東京の下町・谷中の住宅街にひっそりとたたずむ「hanare」は、築50年を超える古い木造アパートをリノベーションした宿泊施設。
部屋数5室というこぢんまりしたホテルにもかかわらず、日本国内や世界中からゲストが訪れます。
宿のコンセプトは「まち全体がホテルに」。hanareに泊まり、昔ながらの銭湯や地元人に愛される飲食店などを利用してもらうスタイルが注目を集めています。
hanareの居心地のよさへのこだわりや、クリエイティブな部屋づくり、おもてなしのヒントについて、サブマネージャーの有澤京花さんにお話をうかがいました。
昭和期からここにあるアパートの歴史をつないでいく
hanareは、2013年にオープンした「HAGISO」のプロジェクトの一環で、2015年にスタートした宿泊施設です。
このHAGISOは、カフェやギャラリーが入る“東京で一番小さな文化複合施設”。1955年に建った木造2階建てアパート「萩荘」が、2013年の東日本大震災後に取りこわされることを機に、当時萩荘の住人だった東京藝術大学の学生やOBたちでアートイベントを開いたことがはじまりでした。
現在は建築家やデザイナーとして活躍する有志が中心となって開いた「ハギエンナーレ」が大好評で、存続させようということになり、リノベーションしてHAGISOになったのです。
HAGISOの近くでたまたま空き家になっていた「第二丸越荘」を、宿泊施設としてリノベーションしたのがhanare。
耐震構造を強化して、2階天井を外して梁を現しにした以外は、ほぼ元のアパートのままとのこと。階段や柱、下駄箱も当時のままです。
「ゆっくりおやすみいただく」ことに特化した、旅の拠点
部屋のつくりはいたってシンプル。琉球畳敷きの部屋に、寝具とちゃぶ台など、ゆっくりくつろぐために必要最低限のものだけが揃っています。
宿泊費の中に街の銭湯の入浴チケット代が含まれていて、部屋に用意してある宿オリジナルエコバッグに洗面道具や手ぬぐいを入れて出かけてもらうスタイルです。
「あくまでもhanareは旅の拠点で、ゆっくりとおやすみいただく場所です。
本来ホテルに求められるお風呂や食事といったコンテンツは、谷中の街にあるものを楽しんでいただくようにオススメしています。そうして街をまわっていただいで、谷中に流れるゆっくりした時間と空気感を味わっていただきたいですね」
hanareを訪れる海外からのゲストは約半数。仕事や旅行で東京を訪れる人、東京に暮らす人など日本国内のゲストも多いそう。
リラックスしてほしいから「清潔感」を大切にしたい
hanareでは、ゲストにリラックスしてもらうためのおもてなしに、とことんこだわります。
玄関を開けると、ほんのり漂うルームフレグランスのいい香り。これはhanareをイメージして選んだ香りで、HAGISOも含めた全館で共通させているそうです。
そして、なにより重要に考えているのが「清潔感」。
「他のことでどんなに気を配っていても、髪の毛1本落ちているだけで、信頼って損ないかねませんよね。
畳とフトンという部屋のしつらえは、目線が下に向くのでホコリが気になりやすいですし、実際フトンは毎日かなり気を遣って粘着カーペットクリーナーでコロコロしています(笑)。古い建物ならではの断熱性の低さで湿気なども気になるから……。とにかく掃除は徹底しています」(有澤さん)
清潔感にこだわっているからこそ、この施設の顔ともいえるエントランスで力を発揮しているのが、ブルーエアの空気清浄機『Blueair Classic 680i』。たくさんの人が行き来する空間でも、そのパワーを余すことなく発揮し、いつもゲストをフレッシュな空気でお迎えするアイテムです。
これを取り入れて以来、玄関はもちろん吹き抜けの2階スペースの空気がクリアになった印象がある、と有澤さん。
「宿が満室のときは特に、いろんな方の香りが集まるからか、玄関を開けたときの空気の淀みやにおいに『……ん?』と違和感を感じることがあったんです(笑)。
でもブルーエアを使ってからは不快なにおいを感じたことはなく、やはり目に見えない部分で館内の空気を掃除してくれていると思います。ルームフレグランスの香りが純粋に楽しめる気がするので、ブルーエアがあると違うものだなぁと感心しました」
「hanareでは、導入する家電やインテリアは価格やデザイン性、本当に必要かどうかを考慮して、こだわって選んでいます。
シンプルで木造のレトロな和室にもなじむこと、すぐに故障しないこと、旅の疲れを眠りで癒す場であり、より快適な滞在にするために本当に必要なもの。そのバランスが、こだわりどころだと思っています。
ブルーエアは、存在感はあるのに、この場所にすごくしっくりなじんでくれていますね」
足を一歩踏みいれたら「ホッと安心する空気」に
そして一部の個室に設置されているのが、スタイリッシュなデザインの『Blue Pure 411 Particle + Carbon』。
コンパクトながら、360度全方位でパワフルに空気をきれいにし、ホコリもキャッチ。日常的なフィルター清掃が不要なのでお手入れが楽ですし、ホコリがついたら掃除機で吸い取ったり、洗濯機で洗えばいいだけ。
本体をカバーするプレフィルターはDiva Blue・Saffron Red・Dark Shadowの3色から選べますが、hanareでは和の空間になじむようDark Shadowを採用。
「空気清浄機を使っていることは、空気がきれいになるのはもちろんですが、心くばりのあらわれ。お客さんに『清潔さに気を遣ってくれているな』と感じていただくのは、信頼につながると考えています。
hanareはゆっくりおやすみいただくことがメインなので、きれいな空気の中でホッとリラックスしていただきたいですね」
hanareのレセプションはHAGISOの2階にありますが、そのラウンジにも『Blue Pure 411 Particle + Carbon』が。
「HAGISOの1階にはカフェがあり、ギャラリーは広い拭き抜けになっていて人の出入りがかなり多いので……食べもののにおいがしたり、外気が入りこんだり、人の往来でホコリも立ちやすい空間です」
『これからhanareに泊まる』と楽しみにしてくださっているお客様がガッカリすることなく、レセプションに入ったら“日常とは違う、リラックスできる空気”だと思ってくださるように、空気には気を遣っています。
hanareへの宿泊は、ここに足を踏みいれたときからはじまっているので」
谷中の「空気感」ときれいな「空気」で、心からのおもてなし
また、目には見えないおもてなしだけれど、ゲストへのほどよい距離感も大切にしているポイント。浅草まで歩いてまわるアクティブなゲストもいれば、部屋で静かに本を読みたいゲストもいます。
欲しているものをさりげなく察知したり、コミュニケーションを心がけて“空気を読む”力が必要です。
「perfect healing time!」
これは、部屋に置いてあるアンケートに答えてくれたゲストの言葉。
ブルーエアの空気清浄機を使ってから、宿のレビューで「快適さ」が評価されることがますます増えた気がするそう。世界各国で高い評価や指示を得るブルーエアは、国内外のどんなゲストにも安心して提供できるおもてなしの形。
空気は目には見えませんが、身近だからこそ心地よさに直結する存在と言えるのかもしれません。
この3月で6年目を迎えたHAGISO、そしてオープンして約2年半になるhanare。
「せっかく歴史を引き継いで紡いでいるのだから、築100年を目指したいという思いがあります。そしてHAGISOとhanareを通じて、あたたかでゆっくりした谷中というエリアのよさを、ひとりでも多くの方に知っていただきたいですね。
そんな役割を担っていくために、小さなことですがコツコツと、日々お客さんひとりずつに心からのおもてなしをご提供して、満足して泊まっていただきたいです」
宿とは、“一歩足を踏み込んだときの空気”が、まずは出迎えてくれるもの。おもてなしにこだわるhanareだからこそ、ブルーエアで安心してくつろげる空気をお客さんに味わってもらうことが、最高のおもてなしのスタートなのですね。
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(取材・文 大森りえ)
Photographed by Yutaro Yamaguchi