1300万人以上が暮らす大都会・東京。
世界的に見ても、これほど一極集中が進み、混沌とした都市はほとんどありません。だからこそ外国人からすると、東京は“謎に満ちたワンダーランド”に見えるのかもしれません。映画『ロスト・イン・トランスレーション』で映し出されるように。
アムステルダム在住のオランダ人フォトグラファー、Simone MuddeさんとOlivier van Breugelさんは、東京で見た”奇妙な光景”を作品にしています。
タイトルは「MC HOTEL TOKYO(マックホテル トーキョー)」。マクドナルドで始発を待つ人々を写真に収めています。
時刻は午前3時半過ぎ。都内のマクドナルドで仮眠をしながら始発を待つ人々を撮影しています。
日本人からすると別に珍しくない光景ですが、オランダ人の二人は強いカルチャーショックを受けたそうです。
それもそのはず。海外の都市では地下鉄が24時間利用できたり、深夜バスが走っています。コンパクトシティならタクシーで帰宅しても比較的料金は抑えられるため、「どこかで仮眠して始発を待つ」ということがあまりありません。
そして、治安のいい日本だからこそ、マクドナルドでも居眠りすることもできるというわけです。
二人が共同で制作した「MC HOTEL TOKYO」はZINEとしてまとめられています。作品の解説ノートはレシートを意識したデザイン。パッケージも含めてひとつの作品となっています。
Olivier van BreugelさんとSimone Muddeさんは、このように語っています。
「東京ではマクドナルドがホテルになる。その光景に驚いてしまいました。日常から垣間見えるささいな現象やモノにこそ、社会の動きや文化の違いが見えて、面白いと感じるんです」
気になる人は以下の二人のサイトから、作品をのぞいてみてください。
[Simone Mudde]