ルーミーで先日紹介した「The Tokyo Art Book Fair」(以下、TABF)。19日(土)から21日(月)まで開催しているこのイベントは、初日から大混雑。
2015年で7回目を迎えるこのイベントは、個人、グループ、企業などがそれぞれブースを持ち、来場者と直接交流しながらアートブックやZINEなどの書籍の売買を行うというもの。
今回は、過去に何度もTABFに出展者として参加し、フォトグラファーとしても活躍する、小嶋真理さんにナビゲートしてもらいながら、このイベントの楽しみ方をレポートします。
お気に入りのZINEを見つけに館内へ
たくさんのブースが立ち並ぶ館内に入って、まず目に入ってくるのが、人人人! ZINEの数をはるかに上回る来場者の数。若い方から年配の方まで、年齢・性別問わず、たくさんの人が入り混じっています。
「ZINEカルチャ—」の注目度が急上昇していますよね。ZINEがより身近になって、客層がアートやカルチャーに携わる人だけじゃなく、一般の人にも広がっている印象があります。売る人も見る人もすごく楽しくなっていると思いますね。
と真理さん。
(※西山さんへのインタビューを後日、公開予定)
数時間では到底見切れないほど、たくさんのZINEや作品があります。入り口でマップをもらい、気になるアーティストさんのブースをチェックしながら回るのもおすすめ。
書店で売っているようなアート本とはまた違った、個性的なZINEが多いですね。むしろ、ZINEやアートっていう枠を超えちゃうくらいのコンセプチュアルなものもあるし。
『どうしたら面白くなるんだろう』って作家さんも試行錯誤でやっているので、毎年見てて楽しいです。アートに少し興味があるという人にとっては、このイベントはうってつけかな。
出展者と話してみよう
TABFの醍醐味は、なんといっても、その場に出展者がいて話ができるところ。
普段、アーティストと会って話ができる機会なんて、なかなかないので、気になるアーティストがいたら、積極的に話しかけてみることが、このイベントを楽しむコツです。
真理さんは、アーティストグループ「不幸の科学」(ブース番号:D-01)という出展者としても参加しています。写真と往復はがきがセットになった作品を購入すれば、今後真理さんが旅の途中で買った絵はがきを指定の住所に送ってくれるという、ちょっと斬新なアイデア作品。
出展者の立場からしても、話しかけられるのは嬉しいという真理さん。
思いもしなかったような人が『これなに?』って話かけてくれると、すごくうれしくて。お客さんの趣味や嗜好、何を目的に来ているかもさまざま。普段だったら、私と接点がなかった人でも、たまたま来てくれて会話がはじまると、新しい発見があって楽しいですね。
食べ物・飲み物もおいしい
ZINEやアートブックを一通り見終わったあとは、飲んで食べて一息。
建物の外には、複数のドリンクやフードのブースが出ています。おにぎりやペイストリーなどの軽食や、ビールにカクテルといったお酒も充実。
今回真理さんが買ったのは、パイナップルビール。ビールがパイナップルと掛け合わさることで、少し甘くなり飲みやすかったです。真っ昼間からビールも乙ですよ。
飲食のブースの周りでは音楽のパフォーマンスもあるので、たくさんの人で賑わっています。偶然会ったお友達とパチリ。買ったZINEを友達と見せ合うのも楽しいです。
”アート疲れ”が心地いい
たくさんのZINEやアーティストさん、好奇心旺盛なお客さんたちにまみれていると、少しぐったりしてきます。
たくさんの作品に出会って、いろんな情報が行き交っていて、『これはなんだろう』って考えたり『すごい!』って驚いたり、感情が刺激されるからかな。美術館で展示を見たあと、頭とカラダが疲れちゃうのに似てるかも。クリエイティブでいい気疲れを感じることができると思います。これが楽しくて、出展者もお客さんも何年も参加しているのかもしれませんね。
この他にも特設の展示会や、音楽のパフォーマンス、トークショーなど、コンテンツが盛りだくさん。TABFも残すところ、あと1日!
明日予定がないという方は、ぜひ行ってみてくださいね。
東京都港区北青山1-7-15 京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパス
9月19日(土)15:00〜21:00
9月20日(日)12:00〜20:00
9月21日(月・祝)11:00〜19:00
Photograph by Taichi Hirano