、と感じるようなフォントを採用している。こんなところにも、洗練されたライフスタイルというものを強く志向していると感じたんです。

幼い尾田少年の心に、遠い外国の人々の「粋」を刻み込んだシトロエン。大人になった尾田の心も、フランスらしいエスプリの効いた「クルマのありかた」で掴んでみせました。

これはネタバラシになってしまうから内緒にしたほうがいいかもしれないんですけど、クルマの受け渡しのときにもちょっとしたサプライズがあって。僕もですが妻もすっかり心を掴まれましたし、大金をはたかなくても、人生はちょっとした工夫により多くの喜びを得ることができることを学びました。

慎ましくても考え方一つで暮らしは豊かにできる、フランスの人はこうやって人生を楽しんでいるんだなと感じました。

シトロエンの新しく特別な一台は、「ミッドセンチュリーモダン」がテーマ

そんなシトロエンから、人生を彩り豊かにする「ちょっとした工夫」を提案する特別な仕様の「シトロエン C3」が登場するという。それが『C3 Modern Salon』です。

イームズ夫妻やジョージ・ネルソン、イサム・ノグチなど歴史に名を残す偉大なデザイナーたちがこぞって新しい家具を提案し、人々を楽しませた「ミッドセンチュリーモダン」をテーマに、車のインテリアにワンポイントプラスすることでいっそうデザイン性を高めた車両が、7月1日の発表と同時に発売を開始しました。

車内の快適性を“居心地のいいリビング”の延長として捉えるアイデアから始まった特別仕様車「C3 Modern Salon」。長年愛され、ポップなデザインでありながら実用性も備える「ミッドセンチュリーモダン」の普遍性と、100年以上シトロエンが追求してきた普遍的な快適性が調和した一台です。


特徴的なポイントは、名作のボールクロックやローボードを彷彿とさせるグラフィックを施したダッシュボードパネル。2色のボディーカラーそれぞれに対応したオリジナルの配色を提供する。成約の記念には同じデザインをあしらったクッションをプレゼント。これも車のシートに置くだけでポップなアクセントとなり、C3でのドライブに華を添えるでしょう。

僕はAppleのプロダクトだけでなくスティーブ・ジョブズについても研究をしているんですが、彼はミッドセンチュリー(1950年代)に活躍した住宅デザイナーであるジョゼフ・アイクラーが設計した家で育ち、大人になってからもその住宅に大いにインスパイアされていたという考察もあります。

それは“大衆が使うものこそ、妥協なくきちんとデザインされていなければいけない”ということです。ジョブズはiPhoneやMacbookなどの製品デザインに徹底的にこだわったことで知られていますが、そんな彼のデザイン哲学は実はミッドセンチュリーの住宅から培われていました。昔から独創的な自動車をデザインしてきたシトロエンとミッドセンチュリーモダンというテーマには、通底するものを感じますし、とても親和性が高いのではないでしょうか

車全体の色を変えたり、大きな特別なパーツを作ったり、そうではなくてちょっとダッシュボードのパネルを変えるだけで気の利いた感じにしてしまう。そんな小ワザでおもしろみのある提案をするところもシトロエンらしい。センスのいいメーカーだからこそ、コーディネイトのアイデアを限定的に手に入れられる特別仕様車っていい買い物だと思います、と尾田は語ります。

ミッドセンチュリーというテーマからシトロエンとスティーブ・ジョブズの共通項を語れるように、日本を代表するミュージシャンやアニメーションの監督も乗っていたことなど、シトロエンからはいろいろな話ができるんですよね。

僕は子どものころ、父親の本棚でシトロエンを知りましたが、自分も息子が大きくなったら、これはただの車ではなくフランスの文化を背負っていて、いろいろなクリエイターが愛してきた車なんだよ、ということを説明するのを楽しみにしています。そんな車ってなかなかありませんよね?

ROOMIE編集長として「快適な空間づくり」を追求する尾田。尾田にとっての快適な空間とは、大金をはたかないと手に入らないものではなく、ちょっとした工夫やアレンジで作る「気の利いた空間」。そんなことが、車選び、シトロエンとの再会を通じてあらためて理解できたそうです。

インタビューの中で、ふと尾田が思い出したように口にした一言がありました。

引っ越ししたばかりですけどね、いつかイームズハウスに住みたいと、いまだに思っているんですよ。

ひょっとすると尾田は、イームズが作り出す空間と同じ匂いを『シトロエン C3』に感じていたのかもしれません。

C3 Modern Salon [シトロエン]

Sponsored by Groupe PSA Japan株式会社

Photographed by Kosumo Hashimoto

青山 鼓

フリーランスの編集者・ライター。街のおいしいパン屋さんからラグジュアリーな高級時計、クルマ、スタートアップビジネスまで幅広く勉強する日々。もっかの関心は日本酒。

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