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長野県北西部に位置し、北アルプスのまさにお膝元に位置する大町市。

こののどかな土地に、今回ご紹介する長谷川さん夫婦のお家はあります。

お名前(職業):長谷川さん夫妻、娘さん
場所:長野県大町市
面積:3LDK 30坪
建築費:約2,400万
築年数:2年目
住宅の形態:一戸建て

以前ROOMIEでご紹介した江成さん夫妻とも、同い年で親交が深いという長谷川さん夫婦。大きな山々を周囲に構える住まいは、江成さん夫婦と同じ、新築の戸建です。

真っ白な箱を作って欲しい」とオーダーして建てた住まいの工夫やこだわりについて、たっぷりお話を伺ってきました。

お気に入りの場所

冬でも明るい、ガラス引き戸の玄関

長谷川さんのお宅に伺ったとき、まずはじめに印象的だったのが、大きな引き戸になった玄関でした。

「玄関はガラスの引き戸がいいという、私の意見を汲んでつくってもらいました。

当初は、『家の外から中が見えてしまわないか』といった周りからの不安の声もありましたが、リネンカーテンを閉めると外からは全く見えず、問題なかったですね」(ご主人)

「逆にガラス窓な分、明るい空間として使えるのがいいです。日の光がたくさん入って、冬場でもサンルームのように植物がよく育つんですよ」(奥さん)

とことん考え抜いたキッチンスペース

長谷川さんのSNSでよく見かけるのが、このキッチンスペース。奥さんが最もこだわった空間でした。

「玄関からも見えるようにしたキッチンは、キッチンというよりインテリアの1つとして意識しました。

最初は全面タイルにすることも考えたのですが、日々の手入れのしやすさを考えて、ステンレスにしました。私の身長が高いこともあり、業務用の90cmあるものをオーダーして取り入れてもらったんです」(奥さん)

シンクは深めに作られ、洗い物が見えづらいつくりに。

「娘が大きくなったら、ゆっくり思うがままに、一緒に料理ができたらいいなと思います」(奥さん)

リビングの机とイスの組み合わせ

奥さんが欲しいと伝えたものは、オークションを活用してできる限りいいものを安価で見つけてきてくれるというご主人。

「昔からバイヤーになるのが夢で、いいものを見つけ出すことが好きなんです。

お金を出せばいいものが手に入ることは分かっているので、あとはどれだけ金額を抑えていいものを見つけられるかが大事だと思っています」(ご主人)

ご主人は、インテリアに限らずヴィンテージのアウトドアグッズも収集中

それを販売するオンラインストア「Campers Cabin」もスタートさせていました。

この部屋に決めた理由

「真っ白な箱」のような住まいがつくりたかった

出産を機に、夢だった戸建てを持った長谷川さん。山がすぐそこに迫る自然豊かな土地であることと、学校にも近く子育てにぴったりな環境だったことも、決め手になったんだとか。

そんな長谷川さん夫婦がこの家を建てたときのオーダーはただひとつ、「真っ白な箱」のような住まいであること。

「以前の住まいから定期的に模様替えをしていて、生活に変化をつけながら暮らしていきたいと思っていました。

そのため、作り置きの家具を置くよりは、そのときお気に入りの古い家具で空間をつくっていける方がよく、色のついていない“真っ白な箱”のような住まいにしてもらったんです」(奥さん)

残念なところ

オープンキッチンゆえの狭さとコンセントの位置

家を建てる予算の中で、部屋の広さより自由度を優先したという長谷川さん夫婦。仕方ないとは思いつつ、やっぱり残念に思ってしまうこともあるそう。

「住まいの天井が低く、幅も限られているため、キッチンをはじめ、置くものがある程度絞られてしまうところは苦労しています」(奥さん)

また、コンセントの位置の重要性は、実際に使ってみるまで気づかなかった盲点。

「住むまではあまり意識していなかったのですが、コンロの下に置いている電子レンジ用のコンセントが近くになく、コードを這わせて使うことになってしまったのは、今思えば残念です。

今後家を建てられる方がいらっしゃれば、ぜひ考えておいて欲しいですね」(奥さん)

お気に入りのアイテム

幼稚園の下駄箱だった食器棚

食器棚として活用している木の棚は、なんと幼稚園の下駄箱として使われていたもの。使いはじめは、アルコールで5〜6回掃除して、キレイに磨き上げたんだそう。

「この食器棚も、オークションで購入したものです。昔のものって、つくりがしっかりしているんですよね」(ご主人)

「以前の用途と異なる使い方をしているものは多いんですが、この食器棚はいちばん使い方が変わったものかもしれません。キッチンとダイニングの境界線としても役割を果たしてくれていますね」(奥さん)

友人宅で座って一目惚れしたアーコールチェア

「ERCOL(アーコール)」チェアとの出会いは、先日紹介した江成さんのお宅だったとのこと。

「形はもちろん、座り心地がとてもよかったんです。

以前は別の椅子を使っていたのですが、テーブルがアトリエテーブルということもあり、背の高い主人はよかったのですが、私にとっては高さが足りなくて。

入れ替えたときに、これこそダイニングチェアだと感じました」(奥さん)

アウトドアからインドアに変わったアンティークのアイロン台

「もともとキャンプ用で購入したものです。娘が生まれる前は、2人でよくキャンプに行って、調理をする際に使っていました。

最近は娘が小さくアウトドアには行けないので、ディスプレイ用として使っていますが、部屋にあるのとないのとでは、雰囲気が大きく変わってきますね」(奥さん)

長年の相棒となっている野田琺瑯のポット

「10年近く愛用している、野田琺瑯のポットです。白が好きなのと、長年使っているせいか持った感じがしっくりくるんです。

ポットに限らずタッパーなども野田琺瑯を使っていて、大ファンです。洗い物がとにかく楽になりますし、カレーなど色がつきやすいものをつくっても色がつかないので、本当に助かっています」(奥さん)

暮らしのアイデア

家具はアンティーク調のものや、古道具などを選ぶ

もともとは古民家をリノベーションしようという考えもあったほど、アンティークや古道具が好きなおふたり。

そのため、今回の家も古家具が似合うように、新しい住まいでありながら、どこか昔ながらの雰囲気を感じられる空間になるよう意識したんだとか。

「SNSでたまにリノベーションかと聞かれると、うまく空間がつくれているなとうれしくなりますね」(奥さん)

子どもが安全に過ごせるように変わる間取り

小さいお子さんがいる長谷川さん夫婦。お子さんが安全に過ごしながら、夫婦の時間も楽しめるような工夫も取り入れていました。

「小さい娘がいるので普段は散らかってしまいますが、必ず1日の終わりと始まりは綺麗な状態でいられるように整えてます。

室内のガラス戸の仕切りは、子どもがぶつかったら危ないので日中は出さないようにしていて、夜は閉めて音が出ないようにした上で、夫婦で音楽を楽しんだりしています」(奥さん)

これからの暮らし

子どもの成長とともに住まいの理想に近づけたい

現在はお子さんのことも考え、安全に配慮した制限の中で暮らしている長谷川さん夫婦ですが、ゆくゆくは理想の住まいにもっと近づけていく予定。

「娘がもう少し大きくなったら、植物や、今は避けているものの本当は好きな、角のあるインテリアを増やしていきたいですね。

住まいをつくるときに大切にした“自由度の高い空間”は、家族の成長に合わせて変えていける空間でもあると思うので、これからも試行錯誤を繰り返して、年を重ねる毎にもっともっと住みやすい空間にしていきたいです」(奥さん)

真っ白な箱としてつくられた住まいが、家族の成長とともに、これからどんなインテリアとライフスタイルで色づいていくのか。きっとそのときも“真っ白い箱”の中には、素敵な笑顔があるんだろうなと思うのでした。

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福岡県出身。海を渡ったポートランドで活動を始め、京都・東京・福岡を中心に全国を巡るフォトグラファー。僕と出会ってくれた素敵な方々の時間と想いをボトルにキープしてまだ見ぬ誰かに想いをシェアしていきます。

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北欧、ストリート、DIY、アウトドア。リアルでさまざまな「暮らしのあり方」にフォーカスすることで、「自分にとって、一番いい暮らし」を探っていく…。連載「みんなの部屋」はスタイルを探求する旅です。

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