2017年新宿にタップルームをオープンしたBrussels Beer Project(以下BBP)は、2013年ベルギー生まれの若く元気のいいクラフトビール醸造所です。

毎年個性的なビールを生み出す一方、フードロス問題にも関心を持ち2015年には売れ残りのパンからビールを作り、話題になりました。そのBBPが、今回成功したのは、なんと、ビール粕からパンを作る試みです。

BBP

高タンパク低カロリーな「ビール粕」

ビール醸造の工程で生まれる副産物である「ビール粕」は、大麦の外側の部分にあたります。

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BBPによれば、100リットルのビール製造につきビール粕が20キロ以上できるそう。ヨーロッパ全体だと、実に、1年で何十億トンもビール粕が生まれる計算。

大きなビール工場では、家畜のえさや肥料などに回していますが、小中規模のクラフトビール醸造所には、そういうルートができていません。BBPでも、週に約1トン生まれるビール粕をなんとか活用できないものかと、常々考えてきました。

シリアルパンを思わせる仕上がり

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しかも、ビール粕は、繊維とプロテインが豊富で、アミノ酸・脂質・ミネラルも含み、低カロリーときていますから、再利用しない手はありません。

BBPが一年以上、ビール粕の特性を調べ、加工法を模索した結果たどり着いたのが、乾燥させ粉末状にしたビール粕を使ったパンというわけです。

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ブラッセルの二軒のパン屋、La Boule(ラ・ブール)とLowy(ロウィ)とのコラボにより生まれたこのパン。10~20%の小麦粉を、ビール粕の粉に置き換えることで、より繊維質の多いパンに仕上がりました。実際、見た感じ、シリアルパンを思わせます。

Lowyでは、このパンをbruXSels(ブリュクセル)と命名しました。これは、ブラッセル市のフランス語名Bruxelles(ブリュクセル)にかけた名前です。このbruXSels(ブリュクセル)、これからは週に1000個以上焼かれる予定です。

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BBPでは、パン製造にとどまることなく、ビスケットやグラノーラ、ワッフルなどへの応用も検討しています。また、そのほかの調理アイディアも広く募集しています。

パンからビールへ。ビールから再びパンへと円を描く食のリサイクルの輪。いろんな分野でこういう輪が増えれば、未来の形も少しずつ変わってくるのでは、と思えるニュースでした。

Brussels Beer Projectのこれまでの取り組み

Brussels Beer Project

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