家の中でスポーツなんて、夢のまた夢だと思ってました。
そもそも「スポーツは外でやるものだ!」と信じ込んでいたし、場所とか設備の問題もあるし……。
しかし、そんな常識を覆す、とんでもない住宅を発見しました。
静岡県の小泉設計室が手がけた「コートハウス」は、一見すると白い外観のおしゃれな戸建て住宅。
でも、中に入ってみると……
え、体育館?
玄関から広がるのは、キュッキュッと音が聞こえてきそうなバスケットコート。
目線を上げれば壁にバスケットリングがついています。
体育館なのかな、と思ってしまいそうですが、この「コートハウス」は紛れもない戸建住宅。
はじまりは「バスケットゴールのある家が欲しい」という建て主の要望でした。それを真摯に追求した結果、このような家が生まれたそう。
コートサイズは実際の4分の1、リングは正規の高さにつけられています。天井高は6mもあるので、フリースローの練習もなんなくできちゃうんです。
回遊性のあるキャットウォークは、ギャラリーの役目もかねています。コートの左右に配置された各部屋は、まるで部室みたい。
コートと付随するダイニングキッチンには、差し色として青のダイニングセットが設置されました。
インダストリアルなキッチンが、意外にも体育館の雰囲気とマッチしていて驚きです。
コートとダイニングを隔てるのは、これまたスポーツを連想させる、金網のフェンス。テニス部のボールが挟まっていそう……。
当初は非現実と思われた要望をあえて追求することで、体験したことがあるようなないような、不思議な空間が生まれました。
家の中にバスケットコートを実現させたコートハウスは、「家でスポーツ」を夢見る人々の大きな希望になるかも?