谷田貝

谷田貝

6

都会の喧騒から電車に揺られること、約1時間。たどり着いたのは緩やかな時間が流れる湘南の街、茅ヶ崎。

そんな浜辺の街に住む江原さんの週末のお供は、“好き”が詰まった自転車と、こだわりすぎないコーヒータイムでした。

今回は、自転車は「人生を豊かにしてくれる相棒」と語る江原さんに、肩肘張らない週末の楽しみ方をお話ししていただきました。

みんなの自転車

名前(職業):江原徹朗さん(ストリートファニチャーの企画デザイン)
年齢:53歳
愛車:Singular Cycles(シンギュラーサイクルズ)
価格:およそ25万(フレームのパーツと組み立て代の合計)
自転車歴:4年10ヶ月

自転車とアウトドアが結びついたのが始まり

みんなの自転車

みんなの自転車

もともと「アウトドア」も「自転車」も、それぞれで好きだったという江原さん。その2つが結びついたキッカケは、インスタグラムでの出会いだったそう。

6、7年前にたまたま画像検索で見つけた、「SURLY LONGHAUL TRUCKER」のアドベンチャー系のカスタム自転車を見て、すごく自由さを感じて。一目ぼれして同じモデルを購入したのがきっかけです。購入してすぐに、その自転車で友達と伊豆大島にキャンプに行きました。

みんなの自転車

キャンプやアウトドアといえば車での移動が主流ですが、自転車でキャンプをする醍醐味があると言います。

単なる移動ではなく、車では味わえない、ゆるやかなスピードで道中の雰囲気を感じれる事。限られた積載量の中で、道具やパッキングの方法を工夫するのも楽しいです。

自転車はもちろん、道具自体にもメーカーさんの工夫が詰まっていて、それを愛でる楽しみもあります。

確かに江原さんの自転車を細かく見ていくと、それぞれにアウトドアへの愛が詰まったパーツばかり。デザインはもちろん、そのままアウトドア使いができるように考えられた機能性の高いものが目立ちます。

こだわりのパーツで出来上がった1台

みんなの自転車

シンプルでスタイリッシュなフレームに、とにかくたくさんのバッグやキャリアが付いているのが印象的な江原さんの愛車。そのひとつひとつがじっくり選ばれ、ときには自ら作ったこだわりのパーツでした。

みんなの自転車

SWIFT INDUSTRIES」のフロントバッグは、古いランドナーバッグのデザインをモチーフとしていながら、最新機能の生地を使ってたり、色のセンスがモダンだったり。そういうところが気に入ってます。

SWIFT INDUSTRIESは、このスタイルを切り開いたブランドで、世界的に自転車キャンプをして一夜を過ごすイベントを提唱していて、そういった活動もリスペクトしているんです。

クラシックなデザインを受け継ぎながらも、機能や材料が新しい仕様に進化してるアイテムの“ギャップ”に弱いという江原さん。

たしかに自転車を見回してみると、ヴィンテージ感のあるパーツがいい味を効かせていました。あからさまに真新しいハイスペックなものより、深みのあるレトロなデザインなのに高機能なアイテムの方がグッと来るかも。

みんなの自転車

みんなの自転車

全体がブラウンで統一されたバッグやアクセサリーのデザインの中で、目立つのがこのリフレクター。かわいらしい見た目だけあって、やはり江原さんのお気に入りだそう。

この大型の「おにぎり型のリフレクター」は、4年前ぐらいから愛用しています。安全性はもちろん、“ダサかっこよさ”に惹かれました。

みんなの自転車

みんなの自転車

テントが中に収納されているこちらのフレームバッグは、なんと江原さんと奥さまの2人で作り上げたものだそう

自分がデザインと生地の裁断までを行い、奥さんが縫製をしてくれました。いままで3つ作りましたが、アイデアをすぐに形にできて、実際の使い心地も自分で確認できるのがすごく楽しいです。これからもアイデアを思い付いたら、どんどん形にしていきたいと思ってます。

自転車で広がった週末の楽しみ

みんなの自転車

みんなの自転車

江原さんの週末の日課は、海岸まで自転車で来て、コーヒーを飲みながらのんびり過ごすこと。時間が合えば、奥さまと一緒に来ることも多いんだとか。

海岸に来てコーヒーを淹れたり、飲んだりしながら、なにも考えずにゆったりと過ごすのが好きです。外でいい景色を眺めながら作るコーヒーは、何気なく飲むコーヒーの何倍もおいしく感じます。

豆を挽いたり、ドリップしたりという行為も、自然の中だと単なる作業とはどこか違ったような、“贅沢な楽しみ”になる気がします。

みんなの自転車

みんなの自転車

実際にその場で豆を挽き、お湯を沸かし、ドリップしていくその様子は、たしかに日常の余白を楽しむ、贅沢な時間の過ごし方そのもの。忙しい平日を過ごしているからこそ、こうした何も考えずに過ごす時間が、生活のバランスを取ってくれそうです。

みんなの自転車

個人で海を訪れる他に、インスラグラムで知り合った仲間と浜辺に自転車で集まり、コーヒーを淹れながら雑談する「coffeeseaside」というコミュニティも主催している江原さん。

一体どんなきっかけで始まった集まりなのでしょうか。

もともとは、2018年に開催された「SWIFT CAMPOUT」というインベントを日本でも盛り上げたい。そう考えた自転車仲間に誘われて、インスグラム上でオープンに参加者を募って開催した、キャンプイベントが始まりでした。

わたしにとっても交友の幅を広げる素敵な体験になったのですが、年に1度しか会えないのでもう少し定期的に何かできないかと思い、立ち上げたのがcoffeeseasideです。

集まり自体も、各々が愛用の道具でコーヒーを淹れて、話をするだけの自由なもの。現在は新型コロナウイルスの影響で開催できていませんが、以前は月に一回、日中に集まっていたそうです。

ちょっとオリジナリティのあることもしたくて、自転車仲間がデザインしてくれた「coffeeseaside」オリジナルロゴの版を私が作り、各自持ってきたTシャツに現地で印刷したり、ステッカーや缶バッヂを作ったりもしました。

大人になると交友の場も限られがちですが、こんな風に趣味合う友人と出会い、お互いの“好き”を共有できる場があることは、なんとも羨ましいです。

みんなの自転車

もう既に自転車で遊び尽くしているように感じる江原さんですが、これから新しくチャレンジしたいことはあるのでしょうか?

過去のキャンプでは新潟で凄くいい出会いに恵まれましたが、自転車きっかけでさらに全国に知り合いが増えたので、いろいろな人を訪ねる楽しみも増えました。もっと気軽に京都、名古屋、沖縄や離島などに輪行するのも楽しそうだな、と思っています

キャンプとはまた違って行動範囲がすごく広がるし、自転車はもちろん、持っていく道具やパッキングの工夫も違うので、これからが楽しみです。

まだまだ自転車と一緒にやりたいことがたくさんある様子の江原さん。自転車によってできた、それまでは考えられなかったような人との繋がりが、人生をより豊かなものに変えていったようです。

これはたしかに、人生の相棒だな……。

みんなの自転車

みんなの自転車

Photographed by Kaoru Mochida

谷田貝

ROOMIE編集部。音楽はヒップホップが好きです。食べ物はカレーが好きです。ずっと夏がいいです。

feature

私たちの世界を広げてくれる自転車。とはいえ、自転車といってもそのタイプはさまざま。みんなどんな自転車に乗って、楽しい毎日を過ごしているのでしょうか。サイクリストの自転車ライフをはじめ、魅力的なショップや便利なアイテムなど、自転車にまつわるあれこれを紹介します。

あわせて読みたい

powered by cxense

Ranking