都会ならではの敷地、旗竿地(はたざおち)。旗竿地は、住宅を建てる敷地まで、細長ーい通路がある土地のこと。

奥行きのある土地を分譲する際に生まれる旗竿地は、四方を建物に囲まれることが多く、採光や通風、プライバシーの面など、住む上で克服しなければいけない問題がいくつもあります。

それでも、希望エリアで比較的安ければ、なんとかして住みたい人も多いですよね。そこを解決するのが、建築家の手腕です。

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旗竿地の悩みを解決した住宅「スプリットハウス」は、東京のとある旗竿地に建つ住宅。4方のうち3方は住宅に囲まれているものの、1方は学校が建っているため、開けています。

設計を担当した成瀬・猪熊建築設計事務所は、採光と通風を確保しつつも、プライバシーを保つための”ある仕掛け”を、スプリットハウスに施しました。

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外観を見て気づいた方もいるかもしれません。スプリットハウスは、1階の天井高を3.1mと高くとり、その上の部分360°全方向に窓を設置しているんです。これで、採光と通風が確保できているわけです。

一般的な住宅の天井高が2.4mくらいですから、隣家の1階の窓の位置よりは高く、2階の窓よりはだいぶ低い位置に、360°の窓があるわけです。これによって、プライバシーも保たれるというわけです。

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窓の部分の構造を補完するために、あえて室内に出現させた木の柱が、家の中に森があるような、よりどころを生んでくれています。

ちなみに、1階にはキッチン、ダイニング、ソファスペース、共用書斎、和室などがあり、2階には収納なしの小さな個室と、納戸のある動線があります。個室を小さくし、寝る以外の用途を共用部にまとめたことで、家族構成の変化に対応しやすくなっているんです。


旗竿地ならではの悩みを、シンプルな方法で解決した好例のご紹介でした。

スプリットハウス[成瀬・猪熊建築設計事務所]

Photographed by Masao Nishikawa

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