『バグダッド・カフェ』や『テルマ&ルイーズ』など、僕らの胸を熱くさせるハリウッドのロードムービーにやたら出てくるのが、モーテル。
見た目は質素な低層アパートのような作りで、パーキングがすぐそばにある、車で旅をする人のためのリーズナブルな宿がモーテルだ。
一流ホテルのような過剰な施設やサービスもなく、実用的でシンプルながら、ちょっとした調度品がオールドアメリカ〜ンな感じだったりとか、フロントの太ったおばさんがキーをくるくる回しながら「部屋? あいてるわよ。泊まってけば?」と、はすっぱに言う感じ(あくまでイメージです)が、妙にそそられたりして。
ポンコツ寸前の古いアメ車とか借りて、そんな古いモーテルに泊まりながら旅がしたい! とずっと憧れてました。そうなるとアメリカのまんなかまで行くってことになるし、日数もかかりそうだし、現実的には無理かとあきらめたのですが……あったんです、できたんです、モーテルが! 沖縄に!
沖縄県中部。美浜アメリカンビレッジや、アラハビーチ、サンセットビーチまでいずれも車で約10分と、まさに沖縄のおいしいとこどりをしたようなロケーションに、今年1月オープンしたばかりの「SPICE MOTEL OKINAWA(スパイス モーテル オキナワ)」。
アメリカが統治していた1970年に建てられた古いモーテルをリノベーションしたモーテルで、デザインと運営を手がけるのは、建築デザインオフィス、アートアンドクラフト。
おしゃれゲストハウスの先駆け「HOSTEL 64 Osaka」などを手がけた彼らだけに、もとのレトロなムードをむんむんに残した仕事っぷりが見事です。まずは外観の白いペンキ壁と、ノスタルジックなくすんだブルーの扉に、キュウッとツボをおされまくりです。
外観はこんな感じ。1階は屋根付きのパーキングから、そのまま部屋に入れるようになってます。雨でもぜんぜん平気です(沖縄で雨は切なすぎますけど)。
客室は、ダブルルームの個室と、3名まで宿泊可能なツインルームの個室などがあり、それぞれにトイレとシャワーを完備。ミッドセンチュリーモダンなインテリアで、日本じゃないみたい!
廊下はアパートのような雰囲気。共用のキッチンやコインランドリーもあり、長期滞在にもぴったり。「ロコ住民プレイ」を満喫できそうです。
ちょっとしたお菓子が買えたり、サクッとお茶やお酒が飲めるカフェがあったり、どこもかしこもいちいち気が利いててワクワクします。
極め付けは、青空ひとりじめ! な、開放感を絵に描いたようなルーフテラス。
気になるプライスは、ゴージャスなリゾートホテルが多い沖縄においては、驚きのリーズナブルさ。しかも、3月末まで期間限定のオープンセールとして、個室が一律5,000円、ドミトリーが2,000円で予約を受け付けています。安っ。
ほらっ、急いで!