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「常備菜を作るようになって、毎日の食事作りがかなりラクになった」という人は多いと思います。それだけに、どんどん気温が上がるこれからは、食中毒対策がちょっと心配。管理栄養士の谷口美希さんが、夏の常備菜づくりで意識したい「3原則」を教えてくれました。

夏に発生しやすいのは「細菌」による食中毒

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平日の夜や週末の作り置きは、忙しい日常の生命線。とはいえ、夏場は調理してから食べるまでに時間があいてしまうため、食中毒のリスクがどうしても高くなります。どんなことに気をつければ、衛生的に常備菜を作ることができるのでしょうか。

食中毒の主な原因は、食品についている細菌やウイルスです。おぼえておきたいのは、細菌による食中毒は夏、ウイルスによる食中毒は冬に起こりやすいこと。細菌は夏、ウイルスは冬の環境が増殖に適しているからです。

食中毒は年間を通していつでも発生しますが、気温や湿度が高くなる夏は、特に細菌が繁殖しやすく、細菌性の食中毒(カンピロバクターやサルモネラ菌、腸管出血性大腸菌など)が増加します。

(「Diet Plus」より引用)

カンピロバクターサルモネラ菌は牛や豚、鶏、猫や犬などの腸内にいる細菌で、吐き気や腹痛、水のような下痢が主な症状です。腸管出血性大腸菌は牛や豚などの家畜の腸の中にいて、O157O111がよく知られています。

これらの細菌は、加熱不十分な肉を食べたり、細菌が他の食材に移ることで食中毒を発症します。夏場の肉類の取り扱いにはとくに注意が必要です。

「食中毒予防の3原則」って?

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谷口さんによると、食中毒を予防するためには基本的な対策があるそう。「つけない、増やさない、やっつける」の3原則です。

1.つけない

まずひとつ目のポイントは、細菌やウイルスなどを食材に「つけない」こと。清潔な調理器具や保存容器、新鮮な食材を用いることに加えて、調理前後の手洗いが重要になります。

調理中も、生ものを触った後や卵を割ったりした後などには、こまめに手を洗い、常に清潔な状態を保ちましょう。

(「Diet Plus」より引用)

卵を割った後の手洗いは、忙しい朝などつい忘れがち。手を洗ったあとの水分も、清潔なタオルやペーパータオルでしっかり拭き取らなくてはいけないといいます。

2.増やさない

次のポイントは、すでに食材についている菌を「増やさない」ことです。

購入した食材は、氷や保冷剤とともに保冷バッグで持ち帰りましょう。寄り道はせず速やかに帰宅し、すぐに冷蔵庫に移してくださいね。

冷蔵庫は、庫内の温度が上がらないよう、扉の開閉は短時間で行うように習慣づけましょう。庫内の冷気を効率よく循環させるため、食品の詰め過ぎは厳禁です。

(「Diet Plus」より引用)

常備菜は、完成したら速やかに冷まし、清潔な容器に入れて冷蔵庫に保存。食材の温度を上げないことで、細菌の増殖を防ぐことができます。

3.やっつける

最後のポイントは、食材をしっかり加熱して菌を死滅させることです。

食材は中心部まで確実に火を通しましょう。作り置きした常備菜も、食べる前に再加熱するとさらに安心です。

(「Diet Plus」より引用)

毎日の食事作りを楽にしてくれる常備菜。夏場も衛生面に配慮して、おいしく健康的に楽しんでいきましょう。

しっかり菌対策しましょう!

谷口美希(たにぐち・みき)さん
管理栄養士。大学で栄養学を学び、卒業後は管理栄養士として老人ホームや健診センターに勤務。現在は、特定保健指導やオンラインでの栄養指導、コラムの執筆などに携わり、栄養面からたくさんの方の健康を支えていくことを目指している。

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