
シュークリームやクリームパンなどのフィリングとしておなじみのカスタードクリーム。ふんわりなめらかな食感とバニラの香りに心もとろけるスイーツの基本ですが、お店によって味わいが微妙に違うのもおもしろいところ。材料がシンプルなだけに、自分で作るのはハードルが高いだろうなと思っていましたが、「FOODIE」に簡単につくれる極上カスタードクリームのレシピを発見。
スイーツマニアが探求した「極上カスタードクリーム」のレシピ
伊勢丹新宿店で誰もが認めるスイーツマニア、洋菓子担当の和田真由子さんが教えてくれるのは「たっぷり食べても飽きないやさしい甘さ」に調節したという自己流カスタードクリームのレシピです。
<材料>(作りやすい分量)
- 卵黄…3個
- 牛乳…2カップ(400ml)
- 砂糖(上白糖)…70g
- 薄力粉…30g
- あればバニラオイル…少々
<作り方>
1. 卵黄、砂糖をボウルに入れ、白っぽくなるまですり混ぜる

「ここでしっかり卵黄と砂糖を混ぜておくと、あとで牛乳を加えたときに卵黄が凝固しにくくなります」
2. 薄力粉を加えて、軽く混ぜる

「薄力粉は混ぜすぎると粘りが出てしまいます。粉が見えなくなるくらい、さっと混ぜるだけでOK」
3. 沸騰直前まで温めた牛乳を少しずつ加え、こしながら鍋に移す

「小鍋に牛乳を入れて火にかけ、鍋肌からフツフツと泡が出てきたら火を止めます。熱くなりすぎると膜が張ってしまうので注意して。温めた牛乳を一度に入れると卵黄が固まってしまいます。少しずつ加えながら混ぜてください。バニラオイルがあれば、3~4滴加えます」
4. 鍋に移して中火にかける。木ベラで絶えず混ぜながらとろみをつけ、なめらかなクリームにする
「ここからがカスタード作りの最大の山場です。加熱していくうちに、さらり→とろり→もったりの3段階で状態が変化していきます」
【最初は、さらりとした状態】

「沸いてくるまでは、さらりとした状態なので、ゆっくり混ぜていればOK」
【かたまり始めたらスピードアップ! とろりとした状態になる】

「温まってくると表面に小さな気泡が出てきて、木ベラを動かして少し重たく感じたら、混ぜる手をスピードアップ! 部分的にとろみがついて、あっという間にかたまりはじめます。焦らずに手早く混ぜ続けていれば大丈夫。全体的にとろりとしてなめらかになっていきます」
【フツフツと気泡が出てきたら、あともう少し混ぜ続けて】

「表面にフツフツと大きめの気泡(=青く囲んだ部分)が出てきたら、完成間近! さらに混ぜ続けましょう」
【もったりとした状態になればOK!】

「木ベラから落とすと、写真のように筋がしっかり残るくらい、もったりとした状態になればOK! 火から下ろします。表面にツヤが出て、食べてみると粉っぽさがありません」
5. バットに広げてラップをかけ、粗熱をとってから冷蔵庫で冷やす

カスタードクリームの表面に密着するようにラップをかけること。氷を広げたバットに重ねて、粗熱がとれたら冷蔵庫に入れて冷やす。
「温かいまま食べてもいいのですが、すぐに食べない場合は、余熱でこれ以上火が入らないようにするため、バットに移して冷ましましょう。氷水ではなく氷の上に置けばOK。ラップで密着させるのは、表面の乾燥を防ぐためです」
(「FOODIE」より引用)
また、残ったカスタードクリームを保存するには「ラップで空気を入れないように包み、保存袋などに入れて冷蔵庫へ。2~3日以内に食べきりましょう。冷凍保存は風味が落ちるのでおすすめしません」と和田さん。
基本を覚えたら、自分好みに甘さを調節したり、バニラビーンズを入れて本格的に作ったりと、オリジナルにも挑戦してみたい。極上のカスタードクリームをおうちで作れたら、朝のトーストに乗せたり、フルーツを添えてデザートにしたり、プリンやマフィンにしたりと、普段の食事からいろんなアレンジが楽しめそうです。
[FOODIE]