新しい建物をいちから建てなくても、しばらく放置してある家でも、既にあるものに工夫して手を加えればこんなにすばらしい空間が生まれるんですね。

インテリアと建築のプラットフォーム「homify」で紹介されているのは、空家をリノベーションした事務所兼ショールーム「場所」。石川県のリノベーションカンパニー「SWAY DESIGN」が手がけたこの空家は、かつて7人家族で住んでいた、設計者のご実家。時を経て住む人が減り、およそ4年間放置されていたそうです。

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事務所兼ショールームとして息を吹き返した「場所」は、「家が欲しい人」だけでなく、「既に家を持っている人」「その資産をどう活用するか(もしくはどう処分するか)を考えている人」が、総合的に相談できる場所なんです。

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1階は、事務所のフロントデスク兼おそば屋さん。家をどうにかしたいけど、なかなか相談に行きづらい人が、「まずは腹ごしらえをする場所」としてショールームを見に来られるようにという考えです。ここは、40年間おそば屋さんを営んでいた設計者のお母様が、経験を活かして切り盛りされているそう。

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こちらは元和室だった空間。壁を取り払って柱だけを残すことで、開放感がありながらも空間を仕切っています。ここならミーティングが捗りそうです。

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落ち着いた壁の色合いや、障子から差し込む明かりが優しくて、落ち着きますね。

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階段は、ベルギーのBeal社による左官材「モールテックス」を使った片持ち階段。手すりを排除した、軽快でモダンな仕上がりです。

コンクリートの素材感を出したくても、構造が木造なので、本物のコンクリートでは重量や施工方法に難点がありました。そこで、鉄骨で階段のベースを組み、ベニヤを下地にして「モールテックス」を塗装しました。つるつるひんやりとしていて、見た目だけでなく質感もコンクリートそのものな上、大幅な工期の短縮にもなります。

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玄関の奥には大きな飛び石が。飛び石によって廊下が半外空間のように感じられます。また、通常外にあるはずのものを室内に設えることで、空間に意外性や軽快なテンポが生まれていますね。

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2階は、1階よりも改装前の雰囲気を強く残しました。座談室は昔ながらの日本的な雰囲気。

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トイレは「円」を意識しています。

和モダンで美しい内観でしたが、気になる外観は……。

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ライトアップされた庭はこぢんまりと慎ましく、日本ならではの美が感じられます。入口もまた圧巻! 城ですか、と口をあんぐりしてしまうほど趣のある空間です。

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2階の一角には、美術館のような場所もありました。

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既存の建築を活かしながら、まったく新しく変身させる設計のチカラ、なんとも恐るべしです。もう使い道がないと思われたものにも、実はこんなに可能性が秘められていたんですね。

ショールーム「場所」は、不動産の所有の仕方、相続や税金などの活用方法、建築設計、工事までトータルに相談できたり、不定期でDIY支援の講座を開催する場所としても活用されています。また、設計者の須藤さんは、改装可能な賃貸物件の検索ポータルサイト「DIYP ISHIKAWA」も運営されているそうです。空家を活用するための、さまざまな取り組みをされているんですね。

実家リノベ 築37年の空き家を事務所兼ショールームに [homify]

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