9月19日から21日の3日間にわたって開催された、アジア最大規模のアートブックフェア「The Tokyo Art Book Fair 2015」。

ルーミー編集部が気になるZINEを探していたところ、ふと気になったのが、「Studio Journal Knock」というビジュアルジャーナル。ひとつひとつのクオリティが高く、現地の雰囲気をそのまま切り取ったような写真が印象的です。

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ちょうど、その雑誌を作っていた、写真家・デザイナーの西山勲さんがいらっしゃったので、少し話を聞いてみました。西山さんは、トラベルカルチャー雑誌 『TRANSIT(トランジット)』でも、写真家として活躍されています。

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西山さんと、一緒に旅をしている彼の奥さん


もっと本質的なことがしたいと思った

もともとはグラフィックデザイナーとして、広告業界で働いていた西山さん。33歳のあるとき、体を壊してしまったのだそう。

それを機に、考えを変えて『もっと本質的なことがしたい』と思ったんです。それで、2年前の2013年に『Studio Journal Knock』というプロジェクトを妻と2人で始めました。

プロジェクトスタート後、まずはモロッコに撮影旅行に行きます。そこで写真に目覚め、タイに行って創刊号を作ります。

ハッセルブラッドという中盤のフィルムカメラを持って、タイのアーティストコミュニティで手探りのまま取材をしてみました。そしたら、彼らの生き方がすごくおもしろくて。最初はお金になるとは思ってなかったですけど、旅先でデザインして文章書いて、各国のアーティストの話を聞きながら現地で本を作っていくのも面白いかもしれないなと感じ始めたんです。

帰国後、創刊号を持って日本中の書店さん100店舗くらいに営業して回りました。そのうち、置いてくれるところを30店舗ほど見つけてから、2人で旅を始めました。

次に行ったのがアメリカ・カリフォルニア。

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偶然出会ったアーティストたちを取材しながら、一週間ほど泊まらせてもらうこともありました。泊めてもらった彼のサーフィンコミュニティからさらに広がって、インタビューして。という風に、じぶんがもともと好きだったミュージシャンやカリフォルニアのアーティストにどんどんつながっていく体験は刺激的でした。


現地のフィルムを使い、現地の現像所で、現地の雰囲気を切り撮る

2年間ずっと、日本に帰ることなく「Studio Journal Knock」を3冊刊行した西山さん。どうやって現地で作ったのでしょうか。

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モニターを持っていったので、Macbook Airをつないで、インターネットの印刷会社に入稿して色校正をお願いしていました。フィルムカメラを使っていたので、現地のフィルムを探すところからはじめて。現像も現地で行い、スキャンして入稿していました。完成した冊子を献本して、SNSで告知をして、書店さんにニュースリリースを送って。印刷物は日本に納品していたので、それを日本にいる友人に、書店に発送してもらうプロセス。そうやって、現地で3冊を作りました。

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今一時帰国してヨーロッパ編を作っているんですが、『旅をしながら作る』体験は、大変なこともありましたが意味があったのだなと実感しています。日本に帰ってくると、日本の風土や、いろんな情報と混ざり合ってしまい、現地で感じたあの雰囲気を忘れてしまうからです。

海外で、海外の現像所を使って、情報のないところで自分が感じたことをそのままことばにして作る。そうすると雰囲気がストレートに伝わるし、旅のいろんなものが乗っかるような気がして。今は、そのギャップを感じて生みの難しさを感じています。

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すべての大陸をカバーした後に「日本」編を作りたい

ちなみに、全大陸制覇したいという欲はありますか?

ありますね。ヨーロッパ編を年末に発行する予定で、そのあとに中東、アジア、アフリカ、最後に日本を予定しています。日本編は、小さなバンを改修しながら、1年くらいかけて沖縄から各地を旅していこうと考えています。

いつごろから予定しているのですか?

2年後、と決めています。今トークイベントで全国を周りながら、日本のクリエイターやアーティストと会って、『2年後会いに行きますから』と言っています。外国と比べて、コミュニケーションもとりやすいので。深い話ができそうで楽しみです。

最終的に描いているゴールはあるのでしょうか。

これまでは旅をしながら取材をしていたので、WEB発信がなかなかできなかった。なので、最終版である日本編では、WEB発信を先行してやっていこうと思っています。1人のアーティストを訪ねて記事を書いたら、WEBに公開する。それを繰り返してフォロワーを少しずつ増やしていって、最終的に書籍にまとめようかなと。それが、『Studio Journal Knock』のゴールにしようと考えています。そのあとは、また少し違うプロジェクトをするつもりです。

世界を全部見てきて、最後に「日本」。どんなものができあがるのか、今からすごく楽しみです。

西山さんが、現地の生の声を聞いて、撮って、言葉にして伝える「Studio Journal Knock」。FacebookページやInstagramでも随時発信しているので、気になる方はぜひフォローしてみてみてください!

Studio Journal Knock Website
Instagram ( @knock_magiazine )
Twitter ( @knock_maggazine )
Facebook Page

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