渋谷から電車で15分ほどの経堂。アーバンリサーチでプレスとして勤務する中山慶人さんが暮らすのは、築37年のレトロなマンションです。料理好きな彼女のために作ったスパイスの収納棚や、さりげなくディスプレイしている小物たち。引っ越してまだ数カ月とは思えないほど完成されたインテリアは、さすがのセンスです。
中山さんも、一緒に暮らす彼女も、キレイなマンションよりすこし古めの家がよかったそうですが、さてその理由とは?
職業:アーバンリサーチ プレス
場所:東京都世田谷区経堂
面積:2DK 50平米
家賃:非公開
築年数:37年
お気に入りの場所
ダイニングスペース
平日は2人とも忙しく、家でゆっくりできるのは週末くらい。休みの日には、近くに住む友人が集まり、料理好きの彼女が手料理を披露するという。
「友だちが集まりやすい家にしたくて、ここを選びました。立地もそうですけど、みんなが集まれるくらいのリビングがあるといいねって、2人で話して決めましたね」
この部屋に決めた理由
そもそも、オートロックのキレイで新しい部屋が好きではないという中山さん。一度だけ住んだことがあるが、期間はいちばん短かった。新築を求める人も多いなか、古いマンションの魅力とはなんなのか?
「新築マンションって、どうも性に合わないというか……ちょっと不自由な感じの方が好きなんです。それは彼女も一緒ですね。ここは猫と暮らせるっていうのも理由ですけど、古いマンションで中だけちょっとリノベーションされているところが魅力でした。なによりも、広さが決め手になりましたね。彼女も同じ会社に務めているのですが、2人とも持ち物で1番多いのが洋服なので、1部屋は完全な衣裳部屋になっています。
古いマンションって、間取りがおかしいじゃないですか。変なところにハリが出ていたりして、意味がわからない(笑)。それに、新しい部屋でこの平米数だと、大きなリビング+1部屋っていうのが多いんですけど、2DKという昔ながらの間取りが、ちょっとおもしろいんですよね」
残念なところ
「1階が駐車場なので、冬は底冷えして寒いんです。下が家じゃないからでしょうね。逆に暑くなってくると涼しいので、夏は過ごしやすいかもしれないです」
お気に入りのアイテム
こだわりのディスプレイ
さり気なく、部屋のいたるところに飾っている絵や植物、小物たちは、中山さんが骨董市などでセレクトしたもの。
「彼女は部屋を作るのに、これがいいとかあまり言わないので、ぼく主導で飾っています」
ファッションにまつわるグッズ(ほんの一部)
ファッション関係の小物も、きちんとディスプレイされている。1部屋まるまる使っている衣裳部屋がどうなっているのかも気になるが、物量がかなり多く、見せられないとのこと……。
収納のコツ
古木にホウキをかける
なにげなく立てかけた古木の板にホウキをかけることで、傷まないうえ、ディスプレイにもなっている。
スパイスの置き場所をDIY
料理好きの彼女のために中山さんがDIYした棚には、大量のスパイスを収納。
「徒歩圏内にホームセンターがあるので、そこでブロックと板を買ってきて置いてるだけなんですけどね。彼女は、和食をよく作ってくれます。あとはカレーもスパイスにこだわったり、本格的です」
見せるDJブース
こちらも彼女のために作った、DJブース。
「ぼくは聴く専門ですね。キッチンの棚と同様に作ったもので、そこまで凝ったものではないですけどね。リビングにあまり本格的な収納を作りたくなかったので、レコードも見えるようにしちゃえって感じです」
これからの暮らし
引っ越してまだ半年ほどだが、いまのところ不満はない。
「目の前が幹線道路なので、もっと騒音があるかなと思ってたんですけど、全然問題ないですね。これだけ古いマンションなので、長く住んでいるお年寄りも多くて、騒ぐ人もいないですし。リノベーションされているのでお風呂も不自由なく、大きいスーパーもあるので、料理をする彼女からすると、ほんといいみたいです。いまのところ、満足しています」
番外編1:家具の探し方
インテリアショップへ行かずに、ミリタリーショップや骨董市で探す
テレビ台や机、ライトなどは、ミリタリーアイテムを売っている店や骨董市で集めたものが多いという。
「インテリアショップで買うことは、ほとんどないですね。古着屋のポップアップで売られているインテリアを買ったり、アンティークショップにフラっと入ったり。あとは、東京蚤の市にも行きます。アメリカ軍が放出したライトは、自分でアラジンランプに変えました」
番外編2:小物の収納術
細々したものは、部屋のアクセントになるコップに収納
洗面所まわりの細々したものは、コップに入れる。単色の同じモノで揃えてもいいし、すこしインパクトのあるものを1つ置いても部屋のアクセントになる。
白い空間にミリタリー系のトーンを追加
青山の古着屋で購入したという、チェコ軍の収納ケースも気になる。
「中に仕切りがあるので、コンタクトレンズといった細かいモノを収納しています。デッドスペースが有効活用できるのと、キャンバス素材で洗えるのがポイントです」