世の働くお母さん、お父さんは忙しい! お子さんがいない夫婦も、ひとり暮らしだって忙しい。だから家事はなるべく時短にしたい。
その思いはずーっと昔からあったようです。
今から80年前、1人の働く女性が考案した、家事を助ける発明が、今でもフィンランドで息づいています。
シンクの上の棚。棚の底は穴が開いていて、お皿やカップを立てられるのです。洗ったものを直接ここに仕舞えば、「拭く」「しまう」動作が省けます。
扉を閉めれば、スッキリとした見栄えのよいキッチンに。
つまり、棚自体が水切りカゴになっているというわけです。
私のキッチンのシンク上にも、イケアで購入した水切りカゴがあるのですが……扉はないので、食器をそのまま置いておくと、やはりごちゃごちゃした印象になってしまうのです。
この発明、「Astiankuivauskaappi」といいます。(フィンランド語はローマ字のように読むので、そのままアスティアンクイヴァウスカーッピと読みます。)直訳すると、食器乾燥棚。
フィンランドでは、自国の偉大な発明としてサウナ、アアルトの家具、ノキアに並んで称されるほどの大発明なんです。
家庭用食洗機が発達した今も、フィンランドの家庭ではごくごく一般的なキッチンのつくりなんだそうですよ。電気に頼らず、棚を作るだけで取り入れられるから、今すぐ試してみられそう!
もっと普及していてもおかしくない発明だと思うのですが、どうやらフィンランド含め北欧以外では、あまり普及していないようです。
「Astiankuivauskaappi」を使えば、主婦の一生涯の家事労働時間30,000時間が、半分の15,000時間になるといわれたそうです。この数字が見積もられたのは1940年代。早くから女性の社会進出を推進してきた国ならではですね。
社会福祉や教育の面でも日本が参考にしたい要素がたくさんのフィンランド。その中でも、キラリと光る発明を、キッチンに取り入れてみるのはいかがでしょう。
動画は、発明したMaiju Gebhardさん出演の動画。フィンランド語なんでちぃとよくわかりませんが、ALABIAのお皿がちらっと映っていますね。
[Astiankuivauskaapin keksijä Maiju Gebhard]