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デンマークのコペンハーゲンから電車でおよそ30分。

スウェーデン第3の都市マルメ(Malmö)は、近年、地元マルメ大学(Malmö högskola)を中心に、トレンドに敏感な若い世代が多く移り住み、静かに注目を集めつつあるエリアです。

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港町らしく、水が豊かな美しい景色が広がります。

スウェーデンの首都ストックホルムも、水に囲まれた美しい街ですが、ストックホルムの静かな深い青色に比べて、マルメでは、空と水が織りなす、明るく快活なブルーの色が印象に残りました。

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街の中心部は、非常にコンパクト。半日もあれば、ゆっくり歩いてまわることができます。

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インテリア大国スウェーデンらしく、中心部にはインテリアショップや雑貨屋さん、家具屋さんが軒を並べます。こちらは人気のデザインショップ「OLSSON & GERTHEL」です。

日本でおなじみの「フライング タイガー」をはじめとする大手チェーンから、個人経営の小さな雑貨屋さんまで、カラフルでデザインがいいアイテムが並び、視覚的に楽しめるお店がいっぱいです。

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コンパクトな街の移動には、自転車が便利。マルメは、2015年の「自転車にやさしい都市ランキング」で世界第6位にランクインするほど、世界有数のバイクシティとしても、高く評価されています。

マルメは、エコ・シティーを目指しており、“持続可能な都市開発”のモデル都市としても知られています。

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古い家並みが街に混在しているのも、マルメの魅力。

石畳の細い道を囲んで背の高い建物が密集する、ストックホルムのエキゾチックなガムラスタン(Gamla stan ※スウェーデン語で「古い街」の意味)と異なり、とってもメルヘンな風景。カラフルな家並みは、絵本の1ページのようですね。

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若い世代が多く生活する街らしく、サードウェーブコーヒーを提供するカフェやおいしいレストランが集まっているのも特徴です。以下の記事で、ルーミーがオススメするカフェ「Solde Kaffeebar」と「Noir Kaffekultur」について紹介していますよ。

サードウェーブコーヒーから、マルメの穏やかな日常が見えたんだ

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Bastard」をはじめ、ミシュランの星付きレストランもあり、地元のグルメたちを楽しませています。

Bastardで出会った地元の人によると、マルメはスモールビジネスが盛んで、デザイナーやショップオーナー、アーティストなど、クリエイティブな仕事をする人が増えているのだとか。

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マルメに在住している村田有紀さんは、日常の暮らしという観点で、マルメの魅力について、次のように語ってくれました。

マルメを生活の場に選んだのは、若い人が多く、国際色が豊かで、“楽しそうな街”だったから。世界中からいろんな人たちが集まってきている街なんです。

カフェ、レストラン、お店などが、コンパクトなエリアにまとまり、のんびり過ごせる公園も街のあちこちにあって、普段の生活は、便利で快適。

大都市のコペンハーゲンから電車で30分という近い距離にありながら、都市部の喧噪と比べ、静かで落ち着いた生活ができるのがいいですね。そして、なんといっても「マルメは、ヒトがいい!」オープンで人懐っこく、優しい人が多いような気がします。

村田さんとレストランで食事をしていたら、村田さんが偶然に友人と会うシーンがありました。

マルメは人と人との距離が近い。いつものカフェやバーに行けば、知り合いがいて、何気ない世間話をする。一人介せば、誰とでも繋がれそうな規模のコミュニティだからこそ、ゆったりした安心感が生まれるのかもしれません。

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目立ったランドマークにも、刺激的なエンターテインメントにも出会うことなく、「なんだか心地いい」という街の空気を贅沢に満喫した、マルメでの一日。

独特の心地よさに秘められた、この街の魅力を、もっともっと知りたくなりました。



プリント

ルーミーでは、ストックホルムやIKEAの故郷エルムフルト、マルメなど、スウェーデンの都市について紹介していくのでお楽しみに。

Sweden Trip Diary

#ストックホルム

深い青と輝く光…ストックホルムってどんな街?
360度、見渡す限り本のパノラマが広がる図書館に行ってみたよ
“世界一長い美術館”、ストックホルムの地下鉄アートがすごい

#マルメ

コンパクトシティ「マルメ」には、心地いい日常があったんだ
マルメの穏やかな日常とサードウェーブコーヒー

#イケアタウン探訪記

マッチ売りから世界の家具王へ…イケアの原点を探ってみたよ
巨大な階段は、イノベーションが生まれる、みんなの「たまり場」
みんなに安心して使ってもらいたいから、イケアのテストは厳しいんだ
知ってほしい、イケアが大切にしている5つのこと
名物ミートボールを超える!? イケアに“ベジボール”が近々登場するよ
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Illustrated by Mai Kurosaka
Photographed by Aya Nakashima and Yukiko Matsuoka

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