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ダイエットやがん予防にも効果が期待できると言われている万能調味料「味噌」。今回は、味噌を研究して30年の渡邊敦光先生に、味噌についての素朴な疑問を伺いました。

Q1.味噌は塩分が高いイメージです。実際はどうですか?

味噌汁1杯の塩分量は約1.2g。たくわん1切れよりも少ないぐらいで、ほかの食品とくらべて特段塩分が高いわけではありません。

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また、詳細なメカニズムは明らかになっていませんが、味噌に含まれる塩分と食塩(塩化ナトリウム)では、身体への作用に違いがあるようです。ラットによる実験では、味噌は血圧を上昇させないだけではなく、むしろ下げる働きがあることがわかりました。

日本人は世界的に見ても塩分が多めの食生活をしていますが、長寿国であり、かつ塩分摂取量の割に血圧が高くないのは、味噌で塩分をとっているからではないかと推察できます。塩分を控えめにしたい方は、食塩の代わりに味噌を使うのもよいアイデアだと思います。

Q2.1日の摂取量の目安は? 味噌汁だと約何杯分?

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イソフラボンの1日の摂取目安量は70~75mg、サプリメントなどで通常の食事に上乗せする場合は30mgまでが適量としています。味噌大さじ1杯(18g)には約7.2mgのイソフラボンが含まれてます。味噌汁ならば1日2杯~3杯飲むと、さまざまな健康効果が期待できます。

Q3.味噌には、具体的にどんな栄養がありますか?

たんぱく質(アミノ酸)、レシチン、イソフラボン、ビタミン類、食物繊維など。味噌は栄養のかたまりです。

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味噌の原料である大豆は、その35%がたんぱく質です。筋肉を食事の面から強化するには、アミノ酸に分解された状態のたんぱく質をとることが効率的。味噌は麹菌によって発酵される過程でたんぱく質がアミノ酸に分解されて、より体に吸収されやすくなっています。大豆たんぱく質には必須アミノ酸を含む20種類のアミノ酸が含まれているので、それを90%以上の吸収率で摂取できる味噌は非常に優れた食べ物といえます。

また、免疫力の低下・動脈硬化を防ぐレシチンも豊富。レシチンは、リラックス状態を司るアセチルコリンの原料となる物質なので、脳力や感受性を高め、自律神経の失調を防いでくれます

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さらに、味噌に含まれるイソフラボンはポリフェノールの一種。ポリフェノールには、細胞の酸化=老化を食い止める抗酸化作用があります。

その他にも、「若返りビタミン」といわれるビタミンE疲労回復・スタミナ強化に役立つビタミンB群、余計な塩分の排出を促し、高血圧を予防するカリウム骨を強くし、神経の高ぶりを抑えるカルシウム、コレステロールを下げるリノール酸、貧血を防ぐ鉄分、大豆由来の食物繊維も豊富です。

Q4.おすすめの味噌の種類を教えてください

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6か月~2年ほど熟成させた味噌がおすすめ。味噌を褐色にする色素メラノイジンには、放射線の防御作用、整腸作用や老化抑制効果、骨粗しょう症や糖尿病を防ぐ働きがあります。

2年熟成させた味噌からは血圧や血糖値を下げる成分が発見されており、アレルゲンも醸造の過程で分解されるので、大豆アレルギーの方も摂取できることが多いです。

つまり健康面からいうと、メラノイジンを含まない白味噌よりも、よく熟成された茶色い味噌がおすすめです。米味噌、豆味噌、麦味噌などの種類は問いません。

ちなみに2年以上熟成させると栄養成分が増すかというとそうではなく、塩味がきつくなってしょっぱくなります。不思議なことに、塩味がきつくなく、まろやかで、食べて素直に「おいしい」と感じる2年味噌は健康効果も高いです。ぜひ試してみてください。

味噌汁を1日3杯飲んでも塩分過多にならないというのは嬉しい情報ですね。ぜひこれからの食生活に役立ててみて下さい。

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渡邊敦光(わたなべ ひろみつ)先生
広島大学名誉教授、理学博士、医学博士。専門は実験病理学と放射線生物学。1940年福岡県生まれ。九州大学大学院博士課程理学研究科修了。1973年広島大学原爆放射線医科学研究所で助手、助教授を経て1996年教授。その間アメリカ ウイスコンシン大学、イギリス パターソンがん研究所で主に放射線生物学の研究を重ね、2004年退官後も名誉教授として日々研究を続けている。一方で1980年から、味噌の有効性について動物実験に基づく研究を本格的に始める。世界的な医学データベース「PubMed」にMisoについての論文を多数掲載。『味噌大全』(東京堂出版)を監修。著書に『味噌力』(かんき出版)、『味噌を使ってまいにち健康になる』(キクロス出版)など。

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