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「人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍である」

そんな名言を残した、人類で初めて月に降り立った男、ニール・アームストロング

彼に迫った映画『ファースト・マン』は、『セッション』『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼルが監督。

さらに主演には『ラ・ラ・ランド』でタッグを組んだライアン・ゴズリングが再び抜擢されました。

正直はじめは「月面着陸の話」と聞いても、そこまで気分がのらなかった私……。

ところが試写会で体験したのは、退屈なんてとてもしていられない、酸欠必至の宇宙への旅でした……。

映画史に残る月面着陸シーン!

なんといっても今作一番の注目ポイントは、月に降り立つ瞬間の緊迫感!

宇宙での失敗は死を意味しますが、そのリアリティを嫌が応にも引き立てる映像美たるや!

月面の地表のザラザラした質感まで伝わってくるリアリティある映像は、映画撮影の中でも最大規模のIMAX65ミリフィルムを使ってのセット撮影によるもの。

一方、クルーの感情を表現するシーンは16ミリカメラで使い分け、呼吸の音まで聞こえてきそうな緊張感を演出します。

ようやく訪れる着陸シーンは、映画館にいた全員が息を止めたのではと思うほど。

あの身を裂くほどの孤独と静寂は、映画史に残るワンシーンになりそうです。

美しい音楽も健在ですぞ

さて、デイミアン・チャゼル監督といえば音楽。本作でも音楽が影の役者として活躍します。

例えば、妻との心温まるシーン。

流れるのは、ニール本人が実際に聴いていたという「Lunar Rhapsody」(月の狂詩曲)なる曲。

どこか『ラ・ラ・ランド』の「Mia&Sebastian’s Theme」を彷彿とさせるピアノの音色です。

「人類初」という強烈なプレッシャーに苦しむニールを、家庭の幸せへと引き戻す、象徴的な楽曲です。

チャゼル作品、共通のテーマってなんだ?

『セッション』と『ラ・ラ・ランド』では、夢に向かう若者の情熱と、それを叶えるために払わなければいけなかった「代償」を描いていました。

そして今作「ファースト・マン」も同じく、犠牲や代償に向き合うニールの葛藤が描き出されます。

ニール自身は寡黙な人物のため、言葉ではその痛みはあまり表現されません。

その分、主演ライアン・ゴズリングは瞳で訴えかけるような演技がスゴい……! まんまと心をえぐられてしまいました……。

傷を背負っても進んでいく

脚本を務めるジョシュ・シンガーは今作を、

「犠牲と苦悩、そして心の傷についての映画」

とし、それでも前に進んでいくニールの姿を描きだしました。

私たちが知っている英雄としてのニールと、妻と子どもを持つ普通の父としてのニール。

「ファースト・マン」で描かれた息を飲むほどのリアリティは、まさに死と隣り合わせのリアリティ。

だからこそ、日常の大切な人の存在を思い出させてくれる作品でした。

©Universal Pictures and DreamWorks Pictures

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