こればかり着てしまう。そんなお気に入りのTシャツやボトムスは誰にでもあるだろう。
しかし、それをそのままビジネスシーンやアウトドアでも活用できるかというと、そうではない。それぞれのTPOに合ったものを別途揃える必要があるだろう。“いつものコレ”、の快適な着心地をどんなときでも感じられたら……と思うことが多々あるのだが、みなさんはいかがだろうか。
そんな想いを実現したのが、登山情報アプリ「YAMAP」の代表・春山さんだ。

「長年愛用していて、履き心地のよさと丈夫さに感銘を受けていた」という久留米かすりで、登山パンツを作ったのだ。
その土地の素材や技術が使われた伝統工芸品を、野山でも街でも、人々の普段の暮らしの中に取り入れる。そうすることで、自然と都市がつながり、好循環が生まれるとの考えから生まれた「久留米かすりマウンテンパンツ」は、100%久留米かすり製。
200年の伝統が凝縮された履き心地が特徴で、一度履くと化学繊維のものには戻れないくらいの気持ちよさだという。

久留米かすりは、福岡県久留米地方の綿織物。日本の三代かすりに数えられるほか、国の重要無形文化財にも指定されている。
糸を麻などで”くびく”ことで、藍に染まらない部分をつくり、豊富な柄を生み出す。マスキングテープのような発想で生まれた生地は、野良着などとして庶民に浸透する一方、筑後地方の多くの婦女子の仕事となったそうだ。
「時間の流れとともに模様が鮮やかに浮かびあがる」という特性を持っており、風合いの変化を含め、長きにわたって楽しめる生地なのだ。

デニムや化学繊維の生地と比べて、通気性と肌触りに優れている。それでいて、糸が一本一本しっかりと織り込まれているため、一般的な木綿よりも頑丈で洗濯にも強い。
一方、織りの工程に手間暇がかかるため、通常の化学繊維に比べて価格が高い。撥水性がないため、雨の日には向かない面も。
特性を理解しつつ、「MADE IN KYUSYU」のアウトドアウェアの心地よさを、タウンでもアウトドアでも。快適さと、履く度に出てくる味を楽しみながら、長く付き合っていく相棒となるかもしれない。
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