江藤さんは、アフリカワシミミズクの「銀次」と暮らし始めて1年と少し。雛から迎え、とても小さい時期から江藤さんが面倒を見てきた銀次も今ではしっかり成長し、お互いマイペースな生活で、ゆったりと暮らしている。
仕事と生活を切り替えてくれる、銀次との時間
昼間、江藤さんが仕事をしているときはウトウトしているという銀次。あまり騒がず、落ち着いた雰囲気が生活に“癒し”をもたらしてくれている。江藤さんの在宅中はこの仕事部屋の中で放し飼いにしていることも多いが、銀次自身も止まり木と芝が自分のエリアだとわかっていて、起きている時間でもあまり動かずじっと外を見ていることが多いそう。
「猛禽類には“しつけ”という概念はないのですが、自分のテリトリーはわかっているみたいです。リラックスすると横にのびて膨らんでいてかわいいですよ」
雛時代は、足紐を付けることがまだできなかったので、安全面を考慮し行動範囲を限定させるためにも、大きな段ボールの中で成長を見守っていたという。
「雛時代は完璧に飛べないながらも、うまいこと脱走されて大変でした(笑)」
足紐を付けられるようになった今は、ふたりで公園へ遊びに出かけるようにもなったそうだ。
「自分のテリトリーはあるけれど、たまに顔を埋めても嫌がらないので癒されます」
いつもはあまり動かないのに、ふと上を見るとパソコンの上に止まっていたり、高いところに飛んでいったりするのを見ていると銀次も気分転換をしているようで、僕と行動パターンが似ているなぁと思います、と江藤さんは微笑みながら話す。
「それと最近、知人に『銀次と顔が似てきたね』とよく言われます……。好きなものへの執着心と食欲は似てるなと思うんですよね。食事に夢中になるあまり、食べ終わりの口周りが汚れるのも一緒ですから(笑)」
銀次との時間が、パソコン作業の合間のよい息抜きになっているのだそう。朝出社する前、高いところから外を見るのが好きな銀次と一緒にゆっくりと外を眺めるのが習慣となっており、江藤さんの1日をスタートするためのお気に入りの時間だ。
銀次が来てから、何か生活の中で変わったことはありますか、と江藤さんに尋ねたところ、「“フク”を呼び込んでくれるようになりました(笑)!」という驚きの答えが。
福引きの特賞が当たり、おみくじも3回くらい引いて全部大吉。さらには転職もよい形で決まったり……などなど、噂通り「フクロウは開運の動物」だということを、江藤さんの運気の変化が証明してくれているようだ。
清潔さが命のフクロウとの生活。住まいに対する意識も変化
江藤さんはかれこれ4年前からフクロウに興味があったそう。
「あるWEBサイトの記事でフクロウカフェの話題を読んで『かなり種類が豊富』『表情が豊か』と知り、今まで全く知らなかった世界だなぁと思ったので、実際に見に行きました。
動物園にいるフクロウは昼間寝ているようなイメージがあったのですが、フクロウカフェで実際に触れ合うと、怒ると膨らんだり、逆に細くなったりといったユニークな動きや、カッコよさも持ち合わせつつ穏やかな表情がとてもかわいくて。一緒に生活したらここでは見られない新たな発見もあって、きっと日常が潤うような、癒しのある暮らしになるんだろうなぁと想像して……どうしても飼いたいと思いました」
とはいえ、一般的にはなかなか馴染みのないペット。育てる環境を整えてからでないと迎えることはできないため、「フクロウが住みよい環境」であることを優先に、この住まいを見つけた。その後ようやく念願が叶い、生まれたばかりの銀次と出会って、迎えられることになった。
フクロウにとってはカビが重大な病気につながるため、日照は部屋選びの際の重要なポイント。その上あまり気温の高いところでは生活できないため、夏場のフクロウが暮らす部屋にはエアコンが欠かせない。エアコンの掃除も半年に一回、専門業者に頼んでいる。
「4~5月は銀次の毛の生え変わり時期で、結構大量に毛が抜けました。きれいな羽根は、取っておいています」
また銀次が誤飲してしまうので、あまり目の見えるところに物を置いておかないことを意識するようになった、と話す。イヤホンパッドを飲み込んだり、紐状のものが大好きで、見つけるとひたすら噛んで飲み込んでしまう恐れもあるので、そういったものを常にしまっておくように心がけているそうだ。
「毎日の意識」が変わる『ルンバ』の存在
飼育にデリケートな配慮を必要とする銀次のために、常に部屋の中の清潔さを保つべく、毎日のように掃除をしている江藤さん。とはいえ仕事が忙しく、掃除にかける時間も限られている……。
このジレンマを解決すべく『ロボット掃除機 ルンバ』を導入。すると、暮らしにも変化が表れたようだ。
「まだ少し銀次が『ルンバ』の動きに慣れていない感じもありますが(笑)、これまでひとつひとつ手で集めていた羽も、細かい脂粉も全部吸い取ってくれるのでとても助かります。やっぱり自分の手を使わないと時間短縮になりますね」
フローリングの隙間に挟まり、江藤さんの手では取りにくい物質までも吸い取ってくれる『ルンバ』。細やかなゴミを効率よく取り除く、『ルンバ』独自のテクノロジーの為せる技だ。
これまで行っていた掃除の時間も、銀次との時間に充てることができる。むしろ普段より清潔な状態に変わるだろう。
「付属品も活用しています。銀次はパソコンや椅子の上にいることもあるので、毎回置いているわけではないですが、ストレスのことも考えると便利なアイテムですね」
江藤さんがそう話すのは付属品の「デュアルバーチャルウォール」。主に銀次のテリトリーである止まり木と芝に『ルンバ』が進入しないように、赤外線で壁を作っている。コンパクトながらも半径60cmのエリアを進入禁止にするため、『ルンバ』が銀次にストレスを与える心配はない。
「銀次と『ルンバ』がもう少し仲良くなったら、『デュアルバーチャルウォール』も不要になるかもしれません(笑)」
家でも外出先でも、指先ひとつで簡単に『ルンバ』を管理
「銀次と散歩中に『ルンバ』を起動できる『iRobotのスマートフォン専用アプリ』も活用しています。まだ銀次は『ルンバ』に慣れていないため、散歩で外に出た状態で動かせるので助かってます」
帰ってきたら部屋がきれいになっていることは、銀次にとっても自分にとってもうれしいですね、と江藤さんは付け加える。
部屋の間取りを認識するカメラや多彩なセンサーと、「エッジクリーニングブラシ」で、見逃しがちな部屋の隅っこのゴミもかき出して清掃してくれるのもうれしいポイント。
銀次と暮らすようになってから、こまめな掃除を心がけるようになった江藤さんにとって、スイッチひとつで部屋を清潔な空間にしてくれる『ルンバ』の存在は心強い。
今後は、フクロウ専用のグローブをして紐でつなぎ、いろいろなところへ銀次を連れ出していきたいと夢を語ってくれた江藤さん。部屋に『ルンバ』があれば、なおさらお出かけの時間が増えるだろう。
「銀次と外を歩いていると、フクロウの持つ縁起の良さからか、特にご年配の方がとっても興味を持って近づいてきてくれます(笑)」
フクロウは、平均すると20年ほど生きることができる。この先も長く続く銀次との暮らしの中に、掃除は不可欠。部屋を清潔にして銀次と過ごす大切な時間を守り、より長く一緒にいるために、江藤さんの生活には『ルンバ』も大切な相棒となるだろう。
Photographed by Miho Fujiki