和室の減少で「畳」に触れる機会が減り、「畳」という言葉も口にする機会が減ってきている。
そこで少しでも「畳」を口にしてもらうためのプロモーションの一環として、なんと本当に口にすることができる、いぐさを原料にした畳味のお箸が制作された。
箸として使えるだけでなく、使い終わったら食べることができ、しかも栄養抜群だという……。熊本県いぐさ・畳表活性化連絡協議会が開発した「食べられるお箸(畳味)」を紹介する。
食べられるお箸(畳味)へのこだわり
畳の原料である「いぐさ」の風味
新築の畳の部屋のいぐさの香りは、日本人の大好物。
熊本県産のいぐさを100%使用したお箸には、そんないぐさの風味が詰まっているのだ。
食物繊維がたっぷり
レタスの約60倍(※1)の食物繊維を含むと言われるいぐさ。このお箸1膳あたり、サラダ1皿分(※2)の食物繊維を採ることができる。
※1:森田洋ほか (2002) 「イグサの機能性と食品産業への新展開」
※2:一般的な野菜サラダ1皿77g 中食物繊維量
参考:食品成分データベースを参考(https://fooddb.mext.go.jp/index.pl)
サクッと香ばしい食感
一本一本職人が手作りで生地を練り上げ、じっくり低温で焼き上げることで、サクッと食べやすい食感を実現している。
高い技術力×いぐさの高い品質
食べられる食器などを製造する老舗が制作
食べられるお箸(畳味)を制作しているのは、アイスコーン製造をはじめ食べられる食器などを製造する愛知県の老舗・丸繁製菓。40年の業務の中で最も難しかったという食べられるお箸を、試行錯誤を繰り返し完成させた。
熊本県八代市で栽培した食用いぐさを使用
原料のいぐさの産地は、室町時代からいぐさの栽培が行われているという熊本県八代市。持続可能な農業を目指すため、有機質の肥料を主体にした人にも環境にも優しい農法に取り組んでいるイナダの自社農園で作られている。化学合成農薬・化学肥料は不使用なので、安心して口にできる。
現在3店舗で取り扱い中
都内2店舗と熊本1店舗では、食べられるお箸(畳味)で実際に食事ができる。気になる人はチェックしてみよう。
キャンペーンサイトでは、熊本畳の歴史なども知ることができるのでぜひ覗いてみて欲しい。いぐさが畳になるまでの過程を美しい写真で綴ったIGSA PHOTTOLOGも必見だ。
それにしても、畳の原材料であるいぐさが食べられるとは。日本人のDNAをくすぐられずにはいられない。パクッと口にした途端、畳の部屋が恋しくなってしまうはず。