精巧なプロット、ハマリ役だらけの役者陣、そして60年代の世界にこだわりにこだわったセットで知られる、エミー賞・ゴールデングローブ賞を受賞したTVドラマ『マッドメン』(原題:“Mad Men”)。

このドラマの世界を最大限に楽しめる展示が、ニューヨークはAstoriaにある映像芸術に関する美術館、Museum of the Moving Imageで行われています。

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Title sign: Matthew Weiner’s Mad Men(courtesy of the Museum of the Moving Image)

1960年代のニューヨーク、マディソン・アベニュー(Madison Avenue) で働く広告マンたち(Men)の姿を描いたこの作品。多くの社会問題やビジネスの裏側を鋭く描いた全7シーズンは、先日アメリカで放送が終わりましたが、今でもファン達の興奮は覚めやりません。

“Matthew Weiner’s Mad Men“では、この作品がMathew Wienerの指揮・監督のもと、いかに製作されたかを細部まで見ることができます。

一般撮影は禁止ですが、今回は特別に美術館に写真を提供してもらいました。

こちらはLAのスタジオにあった作家達が展開について会議していた部屋の再現。

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Mad Men writers’ room (courtesy of the Museum of the Moving Image)

こちらは主人公である敏腕広告マン、Don Draperのオフィスのセット。

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Don Draper’s office, set (courtesy of the Museum of the Moving Image)

そして1960年代の雰囲気を完璧に近い形で再現する上で重要な役割を持った衣装の数々。どれもその年代からの貴重な品。靴や小物に至るまで、新しいものを一切使用しない徹底ぶり。

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Creating Character (courtesy of the Museum of the Moving Image)

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Creating Character (courtesy of the Museum of the Moving Image)

こちらはDon Draperのキッチン。レトロな食品パッケージやプロダクト・デザインを目にすることができます。

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Draper family kitchen (courtesy of the Museum of the Moving Image)

執念に近いほどの細部への徹底ぶりが、この作品の質の高さを保っていたことを感じさせます。

こちらの美術館は、特別展示以外にも、様々な映像作品の裏側を公開しています。例えば、誰もが知っている映画で出てくる、特殊メイクやコスチューム。『マスク』でジム・キャリーが使用したマスクと、それの製作に使われた顔の型や、『スターウォーズ』のチューバッカも。

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『ミセス・ダウト』でロビン・ウィリアムズが、太り気味の婦人に扮した際に使用したコスチューム。

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カーミットをはじめとした、今も人気のマペットたちのセットの様子と、

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その裏側でマペットを操るプロの操り人形師達の様子。

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こちらの美術館は、広々としたカフェと中庭も素敵です。見応えのある展示内容を楽しんだ後に、ゆっくりと映像芸術談義に花を咲かすことができますね。

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入り口にあるミュージアム・ショップも忘れずに。歴史に残る映像作品の数々に関する資料やグッズを購入することができます。

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アメリカで映画の本場といえばハリウッド。とはいえ、ニューヨークも負けていません。毎日のように何かの撮影現場を目にするニューヨークの街で、映像芸術の奥深さを見ることができます。

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Matthew Weiner’s Mad MenMuseum of the Moving Image

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