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人気連載「みんなの部屋」vol.40。部屋づくりのアイデア、お気に入りの家具やアイテムなどの紹介を通して、リアルでさまざまな「暮らしの在り方」にフォーカスします。

西荻窪駅から、商店街のお店を抜けて徒歩15分。静かな住宅地の3階に、荒木了平さんと木村香織さんが暮らす部屋があります。つい3カ月前まで遠距離恋愛をしていた2人、新居への引越しや部屋づくりでバタバタした日々を過ごし、ようやく落ち着いたところだそう。お互いにこだわりがありすぎて口喧嘩になることもあるそうですが、アート作品やお気に入りアイテム、2人で読んでいる本など、仲がいいのが伝わってくる空間でした。

名前:荒木了平さん 木村香織さん
職業:くま美術店の店長(了平さん) バルミューダの営業(香織さん)
場所:東京都杉並区西荻窪
面積:1DK 35㎡程度
家賃:94,000円
築年数:築30年以上

西荻窪駅から、商店街のお店を抜けて徒歩15分。なかよし同棲カップルである荒木了平さんと木村香織さんが暮らす部屋を取材しました。遠距離恋愛をしていた2人、DIYやアート作品、お気に入りアイテム、2人で読んでいる本など、仲がいいのが伝わってくるレトロで素敵な空間でした。1


お気に入りの場所

了平さんがDIYしたカウンターテーブル

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西荻窪駅から、商店街のお店を抜けて徒歩15分。なかよし同棲カップルである荒木了平さんと木村香織さんが暮らす部屋を取材しました。遠距離恋愛をしていた2人、DIYやアート作品、お気に入りアイテム、2人で読んでいる本など、仲がいいのが伝わってくるレトロで素敵な空間でした。3

食事も仕事もするカウンターテーブルは、この家に引っ越してすぐにDIYしたもの。脚はIKEAの架台「FINNVARD」、天板はホームセンターで2,000円ほどで購入したそう。足元のラックにはお茶やお菓子、乾物などを収納していて、欲しい時にすぐに届くのがポイント。IKEAで購入したハイスツールを合わせている。


以前から香織さんが愛用しているソファ

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MOMO naturalで購入した、広めの1人用ソファは、引っ越し前から香織さんが使っていたもの。ここに座っていると、相手が寝室にいても、カウンターテーブルにいても、ほどよい距離感でいられる。香織さんが座面に、幅広な肘掛部分に了平さんが腰掛けておしゃべりしたりもするらしい。


変わった形のベランダ

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商店街に面していて、抜けが気持ちいいベランダは、半円形のちょっと変わった形。ここにIKEAの「フロアデッキ」を敷いて、裸足で歩けるようにしている。工夫を感じるのは、木材が物干し竿代わりになっていること。

「わざわざ物干し竿を買うのも……と思って、DIYであまった木材を渡しただけなんですけど、まったく不便はないですね」


この部屋に決めた理由

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東京と名古屋で遠距離恋愛をしていた了平さんと香織さんは、3カ月ほど前、香織さんが転職で上京することを機に、2人で暮らす部屋を探しはじめたそう。西荻窪は、荒木さんが以前から暮らしていて、香織さんもとても気に入っていた場所。

こだわったのは「ベランダの広さ」と「家賃の安さ」。数件見て決めたこの家は、30年以上前に郵便局の局長が建て、アパートとして経営していたもの。当時としてはちょっと珍しい鉄筋コンクリート構造で、階段部にガラスブロックが使われていたり、レトロな雰囲気がいい。

「部屋に入ったときに視界が抜けていたり、キッチンのタイルもかわいくて、気に入りました。吉祥寺まですぐに行ける立地なのに、駅前から少し離れているので、落ち着いた雰囲気のエリアです」


残念なところ

照明が替えられないこと

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「照明を好きなデザインのものに替えたいんですけど、取り外せないタイプなんですよね……。こっちはあまり点けずに、デスクランプを活用しています」


バスルームがちょっと古いこと

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「建設当初から、部屋全体が何度か改装されてはいるんですけど、バスルームがもっと新しいと嬉しいですね」


お気に入りのアイテム

バルミューダのトースター

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部屋には電子レンジはナシ

香織さんの転職のきっかけとなったバルミューダの「BALMUDA The Toaster」で、毎朝食パンを食べるのが日課。

パンの最高の香りと食感を実現するトースターであり、香織さんはこれで焼いたパンの味や、製作理念に感動。その後知人の縁で、ちょうど人を募集していたバルミューダで働くことになったのだそうだ。縁とはふしぎなものなり。


DIYした本棚

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これも、了平さんがDIYした本棚。ここに引っ越す前に作ったもので、厳選した小物やアート、たくさんの本と漫画が並んでいる。美大生の必読書としてオススメしてくれたのは『かくかくしかじか』(東村アキコ著)。


おもしろかった本たち

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最近読んだなかで2人がオススメしてくれたのが『謎のアジア納豆: そして帰ってきた〈日本納豆〉』と『熊:人類との「共存」の歴史』。タイトルからして、ちょっと気になる……。


リンナイの白いガスコンロ

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後から設置したリンナイのガスコンロ。珍しい真っ白のコンロで、シンプルなフォルムとマットな色合いが綺麗。「STAUB」の鍋もお気に入り。


暮らしのアイデア

作れるものはDIYする

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部屋中のいろいろなものをDIYしている2人。ベッドは、ホームセンターで購入した木で作ったもの。了平さんは引っ越す前も同様のベッドだったが、2人暮らしをするにあたって再度作り直したそうだ。


フスマを外して空間を広く

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「フスマはめったに付けないですね。外したほうが部屋が広く感じられるし、光も入ります。改装のタイミングがずれたのか、部屋によって床材が違うんですけど、それも味を感じますね」


細かいものはシューズボックスに収納する

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工具など細々したものは、空き箱になったシューズボックスにしまっている。サイズもちょうどいいし、部屋の雰囲気も壊さない。また、この部屋に不釣り合いに感じたダンベルだが、意外にも毎晩2人で筋トレをしているそう。

「もともと僕が使っていて、一緒に暮らし始めてから香織さんもやり始めたんですが、ハマっているみたいです(笑)」


これからの暮らし

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「1、2年はこのままここで暮らしたいなと思ってます。ベランダをもっと木でいっぱいにしたいですね。家の購入は、ぜんぜん考えていないです。するとしても、50歳とか? 彼女はドイツに留学経験があって、いつかドイツで暮らすのが夢なので、移住もあるかもしれないですし。僕はドイツ語はできないので、しばらくの間は養ってあげると言われました(笑)」


番外編:暮らしにアートを取り入れる方法

本物の絵を、自分でお金を出して買ってみる

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アートのある暮らしをしてみたいけど、どう始めたらいいか難しいもの。アート作品を販売するWebショップくま美術店店長である了平さんに聞くと、「まずは、人が描いた『本物の絵』を、自分でお金を出して買ってみることですかね」という回答が。

本当に自分が気に入った、ポスターではなく人が描いた絵を選んで、購入して、毎日眺める……アートを所有してみると、その贅沢感が味わえるそう。

「ギャラリーに出かけて、作家自身や、絵の背景を知ってもいいですし、ネットで購入してもいいですよ。ものがあふれる今の時代の中で、1人の人間が、1つのものに全神経を集中させるというのが、いいと思います」


絵の飾り方

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「家には、自分で購入したものも、作家さんからお預かりして販売しているものもあります。賃貸なら、壁に細いピンを刺して、そこに紐でひっかけるだけで大丈夫ですよ。床に置いてもいいですしね」

Photograghed by KUMAGAI ATSUSHI



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