アメリカ・カリフォルニア州北部に位置するサンタクルーズは、サーフィンやストリートカルチャーが根付く、自然豊かな街です。ヒッピーな雰囲気が漂うこの土地で、ミニマルかつ豊かな暮らしを育んでいるDamianさんと奥さん、そして2歳の娘さん。モンゴルの伝統的な住まい「ゲル」をベースに、緑に囲まれて生活をしています。
職業:大学講師(環境学)、研究員
場所:アメリカ・カリフォルニア州 サンタクルーズ
面積:ゲル(1K)+お風呂ハウス+ベッドルームトレーラー+畑 合計65平米程度
築年数:中古購入のゲル17年 お風呂ハウス10年 ベッドルームトレーラーは今年完成予定
この部屋に決めた理由
立地のよさ
1991年に東海岸のNYから、西海岸のサンタクルーズに移り住んだDamianさん。決め手は、きれいな空気や水だったそう。また、もともと農業を営んでいたため、自分の畑が持てる広大な土地と、いい土も魅力だったといいます。職場に車ではなく自転車で通える距離を選んだのは、二酸化炭素の排出を抑える環境配慮の表れです。
お気に入りの場所
全部!
自分の家、畑を含め、すべてが好きで思い入れがあると誇らしげに語るDamianさん。
「自然に囲まれた環境は、マイナスイオンによる癒し効果もあるし、育ち盛りの娘がのびのび育つためにぴったりの住まいだと思っています」
できたばかりのベッドルーム・トレーラー
今年新たに、Damianさんの家に仲間入りしたベッドルーム・トレーラーは、なんと大学のデザインと建築の授業で自らデザインし、作り上げたもの。未だに少しずつ改修を続けているこのトレーラーは、開放感あふれる大きな窓が印象的です。これからこのトレーラーがどのように変わっていくのか、楽しみですね。
「最近は、新しくデッキを作っています。これからも手を加えて、さらに快適にしていく予定です」
マイ畑
一家の食材の3分の1を、畑から採れるものでまかなっているDamianさん一家。
「できるだけ自給自足をして、シンプルな生活を心がけています」
お気に入りのアイテム
ハンモック
家の庭のアボカドの木にくくったハンモック。休日はここに寝っころがり、まったりと時間の流れを味わっています。
これからの暮らし
Damianさんは、今ある建物の他に、新たに2つのトレーラーの建設を視野に入れているとのこと。最終的に4、5個の建物が中庭を囲む家をイメージしているそうです。また、ソーラー発電ですべての電気を賄うことも目指しています。
番外編:ミニマルに暮らすコツ
中古と手作りを上手に組み合わせる
すべての建物が中古か、手作りのダミアンさん宅。お風呂ハウスは、元々知り合いが花を育てるために使っていたグリーンハウスだったそうです。確かに、保温効果は抜群そうですよね……。
常識にとらわれず、意外なアイテムを暮らしの主役にするアイデアが、費用を安く抑えたミニマルな暮らしにつながっているんですね。
Photographed by Damian Parr