JR錦糸町駅から歩いて10分ほど。築40年を超える中古マンションの一室に、ルーミーでもライターをしている小山和之さんの自宅があります。まだ27歳という若さながら、結婚を機に分譲マンションを購入し、スケルトン状態からフルリノベにチャレンジした強者。こだわりの自宅には、どんな暮らしのアイデアが詰まっているのでしょうか。
職業:会社員、ライター
場所:江東区・亀戸
面積:約55㎡
家賃:非公開
築年数:約40年
お気に入りの場所
リビングのソファスペース
丸みのあるフォルムのソファは「greeniche」で購入。色のチョイスは奥様によるもので、部屋にやわらかさを与えている。
「家が狭いのは図面で分かっていたので、低いソファにしようと決めていました。前と後ろ、両側からアクセスできるところが気に入っています」
ミニマルなワークスペース
「お気に入りというか、引きこもりスポットです」と紹介されたのは、ガラス窓を上手く利用したワークスペース。ガジェット好きの小山さんらしく、デスクに置かれているのはデザイン・機能ともに選び抜かれた仕事道具たち。
日当たりのいい窓際
「いちばん好きな場所は窓際のスペースですね。休みの日だったら、1日の半分ぐらいはここにいるかも(笑)。日が良く当たって気持ちいいのと、夏はエアコンの真下なので部屋の中でいちばん涼しい。床にベターって寝転がるのが好きなんです」
この部屋に決めた理由
亀戸・錦糸町エリアにしたのは、実家からのアクセスや、時価が下がらなさそうという理由から。リノベ会社を通して紹介してもらったこの物件は、立地、広さ、駅からのアクセスを考えると、かなりお買い得だったとか。前の住人が設置した二重窓も購入の決め手。
詳しいエピソードはリノベストーリーをご覧ください。
残念なところ
便座と本体で微妙に色が違うトイレ
トイレは既存のものを使い、便座だけを新しく交換。しかし、微妙に色が違うのが気になっているという。廊下の幅を優先したこともあり、トイレが狭くなってしまったのも反省点。
廊下の収納の出っ張り
玄関横の収納は、本当は出っ張らずにフラットな状態になる予定だったそう。
「図面ではフラットだったのですが、業者さんが壁を立てる位置を間違って、そのままだと靴が収まらない状態でした。それで廊下側に15cmほど出っ張ってしまったんです……」
お気に入りアイテム
イケアの家具を利用したパントリー
木製シェルフはイケアの「IVAR」というシリーズ。この棚がピッタリおさまるパントリースペースをつくり、すりガラスのスライド扉でなんとなく目隠しできるようにしている。安っぽく見えがちなパイン材は、ダークトーンに塗装することで雰囲気のある仕上がりに。
ピッタリ収まるように設計した、Panasonicの洗濯機
Panasonicの洗濯機「NA-VG/VSシリーズ」は、ちょうど収まるサイズに棚を設計した。運んだ業者さんが「絶対に入らない!……あ、入った」というほど、ピッタリサイズ。
取材をして思わず欲しくなった高級キーボード「Happy Hacking Keyboard(HHKB)」
仕事で開発者にインタビューしたところ、欲しくなって自分用におもわず購入してしまった高級キーボード「Happy Hacking Keyboard(HHKB)」。WindowsとMac、どちらでも使える優れもの。小山さんによるインタビュー記事もご覧ください。
ルイスポールセンのペンダント照明「PH5」
ダイニングテーブルの照明に選んだのは、ルイスポールセンの「PH5」。
「中学生ぐらいからずっと欲しかったもので、値段的になかなか購入できなかったのですが、引越しを機に思いきって買っちゃいました」
こだわりのキッチンシンク
ネットで探しまくったシンクは、天板を乗せる場所が2段になっていて、好きな場所に付け替えることができる。フラットな板は作業台になり、パンチングの板は水切りに便利。
暮らしのアイデア
プロダクトの色を塗り替えて、統一感を出す
DIY好きの小山さん。シルバー色だったデスクランプは、キーボードの色に合わせて黒に塗り直した。色味や質感をそろえることで、デスクまわりに統一感を出している。
寝室の小上がりの下を収納に
小山邸の寝室は、元々ベッドが入るギリギリの寸法だったこともあり、造作でつくった小上がりの上に、布団を敷くスタイルに。小上がりの中に収納機能があり、シーズン外の洋服やカバン、使用頻度の低いアイテムが収められている。
キッチンとピッタリ合うサイズのダイニングテーブル
「部屋の面積があまり広くないので、ダイニングテーブルは4人掛けではなく2人掛けにしました。キッチンと繋げて、空間をコンパクトにまとめています」
これからの暮らし
「住むことになって初めて下車したエリアですが、近辺には飲食店もたくさんあるし、映画館もあってレイトショーを見に行くこともできるし、満喫しています。家のローンはまだまだ残っているので、しばらくはがんばって働かないとですね(笑)」
番外編:理想の家を、なるべく安くリノベするアイデア
施主提供で、造作キッチンをつくる
モルタルの造作キッチンを作りたかったが、施工費がかなり高かったそう。そこで、シンクやコンロは自分たちで探して購入し「施主提供」の形で工事だけを依頼することで、費用を抑えた。
業者を信用しすぎず、マメに現場を見にいく
自分のイメージや図面通りに工事が進んでいるか、現場に何度も足を運んで確認し、違和感がある箇所は早めに伝える大切さを小山さんは感じたという。「自分の理想の家」を作り上げるには、積極的に家づくりに参加することが必要なのかもしれない。
Photograghed by Kenya Chiba
「アートに囲まれて、毎朝おいしいトーストを食べる」(西荻窪)
「宇宙船のイメージが趣味部屋をつつむ家」(港区・麻布十番)
「漫画とアニメを愛する若手経営者は、ベランダで隣人と繋がる」(中野)