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たかが飯碗、されど飯碗。

良いものをひとつ持っていれば、手料理の美味しさも増すように感じます。特に秋冬の食卓には、土を原料にした陶器(土物)がよく似合います。秋は全国で数々の陶器市が開催される季節。

自分の足で「これぞ」と思う器を探しに行くのはちょっとした宝探しのようです。関東圏では栃木県の「益子陶器市」が有名ですが、隣接する茨城県の笠間焼(※注1)も素晴らしいと噂を聞き今年は「陶と暮らし~笠間焼フェア2015~」へ向かいました。

※注1
発祥は、江戸時代。もともとは業務用の食器などで栄えた歴史もあるそうですが、昭和時代に工芸陶器への転換を目指し、釉薬の改良や粘土の研究、陶工の養成などに尽力。伝統を受け継ぎながらも作家の個性を重んじることで、世界的評価を受ける工芸の器となりました。 隣県の益子焼とともに全国から若手作家も集まり、新しい感性のある作品が日々生み出されています。

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会場である「笠間芸術の森公園」には、茨城県内で活動する約80の窯元や陶芸作家、さらに地元のグルメなどが出店していました。山々に囲まれ、紅葉も美しく、賑やかながらほのぼのとした雰囲気。

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この白いテントも、笠間で活動する作家・伊達久誌さんの手作りで、名前はDARTENE(ダーテント)というそうです。プカッと浮かぶ雲のようなテントの下を、秋の風が通り抜けていきます。

さて、一言で飯碗といっても、実にさまざまです。ろくろを挽いてつくるものから、型を使った比較的スタイリッシュなもの。器に色をつける釉薬(ゆうやく:焼き物の表面に塗り強度を高めるガラス質のような薬品のこと)も、伝統的なものから作家オリジナルのものまで。色々な作品が目に飛びこんできますが、「これ!」と思える一品を求めて歩きます。

151209_kasama04庄司工房の色絵線文鉢 1,620円/笠間焼(threetone

最初に目に留まったのは、庄司工房さんの「色絵線文小鉢」でした。クレヨンのような釉薬を使ってひとつひとつ絵付けされているそうです。飯碗としては少し小さめですが、“お米は少なめ”という女性にはちょうど良いサイズだと思います。

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こちらはアート性溢れる作家・中野明彦さんの器です。釉薬の表現が豊かで、ひとつひとつとても力があります。食器のほかに、動物のオブジェや茶道の茶碗などもあり、大変見応えがありました。

そしてついに「これぞ」と思う一品を見つけました。

151209_kasama06作家・近藤 文さんの角ボウル 3,780円 (threetone)

作家、近藤 文さんの「角ボウル」です。こちらは「飯碗」ではありませんが、濃紺と飴色のグラデーションと、角ばった形がとても気に入りました。

一般的に飯碗と言われるものは、高台(底の部分)の高さがしっかりと作られており、こちらのボウルはたしかに飯碗らしくはない佇まいです。とはいえ時には使い手が、器に思い思いの役割を与えるのも一興だと思います。

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「茶碗」というと、もともとは茶道で使われる碗のことを指します。そのため、陶芸の世界ではお米をよそうものは、「飯碗」または「ご飯茶碗」と呼ばれることが多いのです。

今回は、笠間焼の若手作家さん3人を紹介させていただきました。まだまだ他にも、素晴らしい作り手がいらっしゃると聞いています。次の陶器市シーズンは春。初夏の緑が美しい頃に、また訪れたいと思います。ご興味がある方は、ぜひ足を運んで、いろんな作家さんの作品を手にとって楽しんでみてください。

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