髙阪正洋

髙阪正洋

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最年少CMディレクターとして、森永乳業リプトンTVCM「夢を追いかける人編」を弱冠20歳にして手がけ、業界を震わせた新進気鋭のクリエイター、YP。

2017年にはネットで流行したネタを中心にした動画JAPANESE BUZZで話題を呼びつつ、2018年には、MIYAVI、KREVA、三浦大知のコラボMVを制作。

つい先日は、MIYAVIのワールドツアーにドキュメンタリーディレクターとして同行したばかり。

いま最も勢いのある若手クリエイターとも言える彼は、一体どんな部屋で暮らしているのか?

そのクリエイティビティの一端を垣間見んと、自宅に潜入しました!

名前:YPさん
職業:クリエイター
場所:東京都渋谷区広尾
面積:35㎡
家賃:18万円
築年数:築15年

お気に入りの場所

景色を一望できるソファ

そこは、都内の一等地にそびえ立つマンションの上層階。

部屋の一辺は採光面が広く、周りの景色を大きく切り取ります。

「部屋にいるときは、景色が一望できるここに座っていることが多いです」

そう言って大きなソファの隣にある1人がけソファに腰掛けたYPさん。

ここに座って、本を読んだり、ただぼうっと時間を過ごしたりすることが多いんだとか。

「このソファは、ヴィンテージ専門店で売られていた古家具なんです。古びたアイアンの感じとか、すごく雰囲気ありますよね」

ちなみにマンションの向かいには幼稚園があって、毎朝届いてくる、「おはようございま〜す」という可愛い声で爽やかな朝を迎えられるという。

リラックスこそすべて!

時期によっては、1週間まるっと部屋で過ごすこともあるというYPさん。

加えてクリエイターという職業柄、いかに部屋でリラックスできるかが、直接仕事にも影響してくるそう。

「考えるのに集中したいので、カラダに力が入らないのが一番。

本当に芯からリラックスしてないと、アイデアって出てこないんです」

この部屋に決めた理由

“ただの箱”であること

弱冠24歳にして、若者でなくとも羨む都会の一等地を住処にすることができた彼。

ですが、この部屋に決めたのは特別なきっかけがあったからではなく、等身大の理由からでした。

「中目黒にあるオフィスにアクセスがよかったので」

とはいえ、8件ほど内見に回ったすえ、その中からこの部屋を選んだのには特別な理由がありました。それは、“ただの箱”であったこと。

3mはある天井にはダクトレール照明が。
音声アシスタントで自動でオンオフできる。

「できるだけシンプルな内装の部屋がよかったんです。この部屋は、真四角に近いワンルームで、天井も高くて余計な装飾がない。それが一番の決め手でした」

残念なところ

大きすぎた給湯機

給湯器は棚で隠されていた

「不満はそれほどありません。強いて言うなら、給湯機が大ぶりかつ剥き出しで、しかも稼働音がうるさいこと」

大きな給湯機がジャマをして、置くべきスペースに洗濯機を置けず、仕方なくキッチンに横付けすることになったんだとか。

「洗濯機とキッチンのデザインの相性がよかったので、かろうじて、アリだったかなと」

そう語るものの、キッチン、洗濯機、冷蔵庫の位置がちぐはぐなのは、やはり少し不便かもしれない。

試しにお湯を出してもらうと、たしかに猛獣の呻り声のようなゴウゴウという音が響いた。

お気に入りのアイテム

宝物のスニーカー

非常にモノが少ないミニマルな空間のなかで、数少ないお気に入りだと見せてくれたのがこちらのスニーカー。

なんと、先日ワールドツアーを終えたギタリストのMIYAVIさんから贈られたモノなんだとか!

「ワールドツアー中にステージでずっと履いてらっしゃったモノなんです」

暮らしのアイデア

僕にとっては削ぎ落とすのが正解。でも、ひとによっては真逆が正解

仕事に密接に関わる住環境なだけに、部屋へのこだわりはひとしおのYPさん。

ただ、必要なのはあくまでリラックスして考えごとに集中するための場所

そのため、こだわりを足していく部屋づくりではなく、むしろ極限まで削ぎ落とすことが彼のこだわりのようです。

「情報は、なるべく削ぎ落としたい。視覚的にファスティングしたいというか」

「たとえば」と、テレビの上の真っ白な壁を示してくれた。

「もし、ここに大きなアート作品がかかっていたりすれば、知らず知らずのうちにそれに影響を受けてしまいます。

人間って、日々無意識的にかなりの情報を処理しているので、脳が乱雑になるだけで疲れちゃうんです」

ほとんど装飾のない部屋に、若くして第一線で活躍する彼のプロ意識が垣間見えます。

オンだけでなく、オフの時間や空間にまでこだわることで、一級のクリエイションが生まれるのでしょう。

でも、それは果たして彼がクリエイターだからなのでしょうか?

いまの時代、モノや情報がとにかく溢れすぎています

自分のことを左右するそれらを、まず自分でコントロールすることが大事だと思う。選択肢を絞る、というか。

当然、この部屋が万人にとって善という訳ではありません。

この部屋は、どちらかというと独りで考えごとをするための空間ですが、ひとによっては、毎日友達と過ごすための空間が必要だったりする。

つまり、自分に合った空間をつくるために、何が大切かを見極めて選ぶのが大切だと思うんです」

ただ与えられた条件すべてを鵜呑みにするのではなく、まずは自分なりに選択肢を絞ること。

そうすることで、空間はよりソフィスティケートされ、その分、愛情もたっぷり注げることでしょう。

「そのほうが、たぶん人生も豊かになると思うんですよ」

これからの暮らし

これからの理想の暮らしについて聞いてみると、「必要最低限」という言葉が返ってきました。

まだまだ20代。部屋も暮らしも、これからどんどんアップデートしていくんだろうと思っていたので、それは意外な答えでした。

「できるだけ、軽くいたいと思っています。モノが少なければ、それだけフットワークも軽くなる。

自分の気持ちも含めて、若いうちはなるべくそんな風にいたいんです」

「それに正直、今後はもうこれ以上の部屋に住まなくていいと思っています。

クリエイターなので、つくり出すものがすべて。そのために重要なのは、心をどれだけ波立たせないか。だから、これくらいがちょうどいいんです」

ブレない軸があるからこそ、そこに沿っていくだけ。とてもシンプルなアイデアを貫くことこそが、クリエイティブでいられる秘訣なのかもしれません。

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髙阪正洋

ファッション、ライフスタイルまわりで、編集・ライターのいろはを学び、ひた走る日々。いつの日かROOMIEアイス部員に抜擢されんと、就寝前のアイスが20年以上やめられないでいることをココにしかと明言しておく。

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北欧、ストリート、DIY、アウトドア。リアルでさまざまな「暮らしのあり方」にフォーカスすることで、「自分にとって、一番いい暮らし」を探っていく…。連載「みんなの部屋」はスタイルを探求する旅です。

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