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東京に2つしか残っていない路面電車のひとつ、東急世田谷線のとある駅。

駅周辺にはスーパー、カフェ、小学校などがあって、穏やかで生活しやすい雰囲気が漂っています。
そんな街並みを眺めながら7分ほど歩いた場所に、Natsukiさんがご家族と暮らす家があります。

2.1万人ものフォロワーを抱える、食器やお料理の写真で人気のインスタグラマーさんでもあるNatsukiさんが、日々素敵な写真を発信しているお宅にお邪魔しました。

名前:Natsukiさん
職業:会社員
場所:東京都世田谷
面積:78㎡(2LDK)
築年数:9年
住宅の形態:メゾネット



お気に入りの場所

好きなものばかりのリビングダイニング

家にいるときの時間のほとんどを過ごすという、リビングダイニング。

座り心地の良さそうなソファ、オーダーしたダイニングテーブル、キャンドルや器を飾ったキャビネット、アンティークのラグなどがセンス良く並んでいて、まるでセレクトショップやカフェのような雰囲気です。

「私はダイニングテーブルで仕事をしていることが多くて、子どもや夫はソファで寛いでいます」(Natsukiさん)

壁一面に窓がついているところも、Natsukiさんのお気に入りポイント。

「朝は明るいですし、二重窓なので防音もしっかりしています」(Natsukiさん)

Natsukiさんの好きなものを集めたリビングですが、テレビの前には旦那様のゲーム機が。

「本当は置いてほしくないんですけど、言っても聞かないんです(笑)」(Natsukiさん)

階段脇の収納

玄関から2階へと上がる階段脇は、全面収納スペースに。

「料理関連の雑誌、書類、化粧品、靴などを収納しています」(Natsukiさん)

さらに、反対側の壁にはお子さんの自転車も。自転車置き場に置けなかったものを、壁にかけて収納しているのだそう。

ポール状のスタンドは省スペースな上に、自転車がディスプレイのように見えてインテリアの邪魔をしません

この部屋に決めた理由

この家に引っ越す前は目白や板橋で暮らしていたというNatsukiさん。妊娠を機に、この物件を購入したそうです。

「今から9年前になりますが、特にエリアは決めずに中古も含めて広範囲で探していました。デザイン・建築系の大学に通っていたこともあって、もともと家を見るのが好きなんです」(Natsukiさん)

Natsukiさんのお宅は1階が玄関、2階はリビング、3階が寝室と洗面所になっている、3階建てのメゾネットタイプのマンション。

階下や上の階の住民の生活音を気にしなくていいのも、魅力です。

マンションは全部で40世帯ありますが、購入時に壁紙や照明の位置などを好きに選べるため、全て間取りが違うのだとか。

「このあたりは馬事公苑、砧公園、駒場公園などの大きな公園がたくさんあって子育てしやすそうだったし、値段と場所のバランスもよかったので完成前に図面だけを見て購入を決めました

階段脇の収納は図面にはなかったんですが、入居したらあって……(笑)。今は気に入っているので、結果的に良かったんですけどね」(Natsukiさん)

家から1分ほどの場所にバス停があるという立地のよさも、購入の決め手だったそうです。

「渋谷までバスが出ているんです。10分間隔くらいで走っていますし、始発のバスも出ているので、座って渋谷まで行けるんです。

東急世田谷線も田園都市線も走っていますが、バス停が近いので電車はほぼ使わないですね」(Natsukiさん)

残念なところ

窓が多い分、壁が少ない

リビングは窓が多く、光がたっぷり降り注ぎます。窓の多さはお気に入りポイントでもあると同時に、ちょっと困ったこともあるそう……。

「窓が多いのは良さではあるのですが、その分、壁が少ないんです。だから何かを飾ろうと思ってもスペースがなくて……」(Natsukiさん)

お気に入りのアイテム

リビングと洗面所のヴィンテージラグ

リビングに2枚、洗面所に1枚、合計3枚あるラグは、どれもNatsukiさんのお気に入り。

もともとは愛犬ルビーちゃんがフローリングで滑って足を痛めないように、との目的で買ったそうです。

「石田ゆり子さんがご自宅でラグを敷いているのを見たこともあって欲しくなって。ソファの足元に敷いているラグは確かトルクメン絨毯のヴィンテージで、25万円くらい

最近買ったばかりの小さいラグは1880年代に作られたインドのお祈り用。色がキレイで気に入りました。でも、買った次の日にルビーが破壊してしまって……。また新しいものも揃えたいですね」(Natsukiさん)

「洗面所に置いてあるものはもともとは袋だったらしくて、織り方がきれいなんです」(Natsukiさん)

ラグは3つ全て、経堂のRungta(ルンタ)で購入したそうです。

食器やローソクを収納するキャビネット

3〜4年前から使っているお気に入りのキャビネットは、リビングと洗面所に。2つともtakaseで購入たのだそう。

食器を収納しているリビングのキャビネットの上には、紫陽花が飾られていました。季節を大切に暮らしていらっしゃることが伝わってきますね。

「お花は、近所のお花屋さんに毎週買いに行きます。買いやすいお値段なんです」(Natsukiさん)

洗面台には、キャンドルなどを飾ったキャビネットが。これがひとつあるだけで、洗面所にもホテルのような雰囲気が漂います

アンティークや作家さんの器

リビングのキャビネットには食器を入れていますが、どんどん増えてしまって、そろそろ限界……」(Natsukiさん)

そんな言葉のとおり、キャビネットの中にはInstagramにも登場する器がたくさん。

量産品が好きではなく、同じデザインの食器は多くても2枚までしか持っていないというnatsukiさんに、特にお気に入りの器をセレクトしていただきました。

お皿はdrawerbrocanteSOUVENIR de PARISで購入

ブルー系のお皿や、使い込まれて年季が入ったようなお皿が好きなんです。蚤の市で買った花柄のお皿にはトマトのブルスケッタ、桃のモッツアレラなどを盛り付けます。

以前は蚤の市に行ってからいいものを探していましたが、最近はお気に入りのお店のインスタを見て、事前に買うものを決めてから行くことが多くなりました。買うものが決まっているので、買い物をする時間はすごく短いんですよ」(Natsukiさん)

また、「アスティエ・ド・ヴィラット.」の食器もNatsukiさんのお気に入り。

真っ白なところがかわいくて気に入っています。アスティエは個性的すぎるデザインもあるので個体差が結構あるなぁと思っています」(Natsukiさん)

お皿はまだまだ欲しいというNatsukiさん。来週も買いに行く予定なのだそうです。

card-yaさんのカレンダー

リビングに飾ってあったリネンのカレンダーは、キャンドル作家・card-yaさんによるもの。一見、カレンダーとはわからないさりげなさが素敵です。

「2017年までは紙でしたが、2018年からリネンに手書きされたカレンダーになって、玄関には去年のものを飾っています。

card-yaさんはすごくセンスがあって、この手書きの文字が好きなんです。2017年のカレンダーには、私が作ったタルトを描いてくれました」(Natsukiさん)

暮らしのアイデア

圧迫感のある家具を置かない

「広がりがあるリビングではないので、天井まで高さのあるような、圧迫感のある家具は置かないようにしています」(Natsukiさん)

子どもやペットのモノもなるべくこだわる

9歳のお子さんと、2歳の愛犬と暮らしているとは思えないほど、生活感がなく、洗練された雰囲気のNatsukiさんのお部屋。どうしても散らかって見えてしまうお子さんのおもちゃなどは一切見当たりません。

「こまごました子どものおもちゃは、引き出しがたくさんある棚に全部しまっています」(Natsukiさん)

ソファの隣には、愛犬ルビーちゃん(2歳)のスペースも

「犬用アイテムはデザインがあまり好きではないので、クッションやブランケット、おもちゃには人間用のものを使っています。子どもが使っていたおもちゃも犬用に。ゲージも強い色は入れたくなかったので白にしました」(Natsukiさん)

特定のブランドにはあまりこだわっていないというNatsukiさん。これは日本製、あれはフランスのものというざっくりしたイメージでモノを選んでいました。

欲しいと思ったモノを買って、合わせてみればいいかなと思っています。素材は木のものが多いので、原産国がバラバラでも統一感が出ているのかもしれません」(Natsukiさん)

これからの暮らし

「もうちょっと部屋が広かったらいいな、とは思いますが、引っ越しは考えていないので、あるものをちょっとずつ変えていきたいです。たとえば、テレビ台はいずれアンティークの棚にしたいですね」(Natsukiさん)

それから最近は、リネンをちょっとずつ良いものに変えているのだとか。

「ソファのリネンは『selected by A』でオーダーした『sanelin』のもの。おととい届いたばかりなんです。

リネンにもランクがあって、上質なリネンは何年も使えてアンティークにできるんです。寝具も少しずつ良いリネンに変えていきたいと思っています」(Natsukiさん)

取材をしていく中で、「良いものを買うと長く使える」と繰り返すNatsukiさんが印象的でした。

その言葉どおり、部屋の中には歴史を感じさせるものや、これから歴史を紡いでいくであろうものがたくさんありました。

食器やリネン、ラグなど、ひとつひとつを大切にする、その思いがInstagramのフォロワーのみなさんにも伝わっているのかもしれません。

Photographed by Natsuki Kuroda

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