かいサポ

1日3回、食後に行うことがベターとされている歯磨き。自分がどれくらいの割合できれいに汚れを落とせているのか、把握している人は多くないでしょう。

実のところ、歯ブラシによる歯磨きでしっかり汚れを落とすことは困難です。普段の歯磨きに加えて歯間部清掃用具の歯間ブラシなどを使用し、歯と歯の間である歯間部を集中的に清掃することが望ましいとされています。

そこで、今回は歯間部清掃に効果的とされる歯間ブラシについて、形状(L字型タイプとI字型タイプ )、素材(ワイヤーとゴム )それぞれについてのメリット・デメリット、自分に合ったサイズの選び方、正しい使い方や注意点について詳しく紹介します。

■この記事の監修者

歯科衛生士・粟飯原ももこさんのイメージ

歯科衛生士・粟飯原ももこさん
2006年3月歯科衛生士免許取得し、歯科医院に歯科衛生士として勤務。
現在は、歯科関係の書籍やコンテンツ制作に携わる。
歯科衛生士だからこそ、知り得る知識や情報を分かりやすくお伝えし、お口の健康をサポートいたします。

■ 目次

歯間ブラシを使うメリット
歯間ブラシの正しい選び方は?
– 形状(L字型タイプとI字型タイプ )の違いは?
– 素材(ワイヤーとゴム )の違いは?
– 自分に合ったサイズの選び方は?

デンタルフロスとはどう違う?

タイプ別おすすめ歯間ブラシ10選
– L字型タイプでおすすめの歯間ブラシ5選
– I字型タイプでおすすめの歯間ブラシ5選

歯間ブラシの正しい使い方と注意点
– 歯間ブラシの正しい使い方は?
– 歯間ブラシを使用する際の注意点は?

歯間ブラシを使うメリット

歯磨き

Image:Shutterstock

ある調査(※1)では日常的な歯磨きに対し、歯と歯の間である隣接面に限定して磨き残しの程度を検証したとのこと。これによると、歯ブラシによる歯磨きでは全体の58%しか磨けておらず、42%の磨き残しがあると報告されました。

歯ブラシの毛先を歯面全体に行き届かすことは難しく、歯と歯のわずかな隙間に磨き残しがみられ、食べカスやプラーク(歯垢)が残ったままとなることも多く見受けられます。磨き残しが常にある状態が続けば、むし歯や歯周病などのリスクが高まるため、速やかな対処が必要といえるでしょう。

そこで活用したいのが歯間ブラシです。歯間ブラシは歯と歯の間の隙間に挿入することで、汚れをかき出すことができます。この歯間ブラシを使用することで、歯間部の清掃率を大きく高めることが可能です。

しかし、歯間ブラシはすべての人に適応するわけではありません。歯間ブラシの使用は歯周病や年齢によって歯肉がさがり、歯と歯の間にある三角の隙間「ブラックトライアングル(三角ゾーン)」が存在する場合に限られます。

健康な歯肉ではブラックトライアングル(三角ゾーン)が目立たず、歯間ブラシを挿入するだけの隙間がないため、歯間ブラシの使用は避けた方が望ましいとされているのです。

無理に歯間ブラシを押し込むと歯肉を傷つけ、かえって歯間部に食べカスやプラーク(歯垢)が溜まりやすくなってしまう恐れもあるため注意しましょう。また、歯間ブラシが適応しない場合はデンタルフロスによる歯間部清掃が望ましいとされます。

(※1)日本歯周病学会会誌1975年17巻2号
「Interdental Brush と Dental Floss の清掃効果について」

歯間ブラシの正しい選び方は?

歯間ブラシの使用を考えるなら、以下の内容を参考にしながら自身に合う歯間ブラシを選びましょう。

形状(L字型タイプとI字型タイプ)の違いは?

Image:Shutterstock


歯間ブラシはナイロン毛やゴム製のブラシが設けられた、歯間に挿入しやすいサイズの小さなブラシです。大きく「I字型タイプ(ストレートタイプ)」と「L字型タイプ」に分類され、それぞれ以下のような特徴があります。

・I字型タイプ(ストレートタイプ)
前歯などに使いやすいタイプの歯間ブラシです。前歯で使用する場合は柄の長さが短いものを選択しましょう。

・L字型タイプ
奥歯に使いやすいタイプの歯間ブラシです。奥歯の歯間部は目視することが困難であるため、しっかり奥歯の歯間部まで届く柄の長さのものを選択しましょう。

メリット デメリット
I字型タイプ(ストレートタイプ) 前歯などに使いやすい 奥歯に使いにくい
L字型タイプ 奥歯に使いやすい 前歯に使いにくい

素材(ワイヤーとゴム)の違いは?

歯間ブラシ

右がワイヤー、左がゴム素材

歯間ブラシの素材は、大きく分類するとワイヤーとゴムの2つに分かれます。それぞれ特徴が異なるため、メリットやデメリットとともに確認しておきましょう。

・ワイヤー
ブラシ部分を支える支柱部分がワイヤーでできています。ブラシの素材はナイロン毛など水はけに優れ、歯ブラシにも多く活用されている人工毛を採用。

ワイヤー部分は折り曲げられるため、さまざまな部位の汚れを効率よくかき出せます。支柱がしっかりとしている分、清掃率も期待できるでしょう。

ただし、ワイヤーは歯肉を傷つける恐れがあるほか、金属アレルギーの心配がある人には不向きである点に注意が必要です。

・ゴム
ブラシを支える支柱部分がプラスチックで、ブラシ部分がゴムなどのやわらかい素材でできています。そのため、歯肉を傷つける恐れがなく、歯間ブラシを初めて使用する人などにもおすすめです。

ワイヤーに比べると、ゴムタイプの歯間ブラシは歯間に詰まった食べカスやプラーク(歯垢)の除去率が劣ります。

しかし、やわらかい特性を生かし、歯間部に挿入してブラシを動かすことで歯肉のマッサージ効果も期待できるでしょう。また、金属アレルギーの心配がある人でも安心して使用可能です。

メリット デメリット
ワイヤー さまざまな部位の汚れを効率よくかき出せる ・歯肉を傷つける恐れがある
・金属アレルギーの人には不向き
ゴム ・歯肉を傷つける恐れがない
・歯肉のマッサージ効果も期待
・金属アレルギーがある人も使用可能
歯間に詰まった食べカスやプラーク(歯垢)の除去率が劣る

自分に合ったサイズの選び方は?

歯と歯の間に存在するブラックトライアングル(三角ゾーン)のスペースは、歯周病の進行具合や年齢など人によってさまざまです。

歯間ブラシは、各人のブラックトライアングル(三角ゾーン)のサイズにフィットするようにサイズ展開されています。隙間に対して歯間ブラシのサイズが小さければ、適切に汚れを除去できるかもしれません。

逆に歯間ブラシのサイズが大きければ、歯間部に挿入することが難しいでしょう。歯間ブラシで適切に汚れを除去するためには、自身に合ったサイズの歯間ブラシを把握することが重要です。

歯間ブラシのサイズはメーカーごとに設定されていることが多いですが、参考まで全日本ブラシ工業協同組合の自主規格による歯間ブラシのサイズは以下の通りとなっています。

サイズ 最小通過径(mm) 適応
SSS ~0.8 ・初めて歯間ブラシを使用する場合
・ブラックトライアングル(三角ゾーン)は認められないが、挿入できる部位がある場合
SS 0.8~1.0
S 1.0~1.2 軽度の歯肉衰退の場合
M 1.2~1.5 ・歯肉の衰退が進行している場合
・ブリッジ(人工歯)周辺の清掃を行う場合
L 1.5~1.8

最初はもっとも小さなサイズの歯間ブラシを使用し、少しずつサイズを大きくして自身に合ったサイズを見つけていきましょう。

デンタルフロスとはどう違う?

デンタルフロスは糸状で、歯と歯が隣接し合う隙間に滑り込ませるよう歯の最上部から挿入します。

これに対して歯間ブラシは、小さなブラシをブラックトライアングル(三角ゾーン)に直接挿入し、効率的に歯間部の汚れを除去できるもの。

これら2つは歯間部清掃用具とし知られていますが、それぞれの特徴を把握して使い分けることが大切です。

▼デンタルフロスの記事はこちら

タイプ別おすすめ歯間ブラシ10選

L字型タイプでおすすめの歯間ブラシ5選

●Dent-Inn 歯間ブラシLX10本サイズ1(SSS)

Image: Amazon.co.jp

奥歯の隙間にも届きやすい、長いハンドルが特徴のL字型の歯間ブラシです。持ちやすいラバーハンドルを採用し、奥歯の隙間にフィットしやすいようヘッドにかけて傾斜が設けられています。

この商品のほかに「SS」「M」とサイズ展開されているので、自身に合ったサイズの歯間ブラシを選びやすいでしょう。

奥歯の清掃がしやすい歯間ブラシを探している、長いハンドルの歯間ブラシが欲しい、あるいは初めて歯間ブラシを使用する人におすすめです。
▼商品情報

メーカー UFCサプライ
素材(ブラシ部分) ナイロン
サイズ SSS(0.7mm)/SS(0.8mm)/M(1.2mm)
内容量 10本

【公式サイト】Dent-Inn 歯間ブラシLX10本サイズ1(SSS)

●ルシェロ 歯間ブラシ

ブラシ部分を交換できる歯間ブラシです。4S、SSS、SS、S、M、L、LLと7種類ほどにサイズ展開され、自身の歯間部のサイズに合せて選べます。

ヘッドの向きが変えられるので、歯並びに合せて向きを調節したり、奥歯などの清掃時に磨きやすい向きへ調整できたりするので便利でしょう。

歯間ブラシの衛生管理にもこだわりたい人、自分自身のサイズにぴったりな歯間ブラシをお求めの人におすすめです。

▼商品情報

メーカー ジーシー
素材(ブラシ部分) 公式未記載
サイズ 公式未記載
内容量 5袋(内、替えブラシ4袋)

●歯間ブラシL字型SSSサイズ1

Image: topvalu

奥歯の清掃に適したL字型の歯間ブラシです。奥歯の歯間部に挿入しやすいよう、ハンドルからヘッドにかけて湾曲しています。

お口の中で破損するリスクを軽減させる挿入高強度ワイヤーを採用。ハンドル部分は抗菌加工が施されており、安心・安全に歯間部の清掃を行うことが可能です。

携帯キャップ付きで旅行やお出かけ先にも持参しやすく、毎日のお手入れをサポートしてくれます。歯間ブラシを初めて使用する人にもおすすめです。

▼商品情報

メーカー トップバリュ
素材(ブラシ部分) ナイロン
サイズ SSS~0.08mm
内容量 8本

●システマ歯間ブラシ

Image: Amazon.co.jp

歯周病予防商品を数多く取り扱う、システマのL字型歯間ブラシです。超高強度ワイヤーを採用することで歯間部に挿入しやすく、使用時のワイヤー破損を防ぎます。

全長108mmのロングハンドルで歯ブラシと同じ「ペングリップ」で操作。奥歯に詰まった食べカスやプラーク(歯垢)を除去できます。

サイズは4種類あり、歯周病予防や奥歯に詰まった汚れを取り除くための歯間ブラシをお探しの人におすすめです。

▼商品情報

メーカー ライオン
素材(ブラシ部分) ナイロン
サイズ SSS、SS、S、M
内容量 8本

●DENT.EX 歯間ブラシ

Image: Amazon.co.jp

高い耐久性が期待できる超合金SAワイヤーを採用した歯間ブラシです。折れにくく、ワイヤーを曲げずに奥歯の歯間部へブラシを挿入できるよう設計。

全長85mmと長さがあるので、歯ブラシと同じ「ペングリップ」の持ち方で操作できあす。そのため、歯間部に詰まっている食べカスやプラーク(歯垢)を除去しやすいでしょう。

サイズは7つ展開されており、歯間ブラシが苦手な人、慣れていない人におすすめです。

▼商品情報

メーカー ライオン
素材(ブラシ部分) 公式HP記載なし
サイズ 4S/SSS/SS/S/M/L/LL
内容量 4本

I字型タイプでおすすめの歯間ブラシ5選

●TePe歯間ブラシ ピンクオリジナル-ISO規格サイズ0

Image: Amazon.co.jp

むし歯予防が推奨されているスウェーデンから上陸した歯間ブラシです。グリップ部分が持ちやすく、大きくなっているのが特徴的。

キャップも付属しており、柄の後ろに差し込むことでハンドルにもなります。ワイヤーを曲げれば奥歯への使用も可能です。

ワイヤーは歯肉を傷つけないよう、プラスチックでコーティングされているため安心でしょう。また、サイズは8種類に展開され、それぞれカラーが異なっています。

海外のオーラルケアに興味がある人、歯間ブラシを携帯したいと考える人におすすめです。

▼商品情報

メーカー TePe
素材(ブラシ部分) 公式HP記載なし
サイズ 4S、3S、SS、S、M、L、LL、3L、4L
内容量 8本

●デイリー 歯間ブラシ

Image: Amazon.co.jp

前歯に使いやすいといわれているI字型の歯間ブラシですが、歯間ブラシのネックを折ることで奥歯も清掃しやすい角度に調節できます。

また、ワイヤーの根元はプラスチックで覆うことで、折り曲げた際に金属で歯肉等が傷つくことを防止。パッケージはそのまま保管ケースにすることができ、衛生管理もしっかりと行えます。

持ち歩くことも検討している人や、安全面に考慮したい人におすすめです。

▼商品情報

メーカー エビス
素材(ブラシ部分) 公式HP記載なし
サイズ 超超極細、超極細、極細、細い、ふつう、太め
内容量 10本/20本

●デンタルプロ 歯間ブラシI字型(15本入り)

Image: Amazon.co.jp

シリーズ最細通過径0.06mm(4S)の細い歯間ブラシも展開されており、今まで入らなかった歯間部にも挿入してケアを行えるようになります。

また、デンタルプロの最大の特徴は、初めて購入した歯間ブラシのサイズが合わなかった場合に限り、無償で適当なサイズの歯間ブラシと交換をしてくれるサービス。

「サイズが違っていたらどうしよう」という理由から、歯間ブラシの購入に今一歩すすめない人は少なくないでしょう。そうした不安のある人や、歯間ブラシによるケアを検討している人などにおすすめの商品です。

▼商品情報

メーカー デンタルプロ
素材(ブラシ部分) 公式HP記載なし
サイズ 4S、SSS、SS、S、M、L、LL
内容量 15本

●ガム・ウェルプラス 曲がるソフトピック

Image: Amazon.co.jp

歯周病予防の商品を多く取り扱うガムから発売された「ガム・ウェルプラス 曲がるソフトピック」は、その名の通りソフトピックの角度を変えられます。

従来では、ワイヤータイプの歯間ブラシのみが角度を調節できていました。しかし、この商品はゴムタイプの歯間ブラシでも角度を調節できるので便利です。

ゴムでやさしく汚れを除去していくため、歯肉を傷つけるリスクを抑えられるのも特徴。I字型の歯間ブラシをお求めの人、金属アレルギーの心配がある人にもおすすめです。

▼商品情報

メーカー サンスター
素材(ブラシ部分) SBC、ポリプロピレン
サイズ SSS~S/SS~M
内容量 各40本

●やわらか歯間ブラシ

Image: Amazon.co.jp

ゴムタイプの歯間ブラシです。ブラシの先端を細くした上で、部位ごとに異なる規格サイズのブラシを設計。これによって歯間部に挿入しやすく、なおかつ食べカスやプラーク(歯垢)をかき出しやすくなっています。

ゴムタイプの歯間ブラシのため、歯肉を傷つける恐れも少ないでしょう。さらに金属を一切使用していないので、金属アレルギーの心配がある人でも安心して使用できます。

歯間ブラシを初めて利用する人でも操作しやすい商品です。

メーカー 小林製薬
素材(ブラシ部分) 熱可塑性エラストマー
サイズ SSSS、SSS、SS
内容量 40本

歯間ブラシの正しい使い方と注意点

Image:Shutterstock

歯間ブラシの使い方を間違えてしまうと、歯肉を傷つけてしまう恐れがあります。使用時には以下の点に注意してください。

歯間ブラシの正しい使い方は?

・鏡を見ながら行いましょう。
・初めて歯間ブラシを使用する際には、一番小さいサイズから試してみましょう。
・清掃する部位の順番を決めましょう。
・ゆっくりと歯間部に歯間ブラシを挿入しましょう。
・歯間部に挿入した歯間ブラシを左右に動かし、汚れを除去していきます。
・奥歯は頰側、舌側の両面から清掃すると効果的です。

歯間ブラシを使用する際の注意点は?

・清掃する部位によって、歯間ブラシのタイプを使い分けると効果的です。前歯の清掃にはI字型の歯間ブラシ、奥歯の清掃にはL字型の歯間ブラシを活用しましょう。

・清掃する部位を替えるたび、歯間ブラシを流水下で洗浄してから新たな部位を清掃しましょう。

・自身のサイズに合った歯間ブラシを使用することがとても重要です。無理に歯間部に押し込んでしまうと、歯肉を傷つけてしまう恐れがあります。そのため、歯間ブラシのサイズは慎重に選びましょう。

・過度な清掃は、かえって歯肉を傷つけてしまう恐れがあります。万が一出血してしまった際には、使用を一時中止しましょう。

Image:Shutterstock

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