トイカメラ界を代表するブランド〈ホルガ〉。
これまでフィルムにこだわり続けたこのブランドも、ついに初のデジタルカメラ「HOLGA DIGITAL(ホルガ デジタル)」を発売しました。
ホルガの……デジタル……。
なんでしょう、このちょっぴり寂しい気持ちは。まるで近くにあった銭湯がリニューアルしてピカピカになったときのような、そんな時代の流れを感じてしまいます。
フィルム好きやトイカメラ好きからすれば、いろいろ言いたいこともあるでしょう。でも、時代は常に前に進んでいるのです。「変化するものだけが生き残れる」ダーウィンもそう言ってますからね。
はたしてホルガのデジタル版は、アリなのかナシなのか?
2016年2月2日、日本で先行発売された「ホルガ デジタル」の使い勝手を、できるだけフラットにレビューしてみようと思います。
レトロでかわいい見た目
ということで、本物とのご対面。
ストラップが付属しています。
めっちゃ軽いです。100gなので、たぶんミカン1個分ぐらい。トイカメラだけに、持った印象はおもちゃみたい。そりゃそうか。
絞りは2種類から選択でき、カラー/白黒の切り替えもできます。画角は長方形と正方形から選べます。
シャッターはレンズ横についたフックを下げるだけ。シャッターを押すとファインダーから見える赤ランプが点灯します。ただし、シャッター音もなければ、押した感触もほとんどありません。この辺は、ちょっと慣れが必要かもです。
どんな写真が撮れるのか?
さて、気になるのはどんな写真が撮れるかというところ。とりあえず、ランチタイムに渋谷の街をパシャパシャ撮りながら、お気に入りの店に向かってみました。
白黒もいい感じに撮れています。ちなみに渋谷ハンズ近くにある「兆楽」の天津チャーハンはおすすめ。
ここに来ると、いまだにHMVを思い出します。
ときどき露出オーバーになったりも……。
で、到着したのは渋谷にあるお気に入りのカフェ「MUD COFFEE」。代官山へ向かう線路沿いにあります。
ちょっと寒いけど、外の席で飲むホットコーヒーは最高です。
トイカメラだけに、ブレブレだったり、露出がうまくいかないのはご愛嬌。でも、フォトウォークしてみると、このカメラのおもしろいところにいろいろ気づかされました。
フォルムのワクワクを楽しめるトイカメラ
フィルムのときよりちょっとだけ便利になった「ホルガ デジタル」。良くも悪くもトイカメラのDNAはしっかりと継承されています。普通のデジカメとして使うといろいろ欠点はありますが、アイデア次第ではおもしろい可能性を秘めているカメラです。
例えば「ホルガ デジタル」には、撮った写真を確認するモニターがありません。フィルムカメラのような枚数表示もないので、本当に撮れているかもわかりません。さらに、ファインダーで見た風景と実際の写真にも大きなズレがあるため、どんな写真が撮れているかは、SDカードをコンピューターにつなぐまでわからないのです。
正直、すごく不便。でも、そこが楽しかったりもします。
よくよく考えれば、フィルムのときはそんなドキドキ感が毎回ありました。現像された写真を見て、うまく撮れていないものもあれば、予想よりもいいものがあったりする。みんなでカメラを使い回したときは、どんな写真が飛び出すかというドキドキもあった。
このカメラには、そんな楽しさが残っています。
しかも、デジタルカメラだから何枚撮っても現像代を気にする必要もありません。軽くてコンパクトなので子どもへのファーストカメラとしてもおすすめ。もしかしたら、すんごいアート写真が撮れたりするかもしれませんよ。
見た目もかわいい「ホルガ デジタル」は、全部で4種類のカラーが用意されています。ぼくはホワイトがお気に入りですが、みなさんはどの色がお好きですか? また、普段どんなカメラを使っていますか?
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HOLGA DIGITALは、2016年2月9日に発売開始。ただいまアマゾンで予約受付中です。