「テントは住むことができる芸術品」。有名なMOSSテントのビル・モス氏の言葉です。
当時の私には手の出せないものでしたが、MOSSのテントはとても美しかったのです。
屋根が開放されていて星を眺めることができるスターゲイザーなど、機能性とかコスパなどの評価から全く別次元に存在しているMOSSのテントは、とても輝いていました。
ニューヨーク近代美術館に展示されていますし、今も中古市場で人気があります。
今の時代こそ、テントのアート性について見直すべきじゃないかと、結構真剣に考えています、もっとアウトドアが楽しくなると思いますよ。
美しいテント
昨年、テントを買い換えました。
10数年ぶりに購入した新しいテント、ローカスギアのApollo Tyvekは驚くほど軽く、機能的。
そしてとても美しいシルエットをしています。
このテントは、デュポン社のタイベックという素材が使われていて、この素材にはアクリル絵具が使えます。
キッカケはアートの展示会で
話は変わりますが、3年前に友人の画家が主宰する展示会に招いていただき、私は盆栽を使ったインスタレーションや、ワークショップを行いました。
その会場で、壁面に貼った大きな布に、友人が絵を書いているのを目にしました。
来場した児童も参加するなど、制作過程もとても楽しそう。
その大きな絵は、見ているこちらまで、パワーが漲ってくるような印象を受けました。
私にはビル・モス氏のようにテントをデザインすることはできませんが、アートが混在するテントが欲しいと思い、タイベック製のテントを友人のアトリエに持ち込みました。
テントに絵を書いてもらう
どんな絵をテントに書いてもらいたいのだろう。
テントの中から鑑賞したい、朝日で絵が浮かび上がる、見ていると元気になる、月明かりで見るのも良いかも。
出来上がった絵に相応しい場所を探す旅をしてみたい。
海辺の夕日や、山の中の朝日の中で絵を見てどう感じるかに興味がある。
と、いうような話をして、あとは加藤さんに全てお任せしました。
その作業から出来上がる模様から、描く絵のインスピレーションを得るようです。
これからは画家の領域ですね。
そして出来上がった作品
依頼したのは昨年末、ついに完成しました。
新型コロナ禍の影響もあり、途中の取材にも、受け取りにも行けず、完成品を送ってもらいました。
よく見ると、テントのシーム(縫い目)が樹の幹として利用されています。
私の職場は所謂エッセンシャルワークで、執筆現在は遠出が制限されていますので、まずは近所でテントを張ってみました。
テントの中に入って見ると、そこは光と色に溢れた空間。
絵の細部を見るよりも、光と色に包まれる印象です。
旅に誘われるテント
このテントを担いで、絵に相応しい場所を見つけに行きたいなぁ、まずは紀伊半島かなぁ。
晩秋に出かけられると良いのですが、こればかりはわかりませんね。
良い旅ができたらまたご報告します。
絵を書いてくれた加藤さんも、絵を描いたテントが山にたくさん立っている姿を想像すると楽しそうと仰ってます。
興味のある人は相談してみてください、状況次第にはなってしまうそうですが、自分でテント画を書きたい人のサポートも対応してくれると思います。
LOCUS GEAR(ローカスギア)のApollo Tyvekはテントとしても、キャンバスとしても輝いてくれる逸品です。
ひとつの絵から旅に誘われるなんて、なんとも面白くなりそうじゃないですか。
アトリエずーむ (テントに絵を描くというような特殊な依頼も、相談してみてください。)
LOCUS GEAR(ローカスギア)Apollo Tyvek
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