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建築家が自分のために設計した家には、どんなこだわりが詰まっているでしょう?

今回訪ねたのは神奈川県川崎市にある佐藤圭さん、倫子(ともこ)さんご夫妻のご自宅。それぞれ1級建築士として活躍していたふたりが独立して建築設計事務所「.8(テンハチ)を立ち上げたのは2015年のことでした。

暮らすことのみを考えてリノベーションした家ですが、現在は自宅兼仕事場に。仕事場であり、7歳のお子さんもいて、打ち合わせなど来客もある住まいでの暮らし方と、働き方についてお話をうかがいました。

みんながゆるやかにつながる、壁も扉もないワンルーム

みんながゆるやかにつながる、壁も扉もないワンルーム

左手奥が収納やベッドスペースのボックス、右手奥が水まわりのボックス

佐藤夫妻と息子さんの3人が暮らす家は67㎡のワンルーム。部屋を仕切る壁や扉はありません。

オープンクローゼットやベッドスペース、収納スペース、ロフトが集まるボックスと、扉も天井もないバスルームとお手洗いが入ったボックス。それ以外がすべて、家族みんなで過ごす大きな空間です。

おしゃれなリノベハウス

「この家を設計するとき、夫婦に共通していた思いは『大きくつながっている空間をつくりたい』ということでした。

既成概念にとらわれず、スペースをゆるやかにつなげることで、どのようにも使える空間にしたかったんです。おたがいが設計士であり施主なので、ぶつかることもありましたが(笑)、今の時点では大満足しています」

家は完成したときに「80%」でありたい

テンハチの佐藤圭さん、倫子さん

佐藤圭さん、倫子さん

「今の時点では」とふたりが強調するのは、「家は完成したときに80%でありたい」思いがあるから。

屋号の.8(テンハチ)とは、工事が完了したときは0.8(80%)で、時間がたってさらによくなっていくものをつくりたい、という想いを込めたネーミング。

佐藤圭さん、倫子さん

「主人が会社の名前に『ラッキーナンバーの8を使いたい』と言ったので、ふたりでこのネーミングを考えました。

都市や街、家は、時間や空気の流れとともに更新され続けるもので、そこに人が行き交い、人が暮らすことで100を目指すような空間をつくりたい……という気持ちは、建築家なら誰もが持っているのではないかと思います」

暮らしはじめて4年目のこの家も、暮らしに合わせてキッチンの棚を使いやすくしたり、ベランダにベンチをDIYしたり、家族が暮らしやすいように手を入れながらアップデートを続けているそうです。

開放的につながるワンルーム、困ることってありますか?

おしゃれなワンルームリノベーション

朝つけていたテレビをラジオに切り替えるのが「テンハチ」始業の合図。独立してよかったとつくづく思うのは、満員電車のストレスがないこと、そしてお子さんのお迎えや急な発熱などで会社の同僚に申し訳ないと思う気持ちから解放されたこと。

ただ、リノベーションした時点ではまだ独立を考えていなかった佐藤夫妻。「事務所にするなら、もう少しこうしておけばよかった」と思うことはあるのでしょうか?

「仕事場にするとわかっていたら、壁は立てないまでも、なんらかのかたちで仕事スペースとプライベートスペースを分ける方法を考えていたかもしれません。それから、仕事用の収納もつくりたかったですね」

おしゃれなワンルームリノベーション

建築事務所という仕事柄、案件ごとのファイルや模型材料などが場所をとるそうで、今はキッチンの収納スペースを使っている状態。建築関連の書籍や資料も多く、テーブル下や壁につくりつけた棚にも本がギッシリ!

「仲間が集まりやすいようにとダイニングテーブルを大きくしておいたのはよかったですね。ふたりでパソコンに向かえるスペースもありますし、打ち合わせをするにもじゅうぶんなので」

おしゃれなワンルームリノベーション

「あとは、空気のことでしょうか? 建築家として、普段の設計でも“空気の流れ(通り道)を設計する”ことを意識しています。うちはワンルームなので、全館空調のようにどこにいても快適ですし、お風呂も天井が抜けているので家中がほどよく加湿されるメリットもあるのですが……。

たまに帰ってきて玄関のドアを開けると、空気がこもった感じがして気になることがありますね。それに、特に来客時には、ホコリの吹き溜まりが気になることも(笑)。

暮らしと仕事場を区分していないからこその悩みですが、在宅時間が長いからこそ空気を整えたいなと思うようになってきました」

おしゃれなワンルームリノベーション

視覚的には抜けがあるものの、空気は滞留しがちだったりして。空気といえば、ちょうど「子どもがぜんそくとアレルギー持ちで、窓は開けたくない」という施主さんからの相談を受けたばかり。屋内の空気の大切さをあらためて考えていたところだそうです。

空気の清潔感って、暮らしの清潔感につながるのかも

空気清浄機ブルーエア

そんなお悩み解決の一助になるのが、佐藤家が気に入った空気清浄機ブルーエアの『Blue Pure 221 Particleです。

ブルーエアは1996年にスウェーデンで生まれた、空気清浄機の専門ブランド。優れたデザイン性はもちろん、ホコリや花粉、カビ、PM2.5、タバコの煙、ペットのフケなどを除去する独自のテクノロジーにも秀でています。

ブルーエア

ブルーエアを導入するまでは、正直“空気に悩まされている”実感はなかったそうですが、導入してみると……。

帰宅したときにたまに感じていた空気がこもった感じがなくなったような気がしています。花粉症で、でもマスクが嫌いなので、春は鼻がグシュグシュしてツライんですけど……ブルーエアを使ってから、家にいるときは辛さが緩和されたように感じます。

それに、家の空気がきれいと感じるようになってから、なぜだか苦手な掃除をすすんでしたくなりました(笑)」

ブルーエア

「けっこう存在感はありますが……シンプルなデザインがとてもいいですね。使い方がカンタンなので、子どもも一緒に使えます。空気は目には見えないですけど、なんだか透きとおった感じがするかも? 空気の清潔感って、暮らしの清潔感につながるように思います。

マックスで稼働しているときでも、思ったより音が静かなのもいいですね」

たしかに、空気に気を遣うことは、暮らしに気を遣うことかもしれません。

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Blue Pure 221 Particleブルーエア

(取材・文 大森りえ)

Photographed by Yutaro Yamaguchi

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