広い家に住みたい!
都心部近郊、特に賃貸マンションに住んでいる人なら考えたことがあるはず。
特に結婚したり、子どもができたりするとなおさら。しかし、都心部の賃貸マンションは高いですし、一般的な間取りの家だと部屋が細切れにされて、平米数ほどの広さも感じられなかったりします。
会社員のY夫妻は、子どもが小学校に上がるのをきっかけに、落ち着いて暮らせる家を買おうと考え、家探しをスタートしました。
開放的な空間で暮らしたい思いがあったY夫妻は、リノベーションを前提に、中古マンションか戸建てを検討していたそう。
元々は80㎡以上を希望していたのですが、勤務先への通勤を考慮し、広さも問題ないと感じた、川崎市内の約70㎡の物件を最終的に選びます。
リノベーションにあたって、「開放的な空間」を1番のコアコンセプトに設定。
そこから、それぞれの空間が緩やかにつながる、とても大きなワンルームの間取りになりました。
70㎡で1ルームというのは、普通のマンションではほとんどないはず。とても広く感じます。
空間の中に小上がりを設けたり、ガラスのパーティションを置いたりすることで、広いワンルームのなかにもさまざまなリズムが生まれていますね。
この違いがあることで、のっぺりとしただだっ広い空間にならず、メリハリのある部屋として成立させてくれるのです。
部屋を分けることで、どうしても細切れになりがちな日本の住宅。
しかしここ最近、リノベーションを中心に増えている大きなワンルームの間取りは、「自分の部屋があり、同じ家の中で分かれて過ごす」ことを体験してきた世代が持つ、新たな視点なのかもしれません。
自分と家族が暮らす家を、どのような間取りにして、どんな関係性をつくるのか。
Y夫妻の家は、まさに彼らの考え方を反映した「家族のあり方」をあらわした家なんですね。