もっぱらインドア派なルーミーのスタッフたちですが、ツリーハウスには憧れます。
大自然の中、草木に囲まれてのんびりしたり、仲間と集まったり……。
「それなら、都会だってツリーハウスできますよ?」そんな奇特な方がインテリア・建築のプラットフォーム「homify」にいらっしゃいました。
東京都・西小山商店街の一角。
店が少なくなり、商店街の機能や繋がりが薄れつつあることを危惧したのは、この土地に12年事務所を構える建築事務所「M-SITE-R」。
事務所併用住宅の建て替えに際して、「地域の住民を巻き込み、住民にとって思い出と記憶に残るものをつくろうと思った」そうなんです。
「自然界の木」をイメージして、主構造は鉄筋コンクリート造、他の部分は代謝可能な木造にしました。
まさに“ツリー”を思わせる鉄筋コンクリートの構造体、すごいインパクトです。
鉄筋コンクリートの「幹」から伸びる枝のような梁(はり)が、葉っぱのようなそれぞれのフロアを支えています。
翁らせん階段のように上階に昇っていくスキップフロア形式なので、まるで木に登っているような感覚。
なんだかジャングルジムのような、楽しげな空間です。
家をウロウロする猫も大満足かも。
1階は事務所と、地域住民に活用してもらいたいということで、ガラス張りのオープンスペースになっています。
さらに、地域住民にも参加してもらうため、「工事期間中に2日間ワークショップを開催し、老若男女700名の地域住民に、外壁となる銅板に桜の刻印をトンテンしてもらった」んです。
外壁を覆う銅板は、地域住民みんなで作った作品というわけです。銅板ですから経年劣化もまた1つの楽しみ。
ああ、あそこボクがトンテンしたところだ、なんて会話も弾みそうですね。
なんだか一見重厚なコンクリート住宅のようですが、木の上に住んでいると思うと気持ちが軽くなります。
これから先、数年後、数十年後、建物の変化や、住民が集う姿を見たくなってきませんか?