ROOMIE編集部

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連載も第5回となった「家のこと、考え始めました」。みなさん、住宅ローンの【フラット35】については、きっともうご存知ですよね。

最長35年間、全期間固定金利の住宅ローンで、さまざまな条件で住宅ローン金利の引き下げなどを受けることができるものです。

リノベ・リフォームと同時に住宅を取得するとき(リノベ済み住宅の購入でもOK)にサポートしてくれる制度もあるので、私も家を買う時がきたらぜひ、とは思ってはいるものの……。

実はひとつ、根本的なところに疑問が残ったままなんです。それが、「リノベ」と「リフォーム」って何が違って、どっちを選ぶべきなのか問題。

そんな疑問を解消するべく、今回の記事ではプロに話を聞いてきました!

建築家夫婦が設計した、こだわりのマンション

家を買おうと考えた人の多くが突き当たるであろうこの問題について答えてくれるのは、ご自身もリノベ・リフォーム済みの住宅にお住まいの、このお二人

ともに一級建築士で、建築設計事務所.8/TENHACHIを共同主宰されている佐々木倫子さん、佐藤圭さんです。

ROOMIEの人気連載「みんなの部屋」でもご紹介させていただいたお住まいがあるのは、神奈川県川崎市。

築38年と年季の入った集合住宅ですが、グリーンが多くリラックス感のある内装からそれは感じられません。

「ここ、もともと3LDKだったところをワンルームにしたんですよ」と、佐藤さん。

にわかには信じがたい言葉ですが、それを証明するのがこちら。リノベ・リフォーム前の間取り図です。

ベッドルームに子供部屋、リビングダイニングとキッチン……本当に、ごく一般的な集合住宅の間取りだったのですね。

大きなアイランドキッチンが家族の中心

ちなみに、ここがもともとキッチン、その後ろが子供部屋だったそう。さらに、ちょっと視点を右にズラすと……

なんと、湯船がリビングから見えています! お風呂とトイレはもともとの位置に近いそうで、カーテンで仕切る形に。

しかし、見た目の驚きとは裏腹に、意外と気にせず使えるとのこと。たしかに、家族だけのプライベートな空間ならさほど気にする必要ないのかもしれません。

そしてなにより、訪れる人の目を惹くのが、写真に収まらないほど大きなアイランドキッチン!

食事は椅子とダイニングテーブル、くつろぐのはソファとローテーブル……といった使い分けはあえてせず、ひとつの場所にいろいろな役割を持たせているんだとか。

「そうすれば部屋を広く使えますし、自然と家族が集まってくる場所になりますよ」(佐々木さん)

その言葉どおり、キッチンはその役割だけでなく、仕事場でもあり、食卓でもあり、さらには家族の集まる家の中心になっているそう。

素敵なご自宅を隅々まで見たいところですが、ここで本題へ。

リノベとリフォーム。どう違って、どっちを選ぶべきなんですか?

そう伺ってみると、「まず、言葉を整理しましょう」と佐藤さん。

「『リフォーム』とは老朽化した建物を建築当初の性能に戻すことを言います。なので、水回りを新しくするとか、キッチンをIHに変えるとか、そういった家の付帯設備を新しくすることを指すこともありますね。

対して、『リノベ』は家そのものを作り変え、価値を高めること。たとえば、間取りを変えたり、天井を抜いたりはもちろん、耐震性を増すとか段差をなくしてバリアフリー性を高めるとかもあります。そのため、比較的大掛かりな工事を行いますね」(佐藤さん)

「他にも、すごく古い家を改築して今の安全基準に合わせるとか、比較的新しい家でもバリアフリーにしたり、二世帯住宅にしたり、エコに配慮した家に作り変えたりすることも『リノベ』と呼びます。ただ、その分やはりお金はかかりますよね」(佐々木さん)

中古住宅の購入とあわせて、「省エネ設備の設置」や「階段や浴槽に手すりの追加」、「壁・天井クロスの張替え」などのリフォームを行った場合は、中古住宅の購入費とリフォーム費をまとめて借入れできる「【フラット35(リフォーム一体型)】」の対象となります。詳しい条件などはサイトをご確認ください。

また、中古住宅の購入とあわせて住宅の性能を一定以上向上させるリフォーム・リノベーション(性能向上リフォーム)を行う場合には、【フラット35】リノベの金利引下げプランも用意されていますよ(性能向上リフォーム済みの中古住宅を購入する場合もOK)。

となると、佐藤さん・佐々木さんのご自宅のように家そのものを作り変えるなら、「リノベ」となってお金もかかりそうですね……。

「そうですね。先ほどお話したように、この家は3LDKをワンルームに作り変えているので、たしかに気軽にできるとは言えないかもしれません。

でも、実はこのキッチンだけなら『リフォーム』の範疇でできるはずですよ。お金も、数100万もかかりません」(佐々木さん)

なんと! この大きなアイランドキッチン、憧れる読者も多いと思いますが、「リフォーム」で実現できるんですか?

「実はこのキッチン、基礎部分はIKEAのものなんです。

私たちの手掛けたこの事例写真が分かりやすいですが、IKEAのキッチンをベースに、ワークトップや引き出しのパネル、取っ手などを、デザインに合わせてオリジナルで組み合わせて施工しています」(佐藤さん)

IKEAのキッチンをベースに、ワークトップと引き出しパネル、取っ手をデザインに合わせてカスタマイズ

「IKEAのキッチンはユニットを自由に組み合わせて施工できるのでカスタマイズ性が高くて、引き出しの数や幅、奥行き、高さまでかなり細かくオーダーメイドできます。

食洗機がほしいとか、キッチンが狭いから収納を多くとりたいとか、オーダーに対して予算が少ないかもと思ったときは、IKEAのキッチンを使うことも含めて設計士や建築士に相談してみるといいかもしれません」(佐々木さん)

こだわりのシンクはフィリップ・スタルクによるデザインのもの。廃盤でもう手に入らない

「この家では水回りの位置を変えてしまっていますが、位置がそのままなら数十万から100万円ほどで実現可能なプランです」(佐藤さん)

思わず、「すごい!」と膝を打ってしまいました。キッチンを新しくするとき、多くの場合はベースのシステムキッチンを家のサイズに合わせて加工するため、数百万円のお金が必要です。

しかしながら、IKEAのものなら施主側のニーズに合わせたオーダーメイドが低価格で、しかもデザインの自由度も高いまま実現可能なんですね。

「予算はないけど、家の印象はガラッと変えたい、なんてときにはおすすめのテクニックですね。

こういった工夫を重ねていくと『リノベ』ほど規模も予算も大きくせずに、好みの家を組み立てることができると思います。手軽なのは『リフォーム』ですね」(佐藤さん)

「工夫次第で自分の住みたい家を目指すことができますし、なにより中古住宅の購入とあわせてリフォームを行えば【フラット35(リフォーム一体型)】の適用を受けられるので、リフォーム費用も一括で借り入れることができますよ」(佐々木さん)

まさしく、【フラット35(リフォーム一体型)】は、中古住宅の購入とあわせてリフォームを行う場合、それらの資金をまとめて、最長35年間、全期間固定金利の住宅ローン【フラット35】で借り入れることのできる制度です。

取得する住宅が【フラット35】Sの基準に適合していれば、住宅ローンの金利から、最大で借入当初10年間、年0.25%の引き下げが受けられます

詳しい条件などは、【フラット35(リフォーム一体型)】のサイトをご確認ください。

まだまだあった! 手軽に理想の家を実現するテクニック

さ、さすがプロ! と感心しきりですが、この家にはまだまだ手軽に家を理想に近づけるテクニックが隠れていました。

たとえば、キッチンの上にある大きな吊り棚。天井から吊り下げているだけなので、キッチンリフォームのついでに作ることができてしまうそう。

資材も工費も安くすむ上、「見せる収納」はインテリアのアクセントにもなりますね。

また、この棚は倉庫や工場内で使われることの多い工業用シェルフを利用。安価でサイズの種類も豊富で使いやすいのだとか。



付属していたスチールの棚板を取り外し、カットした木材と差し替えてあるそう。これなら賃貸でも使えますし、DIYで楽しく作れるかもしれませんね。

工夫次第で手軽に理想に近づける「リフォーム」

「リノベ」と「リフォーム」。言葉だけ聞くと「リノベ」のほうが魅力的に感じるかもしれません。

でも、「リフォーム」のほうが手軽で、安価に理想の家に近づくことのできる方法のよう。

しかも、【フラット35(リフォーム一体型)】を利用すれば、中古住宅の購入費用とリフォーム費用を一括で、最長35年間、全期間固定金利で借り入れることができます。

「理想の家に住みたいけど、リノベできるほどは予算がない……」なんて、住宅購入にありがちな悩みを解決してくれるのは、「リフォーム」なのかもしれません。

なんだか、ぐっと住宅購入が現実的に思えてくる取材なのでした。


Sponsored by 住宅金融支援機構

Text by Yuta Tsukaoka
Photographed by Tatsuya Hirota

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ROOMIEエディターたちが研究員となり、最新のアイテム情報を収集したり、みなさんの部屋を訪問。好奇心を刺激する「暮らしとスタイル」にまつわるすべてのことを研究していきます。

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