スーパーヒーローと聞くと思い浮かぶのは、超能力を駆使して世界のために闘う正義の味方。でも、この秋ついに日本上陸した『アントマン』は一味違います。

主人公は、やる気も能力もあるのに、なぜか空回りばかりのスコット・ラング。仕事も家庭も失った彼に唯一オファーされた“仕事”は、特殊なスーツを着用し、身長わずか1.5cmのヒーロー“アントマン”になること。人生のセカンドチャンスをつかむべく、最愛の娘のために闘う男の物語なのです。

他のヒーローとは随分と違うけれど、生きることに必死でどこか憎めないアントマン/スコットを好演したのは、『ナイト ミュージアム』『40歳の童貞男』などでおなじみのポール・ラッド。ルーミーでは先日、初来日を果たしたポールにインタビューを行いました。

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──日本へようこそ! 空港ではたくさんのファンがお出迎えしたようですね。

クレイジーだったよ、あんな風に歓迎されたことは今までに1度もないからね!もっとおしゃれして来るんだった(笑)。日本はずっと来てみたかった国なんだ。(窓の外を指差して)あんなタワー(東京スカイツリー)が本当に存在するなんて信じられないな。東京がこんなにも大きな街だとは思っていなかったよ。

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──『アントマン』の日本公開おめでとうございます。最初にポールさんがスーパーヒーローを演じると聞いた時は、とても意外な感じがして驚きました。ご自身はオファーを受けた時、どう思いましたか?

まさに君と同じで、すごくびっくりした。僕はスーパーヒーロー映画のキャスティングをする際に思いつくタイプの役者ではないと思うんだよね(笑)。それだけに、これまでとは違ったジャンルや役に挑戦できることに興奮したよ。

──子どもの頃は、数々のスーパーヒーローを生み出したマーベル社のコミックを読んでいましたか?

コミックは読んでいたけど、(当初、監督と脚本を担当する予定だった)エドガー・ライトに話を聞くまで、アントマンのことは知らなかったんだ。子どもの頃はハルク派だった。ビル・ビクスビーとルー・フェリグノが出演していたテレビシリーズ(「超人ハルク」)に、すごくはまっていたんだ。「ハルク」のコミックも持っていたし、ズボンを短く切って真似をしたりして…その時期はそう長くは続かなかったけどね(笑)。

──アントマン/スコット・ラングは、他のスーパーヒーローとはいろんな意味で違いますよね。彼は決して世界を救おうとしているわけではなく、娘の養育費のために闘っていて、人生空回りしていて…

スコットの人生は、ある意味メチャメチャなんだよね(笑)。欠点だらけのキャラクターだよ。でも悪意はない。普通の男だからこそ、観客は彼の奮闘に共感しやすいんじゃないかな。

それにマーベルのスーパーヒーローの中で、親でもあるキャラクターは初めてなんじゃない? 彼は家族を養うためにもがいている普通の男で、超能力も何も持っていない。そういった男が活躍するって面白いと思うんだ。

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──役を引き受ける上で、アントマンのどんなところにひかれましたか?

アントマンの持つパワーがすごく奇妙なところ。マイナーであまり多くの人が知らないキャラクターだというところもいいよね。「アントマンって何?」と聞かれて、「アリのサイズに縮んで、他のアリたちをコントロールするんだ」って説明すると、すごくおかしなキャラに思われるんだ。あまり英雄的にもかっこよくも聞こえないよね(笑)。

──多くのスーパーヒーローは大きくなるのに、アントマンは小さくなるんですよね。

そうなんだよ! でも、なぜか僕はこのキャラクターに楽しくて面白い何かを感じたんだ。きっと観客は「アントマンの何がいいんだろう?」と思いながら映画館へ入り、「ワォ!」って言いながら出てくるだろうって確信していた。実際にアントマンのパワーを目にすると、かなりアメイジングだからね。

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──初めてアントマンのスーツを着た時の感想は?

僕があのスーツを気に入った理由のひとつは、あのヴィンテージっぽい雰囲気なんだ。何十年も前のバイクスーツみたいだよね。ヘルメットもクールだし。初めて見た時、「かっこ良さであれに勝てる衣装なんてないんじゃないの?」って思ったよ。アイアンマンや他のどのスーパーヒーローよりもかっこいいと思う。まあ、ちょっとだけひいき目だけどね(笑)。

──他のスーパーヒーローは常に最先端のテクノロジーを駆使しているのに、アントマンのスーツは70年代に発明されたというところもいいですよね。

ダイヤル電話みたいな部分があったり、ボタンも古くさいしね(笑)。アナログクオリティだろう?

──初めてスーパーヒーローを演じる上で、どのような役作りをしましたか?

肉体的な準備が大きかったね。強烈なダイエットを1年くらい行った。体脂肪を減らすために食べられる野菜ですら限られていたんだ。それにトレーナーや体操コーチの下で鍛えた。だから肉体的な準備と、脚本の準備があって…こんなにがんばった作品は初めてかも(笑)。

前にクリス・プラット(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』主演)のインタビューを読んでいたら、「あなたみたいにシェイプアップするためのアドバイスは?」と聞かれて、「マーベル映画の主人公を演じることをオススメする」って答えていたよ。体重を落として筋肉をつける最高の手段さ(笑)。

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──エドガー・ライトが降板した後、脚本にも参加したとのことですが、完成させる上でどのようなこだわりがありましたか?

エドガーが降板した時点で、脚本は半分までできあがっていた。アダム・マッケイと僕は映画の構想をもう1度話し合ったんだ。そして、エドガーとジョー・コーニッシュが書いた脚本へ立ち返り、彼らの素晴らしいビジョンを伝えるべきだと考えた。僕らには僕らの考えがあったし、その全てをひとつにして物語を伝えようということになった。

オファーを受けた段階では、まさか脚本としても参加することになるとは思っていなかったよ。自然な流れでこうなったんだ。ストレスも多かったけど、満足感の得られる経験だった。過去に脚本を書いたことはあるけれど、このジャンルの脚本を手掛けるというのはまったくもって無縁なことだった。

──脚本に限らず、このジャンル自体に無縁だったわけですよね。

そこにまつわる全てに無縁だったよ! 僕が今ここで『アントマン』について話しているなんて、まったくもっておかしな話だ。意味不明だよ(笑)。

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──今作は他のキャストも素晴らしいですが、特にスコットに“仕事”を依頼する謎の男、ハンク・ピム役のマイケル・ダグラスの存在感は圧倒的でした。

大好きな俳優だし、彼との共演はゾクゾクしたよ。これまでにレジェンドと呼ばれるような俳優と何度か共演したことがあるけれど、彼も間違いなくそのひとりだ。マイケル・ダグラスはとてもフレンドリーで、僕を安心させるために手を尽くしてくれた。

でも、完全に安心することなんてできなかったよ。僕は彼に畏敬の念を抱いていたからね。同じシーンで共演していると、演じている最中に彼の出演していた映画を思い出してしまうんだ。すぐに現実に引き戻されて、「そうだ! 『フォーリング・ダウン』に出てたんだ! 素晴らしい映画だった!」とか思ってしまうんだよ(笑)。

──最後に、ポールさんがアリのサイズに縮むことができたら、何をしたいですか?

うわー、迷うな…チケット代を払わずに飛行機に乗って、東京に来たいかな。世界旅行を楽しむよ。それって楽しそうだよね。劇中のアントマンみたいにアリの背中に乗せてもらうのもいいけど、飛行機の方が速いよね(笑)。

https://youtu.be/HWsgjvMBFGk

アントマン
監督:ペイトン・リード
脚本:エドガー・ライト & ジョー・コーニッシュ ANDアダム・マッケイ & ポール・ラッド
原作:エドガー・ライト、ジョー・コーニッシュ
キャスト:ポール・ラッド、エヴァンジェリン・リリー、コリー・ストール、ボビー・カナヴェイル、マイケル・ダグラス、ほか
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
©Marvel 2015
全国大ヒット公開中

Paul Rudd photographed by Tetsuro Sato

アントマン』[ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン]

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